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| 著者・編者 | アイザック・アシモフ=著 |
|---|---|
| 出版情報 | 早川書房 |
| 出版年月 | 1984年8月発行 |
1 万 2 千年続いた銀河帝国は崩壊しつつあった。このことに気づいたハリ・セルダンは、心理歴史学を応用し、帝国崩壊後の 3 万年間の暗黒時代を 1 千年に短縮すべく、2 つのファウンデーションを設立した。その一方は、銀河系の辺縁にある惑星ターミナスに置かれ、人々は銀河百科事典の編纂者として働いた。ファウンデーションは貿易経済を発展させ、その設立から 200 年後には、銀河系で最も強力な国家となっていた。ファウンデーションと帝国が衝突するのは歴史的必然であった――。
帝国の将軍ベル・リオーズはシウェナの貴族ドゥーセム・バーを訪ねた。彼は、かつて豪商ホバー・マロウが会合したオナム・バーの息子だった。バーはファウンデーションの存在と心理歴史学の概要をリオーズに語って聞かせた。リオーズはファンデーションへの侵攻を開始した。途中、ファウンデーションのセネット・フォレルが派遣した貿易承認ラサン・デヴァーズを捕らえた。デヴァーズはドゥーセム・バーがオナム・バーの息子であることを確認すると、リオーズを倒す画策をはじめる。
一方、皇帝クレオン 2 世は内務秘書官ブロドリッグをリオーズに元に派遣し、デヴァーズとバーは窮地に立たされる。辛くもリオーズの艦隊を脱出し、リオーズとブロドリッグの間で交わされた書簡をもって 2 人はトランターへ向かった。リオーズとブロドリッグが謀反を企んでいると皇帝に信じ込ませるためだ。
2 人は賄賂を使って皇帝に謁見しようとするが、リオーズとブロドリッグが逮捕されたというニュースが届いた。2 人は何もしていないのに、帝国とファウンデーションの戦いは終戦を迎えた。
バーはシウェナ使節団を率いてファウンデーションを訪れた。バーはフォレルとデヴァーズに語る――リオーズとブロドリッグが失脚し、ファウンデーションが勝利するのは心理歴史学的必然だったことを。
ファウンデーション設立から 300 年後――惑星ヘイブンの貿易商人トランは、ベイタ・ダレルと結婚した。2 人はファウンデーションを脅かす存在と噂されるザ・ミュールを探すため、新婚旅行を装い、惑星カルガンを訪れた。
一方、ファウンデーション内部は腐敗が進んでおり、市長は世襲制となった。3 代目のインドバー市長は秘密情報部のハン・ブリッチャー大尉を呼び寄せ、ヘイブンの独立貿易商人たちの調査を命じた。
カルガンに着いたベイタとトランは、四肢の長い痩せた道化師マグニフィコ・ギガンティクスを助けた。彼はミュールのもとから逃げてきたという。そして、2 人はブリッチャーの訪問を受ける。
ベイタはマグニフィコを伴い、ミスを訪れた。そこでマグニフィコはヴィジ・ソナーを演奏する。ベイタとミスは不思議な感覚に襲われた。
心理学者エブリング・ミスは、インドバー市長にセルダン危機が迫っていることを告げる。ミスの予測通り、セルダンの時間霊廟は開いた。セルダンの映像は、ファンデーションの内乱について述べるばかりで、ミュールのことにはひと言も触れなかった。すべての原子力が止まり、ミュールの艦隊がターミナスを制圧した。ベイタとマグニフィコは惑星ヘイヴンへ逃れた。
独立貿易商人たちは抵抗を続けていたが、それも風前の灯火だった。トラン、ベイタ、ミス、マグニフィコの 4 人は、この危機を乗り切るべく第二ファウンデーションの捜索に出発した。
40 年前、帝国の首都惑星トランターは大略奪に遭い、廃墟と化していた。皇帝ダゴバード 9 世はネオトランターに逃れた。ベイタら一行は、ファウンデーション市長の住宅にも及ばない質素な暮らしを送るダゴバード 9 世に謁見する。ダゴバード 9 世の発言は支離滅裂だったが、首尾よく通行許可証を手に入れた一行は、トランターへ向かう。
トランター大学が無傷で残っており、ミスは図書館に籠もって第二ファウンデーションを探した。
そこへブリッチャーが現れ、ミュールは突然変異体(ミュータント)であり、人間の感情バランスを調節する能力をもっており、ミュールへの完全な忠誠心を植えつけることができると伝える。
ミスは、ついに第二ファウンデーションの所在を捕らえた。それを伝えようとした刹那、ベイタは原子銃で彼を撃った。ミスの腰から上が吹き飛んだ。
ベイタとトランの前にミュールが姿を現す。彼の正体は――。
銀河帝国興亡史の第1 巻は大河小説風であったが、第2 巻はアシモフお得意のミステリー仕立てとなっている。とくに第2部のザ・ミュールでは、ミュールと第二ファウンデーションの正体が謎解きで、先に正体を現したミュールが負けたことになる。第二ファウンデーションの謎解きは第3 巻へ持ち越しとなる。第2部で大活躍したベイタ(夫のトランは妻の引き立て役に過ぎない)であるが、土星の衛星タイタンに「ベイタ海峡」という名を残している。ミュールの感情操作力が、現代の天文学者にも及んでいる!?
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