特許の思想体系

特許の思想体系

2005.01.20
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カテゴリ: 01 特許ゲーム
こんちくは。





その世界において、多くの人が潜在的に解決してほしいと考えていることがらを解決して、社会にも受け入れられるだろうと思われる非常によいアイデアを考え出したとします。
そのために、労力、時間、お金を費やしました。

その場合、あなたはならば何をしますか。



(1)製品化を行い、市場からお金を得る。

資本主義経済のもと、全員があたり前に考えることです。

よいアイデアをしたとしても、国から褒賞金が貰えるわけではありません。社会主義下にはいないからです。

(2)次のようなことが容易に想像できます。

市場で、その製品は評判もよく、非常によく売れる。

そして、研究・開発費を回収できそうになります。

それもつかの間、あなたの製品を模倣するライバルが現れます。

ライバルの製品は、あなたの製品よりも安いでしょう。



あなたはいわばベンチャーですから、資金力もそれほどありません。

価格競争では負けてしまい、せっかく開拓した市場を2番手のライバルに早々とあけ渡すはめになります。

(3)この事態を事前に対処するために、あなたはどのようにするでしょうか?

そのアイデアを秘密にすることを考えるでしょう。コカ・コーラの製法のようにです。

(4)しかし、そのようにする場合、技術の進歩はどうなってしまうでしょう。

たぶん、技の伝承のような形態になってしまうでしょう。刀鍛治がお湯の温度を知った者の腕を切り落とすような世界になってしまいます(この例は大袈裟か)。あるいは、現代なら、インターネットだけで寝ながら億万長者になれるというセミナーを高額であなたにだけ伝授するというものでしょうか(この例もちょっと違うかな)。

(5)このようになると、技術の進歩は遅々として進まなくなるでしょう。

(6)アイデアとなる技術を秘匿できるときは、そのようなことも可能でしょう。

しかし、インターネットを代表とするIT技術のアイデアの場合は、いかがでしょうか?

機能がわかってしまえば、それとほぼ同じ機能を持つプログラムを作成することができます。このような場合、秘匿するという作戦をとることはできません。

(7)いかがでしょうか。このように仮定した世の中では、First runnerよりも、常に2番手主義で事業を行う方が得です。



そして、産業の発達が図れなくなってしまいます。

(9)ですから、新しく有用なアイデアを思いついた人には、そのアイデアを他の人も実施できる程度に開示させ、その代わりに、市場を独占できる権利を与える。というシステムが必要なのではないでしょうか。「 開示代償としての独占権付与 」と言います。

(10)特許制度の存在意義がわかってもらえたでしょうか。

First runner takes all.

これが真髄なのです。


この 独占排他権の付与と発明の開示というバランスの上に特許制度というのは成り立っている のです。


「今宵はここまでにいたしとうござりまする」 (流行語大賞 1988年 流行語部門・金賞)

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最終更新日  2005.03.15 18:53:34
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