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2005年11月13日
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カテゴリ: こんなの読んだ!


新選組副長・土方歳三を主人公に描いた、幕末ハードボイルド小説。
まさか、ハードボイルドなどという自分からはかけ離れた世界の小説を手にするとは、思ってもみませんでした。これも「新選組!」の影響。

土方を主役にした作品といえば、司馬遼太郎の有名な作品『燃えよ剣』があります。私が初めて読んだ司馬作品ですが、ずいぶんとタッチは違うし、なにしろ設定が、相当違います。

上巻は、池田屋事件のあたりから、鳥羽伏見での敗戦後江戸に帰るあたりまで。下巻は、江戸から会津、仙台を経て蝦夷地へ辿り着くところまでを描いています。

土方は、どちらかというと新選組という組織を強く大きなものにすることに専念し、外向きのことは局長である近藤勇が行っていたというのが、これまでのイメージだと思うのですが、この作品では、こっそりではあるけれど、幕府の要人と頻繁に会ったりして、かなり政治的手腕を持った人物として描かれています。
勝海舟や、小栗忠順など、当時の幕臣の中でも特に進歩的な考え方の人たちと会い、さらには坂本龍馬にまで会って、影響を受け、その夢を受け継ぐような生き方をしていきます。それが、蝦夷地に新国家を建設するというもの。

蝦夷地新国家建設は、壮大な計画で、若干「あり得ない。。。」と思わなくもないのですが、これは物語としては有りかな、とも思います。
なんというか、あまりに壮大なスケール過ぎて、これがドラマになったら「史実と違う!!!」というものすごい賛否両論を巻き起こしそう。



江戸から蝦夷地へ向かう下巻は、かなりアクションタッチなので、そういうのを読み慣れていない私としては、ちょっと進みが遅かったです。
むしろ、上巻の池田屋から山南切腹のあたりが、おそらくこれまでの定説(?)みたいな土方と山南の関係性とは違っていて、面白いなと思いました。2人が日本の行く末について語り合ったり、共に勝海舟に会いに行くなんて、突拍子もないと言えばそれまでだけど、ふたりの強い絆を描く事によって、山南がなぜ切腹したのか、その理由もなんだか納得行くものになっています。

局長だけど、近藤はかなり印象薄いです。
土方を主役にしようとすると、(しかも山南とのつながりを強く描くと)どうしても存在感が薄れちゃうんでしょうかね、近藤は。

この小説で面白いと思ったのは、徳川慶喜の描き方。
部下たちを置いて、江戸に逃げ帰るとは、とんだ卑怯ものとも取れますが、そうではなく、徹底して非戦を貫くための行動だったという解釈になっています。自分が戦の先頭に立てば、あるいはまだ幕府軍は勝てるかもしれない。けれど、そうすると日本をまた戦国時代に逆戻りさせてしまう。そして列強に付け入られてしまうことを避けるために、戦を避けて江戸に帰り、恭順の姿勢をとったというわけです。戦をすることなく、政権譲渡を行ったある意味「名君」とも言えます。

それ以外にも、西郷は相当卑怯で、ずるくて、薩摩のことしか考えてなくて、実は小心者、みたいな感じだし、小栗忠順は勝海舟と並ぶ切れ者で、こいつが生きていれば、幕末の日本の政治ももう少し変わったのではないか、と思わせる存在です。

あ、そういえば、この小説には幕末のもう一方の立て役者である長州の人たちが全く出てこないですね。それも珍しいような気がする。。。

ハードボイルドっていうか、幕末を舞台にしたファンタジーとして読めば面白いかもしれないです。新選組ファンに是非読んでほしい!とは、強くはおすすめはしませんが。





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最終更新日  2005年11月14日 00時33分21秒 コメント(2) | コメントを書く
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