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Oct 2, 2008
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カテゴリ: おすすめ映画
 このアキレスと亀で終わる3部作は監督の個人的な考えが今まで以上に盛り込まれているものの、北野監督自身がふんだんに盛り込まれているわけではないと思います。回を重ねる毎にその傾向が強くなっていると思います。TAKESHIS'は”個人”がふんだんに盛り込まれ、監督、ばんざい!は監督自身の持論(思考)に基づいた暴力映画でした。そして今回はその集大成となったわけですが、それは今現在の監督自身の思考だけとなってしまいました。そして、監督自身”客が入る映画”(として作られた)と公言した映画です。その時に私が不安に感じたのは、監督と客との認識のズレです。残念ながらそれは的中してしまったようです。この映画を観た人でこの発言をしていた事を知った人は何を持って”客が入る映画”と監督自身が言い出したのかすらわからないかもしれません。夫婦の行為に ? を抱く人が殆どで、さらにエンディングでは だったら何? と首を傾げる人が殆どかもしれません。私がこの映画を紹介したときに ”集客を意識しているとのことですがどうなるのでしょうか?題材とストーリーから見るとあまり集客は望めない感じはします。日本人が関心があるのなら北野監督の映画はもう少し客が入ると思われるからです。” としたように、客の殆どが興味、関心がないから結果がついてこないのですから。この映画では芸術は続ける事にのみ意味が見いだせるといった事を伝えたかったようですが、それは 明確な基準などない という芸術分野をより強調させるだけとしかならなかったように感じました。スポーツ等の見てわかるもの(時間とか数とか)ならわかり易いです。で、この映画は芸術をわかり易くしているのかと言えばそうでもないように思います。映画は観易い作り方(話の流れ、状況説明)は意識して作ったようですが、その”芸術家の生涯”話を好む人はかなり少ないかもしれません。芸術を取り巻く環境についてはありのままに描いたと思いますが、芸術が好きで仕方がない主人公は恐らく受け入れられないままなのではないでしょうか。要するに本筋の ”芸術は続ける事に意味がある”が理解できない=客が入らない になってしまい、北野監督の葛藤がそのまま表に出た映画でしかならなかったと思います。

 アキレスと亀は優しい気持になれるような話ではありません。ラストはそれっぽいですが違うとおもいます。悪魔に憑依されたかのように思われる主人公です。娘はほったらかし、カミさんを使い捨て状態。ここからネタバレになってしまいますが、”アキレスは亀に追いついた”と映画の中であるのですが、それは体のいい映画のまとめ方としか思えませんでした。強いて言えば貫いたということかもしれません。

 この映画は広報担当の人は 家族愛 映画として売りたかったようです。客にわかり易く、なおかつ興味を持ってもらうために(だと思います)。監督の意図しているところとは全く違います。要するに客にも違う情報がいってしまうということです。ということはますます客離れを引き起こしてしまうということになります。悪循環をひきおこしてしまう結果となってしまいます。観たら全く違うのですから。監督が各メディアでコメントしているものと違うものになっている時点でパブリッシングは失敗です。誤解を招くし、あらぬ方向へ評価が変わってしまいます。北野監督の個性は日本で受け入れられることはありえない、と広報担当は認識するべきです。監督ありのままを打ち出すことに限ると思います。それにより誤解は生まれないし正当に評価されると思うからです。商売ですから客が欲しいのはわかりますが、そんなことしていたら誰も来なくなってしまいます。ファンですら。広報は商品の本質を見極めて売るべきです。日本で売るのは意識しないほうがいいかもしれません。所詮ヒット作の続編とか、テレビドラマの映画化されたものしか観ない人たち相手に何を言っても通用しませんから。邦画の好調といってその程度です。海外で好調な北野監督です。ロシアでは”Dolls”が2年間のロングラン上映をしたそうです。日本だけでもDVD販売で何とか元は取れるということらしいので血眼になる必要はないと思います。きちんと元は取れるのですから。くだらないその場しのぎのパブリッシングはやめて本質を訴えることに徹底して欲しいと素直に思いました。これはもう日本人が賢くなるより他ありませんから。なんで日本より先に海外で評価されたのか。こんな恥ずかしいことはありません。そこから見直すべきです。





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Last updated  Nov 20, 2008 03:51:51 AMコメント(0) | コメントを書く


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