おざーんblog

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2010年06月14日
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僕はいわゆるスーパーカーブーム世代でして、ガキの頃はすり切れるほどスーパーカー図鑑を見ていた。

御多分にもれずフェラーリ512BB、カウンタックLP400、ポルシェ911が好きだったし、ランチア・ストラトスとか、ミウラとかイオタも大好きだった。本当に鼻血でるほど好きで、最高時速だとか馬力だとか全部覚えていたし、ミニカーは全部持っていた。でも、僕みたいなやつはいっぱいいて、たまに開かれていたスーパーカーショーなるものは鼻水垂れたガキで溢れてかえっていたし、スーパーカークイズなるテレビ番組もあったくらいだ。

「オレは絶対将来スーパーカーに乗るんだ」

というのは僕の子供の頃の夢だったわけで、小学生の文集をみていたら

「いろんな車に乗れるから中古車やさんになりたい」

と書いてあった。今見ると馬鹿っぽくて残念であるが、当時は本気だった。

で、結局そのまま大人になってしまい

「いい車乗りたいから、お金持ちになりたい⇒起業」

というのは僕の起業の一つの理由であった。まあ、これだけじゃないけど。



半ズボンでショールームに行って

「すいません、911が欲しいんですけど」

と言ったら当然ものすごい胡散臭い目つきで見られたが、本気で買いたいと思っている客だと認識されたらすごく丁重に取り扱ってくれて、買うことができました。試乗もしなかった。正直、それが自分で初めて買った車だ。

子供の頃の夢がかなう、というのはうれしいんだが割とあっけない。

納車されてしばらくはキャーキャー言いながら乗っていたが、人間って面倒な生き物で慣れてくるっつーか、飽きてくるわけです。興奮が覚めるんですね。そもそも車自体が好きというより、車を買うという行為が憧れていたのかもしれない。残念ながら。

で、次に思ったのが

「やっぱりフェラーリか」

と。2006年にF430なる車が出るというので、思い切って予約してみた。1年半待たされて納車。ポルシェは友達に売った。

フェラーリ、やっぱり興奮した。すげえ速いし、かっこいい。ああ、オレは子供の頃憧れたあのフェラーリ乗っているんだ、と思うとすごい自尊心が満足した。友達も「こいつフェラーリ乗ってるんだよー」とか言ってくれてオレの見えっ張りな心は非常に満足であった。実際、すごい運転は面白い。

しかし、ここ数年環境問題が急速にメディアをにぎわすようになり、車の排気ガス問題が取り上げられ、ハイブリッドがすごい売れるようになった。その結果、フェラーリみたいな大排気量のスポーツカーを乗っていると「すごいねー」から「環境を汚す悪人」的な見方すらされるになってしまった。

うーむ、そうか。たしかにそうだよな。東京都内で意味なく排気ガス出しているのはまったくエコじゃない。ということで、フェラーリ全然乗らなくなってしまった。もちろんポルシェの時と同様に買った時の興奮が冷めてきたというのもある。



「車なんて動けばいいじゃないですか、つーか、東京だったらいらないですよ。」

ごもっと。至極ごもっともです。

まあ、俺はそうは思わないけどそういう人が増えてくるとこちらは肩身が狭い。

昔、銀座で高いお酒を飲んでガハハガハハと笑っているおっさんを指さしてアホだなーと思っていたけど、気がつきゃ自分がその立場ですか、と。そもそもポリシーもってフェラーリ乗っていたわけじゃないのでそういう評価はちょっと寂しくなったりして。

というわけで、フェラーリを売りました。すごい値段下がったけど、仕方ない。乗らない車持っているよりもいいや。ありがとう、フェラーリ、楽しかったよ。子供の頃の夢がかなったよ。



ところがですね。

4月の終わりに会社で目の前に座っている車好きのMさんが

「いま、会社の前におもしろい車がきているから見に行きませんか?」

と言うわけです。まあ、一応自称クルマ好きですからもちろん見に行きました。

そしたら、TESLA ROADSTARがあるじゃない!ホンモノ、初めて見た。すげえ!

TESLA、実は僕はすごい研究していました。

というのは、電気自動車にとても可能性を感じていて、電気自動車のスポーツカー、そうまさにTESLAみたいな車を作ろう、というプロジェクトに投資していたんです。残念ながらそのプロジェクトはこけてしまったんですが、実際に販売までこぎつきたTESLAはすごい憧れの車でした。TESLAの会長はPaypalの創業者ということでIT出身ということでも勝手な親近感がありましたし、いつかあんな車を作りたいなあ、と。実際、自分のフェラーリのエンジンをとりはずしてバッテリーとモーターとインバーターつんでEV化したらどうなるだろう、という検討をしたりしていました。

そんなTESLAを目の前にしたら、もうあのスーパーカーブームの頃のクソガキに舞い戻りまして「すげー、すげー」という言葉しか出てきません。助手席に乗っけてもらったひには、興奮しすぎて吐きそうになりましたよ。

で、よくよく聞いたらそんなTESLAがすぐに20台入ってくるって言うじゃないですか。まだ誰からも注文受けてない、って。ということは、今注文入れたら日本第一号。話題の車のファーストオーナーなんて、スーパーカー世代にとってはなんと名誉な話!

でも、1800万円・・・・。でもでも、フェラーリ売ったから微妙に手元に金があるし。。。

えーーーーーーーーい、もう、買ってしまえ!

こんな機会、二度とねーや、と。車に憧れて育ってきたオレの人生的にはここは行っとけ、と思いました。

排気ガスを撒き散らしてスポーツカーに乗る罪悪感もなくなるし。ガソリン代、かからないし。

といわけで、僕はテスラジャパンの最初のお客さんになったわけでした。

そしてめでたく6月11日に納車されました。

TESLA、うん、かっこいいです。

すごい小さいけど、かっこいい。

あととても速い。

充電はかなり簡単。家を工事して200Vでアンペアもあげたので、急速充電OKです。

そして、しばらく乗った後にTESLA、電気自動車の体験記を書きたいと思います。

アーリーアダプターとして、電気自動車に乗るということがどういうことかについて身銭をきって社会実験ということになります。


まとめ。

僕は「子供の頃の夢の実現」、「環境のため」、「これからの電気自動車社会の社会実験」のためにTESLAを買ったのでした。3つの優先順位はあえて書きませんけど。





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最終更新日  2010年06月14日 18時05分08秒


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