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「ダルク・アン・シエル(D'Arc en Ciel)……」 演劇通のK女史にお声をかけていただき、舞台を鑑賞した。 神の啓示を受けフランスを勝利に導いたものの、宗教裁判にかけられ火あぶりの刑に処された少女ジャンヌ・ダルクを松たか子が熱演。演出は奇才蜷川幸雄。 ところで、今日の会場、若い客がすごく多かった。松さん効果なのか、これが現在のトーキョーの標準的な客層なのかはわからないけど、嬉しい驚き。ちなみに、僕はたまぁーにニューヨークのオフ・ブロードウェイにて観劇かつ感激するけど、あっちでは客の平均年齢はずっと高い。 僕は法廷劇が好きなので、裁判が舞台の今日の芝居は特に楽しめた。推定の域を出ない過去の出来事をめぐって、当事者の利害関係に基づく理不尽な論理が交錯する。その密室性も手伝って、どんな内容であれ観ていて手に汗を握ってしまう。今回は裁かれるのが可憐な少女なので、中年男ばかりの法廷はそれだけで絵になる。 さて、題名にもなっている「ひばり」という言葉に特別な思いを持ってる日本人は多いはず。美空さんの名前というのもあるし。 自分にとっては、「身体が小さく、ほんとは華奢で弱々しいのに、懸命に(無理に?)もがいて空高く舞う鳥」という印象がある。この舞台のジャンヌ・ダルクは、まさにそういう感じだった。深読みしすぎかもしれないけど、Lark(ひばり)と D'Arc(ダルク)は韻を踏んでるかも。 三時間半以上の長丁場(休憩込み)、出演者はみんな舞台に出ずっぱり。松さんのセリフもどれもが長回し。 農場での家族との場面、神との対話の場面、馬と男物の服を得るために守備隊長と交渉する場面、シャルル国王と出会う場面、裁判の場面など、それぞれに興味深いエピソードやセリフがあった。 失礼ながら、松さんがこんなにスゴい俳優だったとは知らなかった。声も通るし、全力投球、ほんとに十代の娘のような立ち振る舞いで演じてた。 翻訳劇だけでなく、日本の現代ものを演じる彼女も観てみたいと思った。(Bunkamura シアターコクーン、東京渋谷)
Feb 16, 2007
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駆けっこ大会に出場しました。半マラソン(13.1マイル/21キロメートル走)の部。昨年も一昨年もコービッドのせいで開催されなかったので、実に三年ぶり。 天気は晴れ、気温は摂氏12度。 苦しかったけれども、いま振り返ってみると楽しく走れました。結果的には三年前と同じ1時間58分台で完走できたので、ここで自慢させていただきたく。 今回の戦略としては、最初の数マイルは1時間50分を目標とする速度目安係の走者(pacer)さんにぴったりくっついて走り、辛くなってきたら徐々に減速するというもの。最終的には2時間05分ぐらいで走り終えられればいいと思っておりました。 で、いざ本番、結局はかなり無理して走りました。中間地点越えても1時間50分集団に必死でついていきました。7マイル過ぎたあたりで脱落、8マイルめ以降はときどき歩いたりもして、やがて10マイル地点で1時間55分集団に追い越され、そのままゆっくりめに走り、後ろを振り向いたならばおそらく2時間のペイサーがすぐ迫っていそうな気がしながらも、なんとか2時間以内で終走できました。 1時間58分43秒。総合順位的には上位38パーセントぐらい。なんとなく目標としていた上位33パーセント入りは達成できず。 ただ、10キロメートル(6.2マイル)通過地点では50分44秒という好記録。いい歳こいた中年男子としてはかなりいい成績のはず。勝手にご満悦。 以下は過去に出場した大会の成績。<マラソン(42キロメートル)> 2015年09月 4時間20分44秒 2014月09月 4時間19分53秒<半マラソン(21キロメートル)> 2022年04月 1時間58分43秒 1マイルあたり平均9分03秒 2019年04月 1時間58分19秒 2018年10月 2時間05分20秒 2018年04月 2時間02分52秒 2018年04月 2時間02分55秒 2017年10月 1時間54分03秒 2017年04月 2時間02分06秒 2016年10月 1時間55分18秒 2016年04月 1時間53分15秒 2015年10月 1時間48分23秒 2015年05月 2時間04分07秒 2014年10月 1時間53分10秒 2014年04月 1時間57分44秒<10キロメートル> 2021年10月 51分08秒 1マイルあたり平均8分13秒 2021年08月 55分30秒 2019年10月 51分32秒<4マイル(6.4キロメートル)> 2022年04月 33分00秒 1マイルあたり平均8分15秒<5キロメートル> 2021年08月 26分13秒 2021年06月 25分08秒 2021年05月 26分16秒 2019年10月 24分59秒 2018年10月 24分23秒 2017年10月 24分10秒 2016年10月 23分29秒 2015年09月 24分56秒
Apr 24, 2022
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「逃げるは恥?」(評価 ★★★☆☆ 三つ星) 今日はイザベル・ユペール様ご主演の映画を鑑賞。先日ゴールデングローブで受賞なさってた作品(←「エル」)ぢゃないほう。 日本では3月に公開らしい。http://www.crest-inter.co.jp/mirai/<あらすじ> 教師としての仕事、老母の介護、夫の浮気、娘の出産などでバタバタする毎日。気が付けば自分は孤独なおばさんになっていて、そんななか教え子の一人は立派な青年に成長し、パリを離れ、森のなかで有意義そうな人生を送っており。<感想> 基本的にはいー感じ。たまにはこうゆう繊細な作品を観て感性を磨かないと。でも、ちょっと厳しめに三つ星。(てか、ニューヨーク市内の映画料金はついに15ドルの大台に乗ってしまい、ニッポン並みに高額なわけで、この作品、15ドルとか1800円という大金に見合うかどうかは謎) 起承転結がなく、そのぶんいろいろと深読みしながら観なきゃいけないのは疲れるけど、逆にそのあたりの侘び寂びを心地よく感じられる人には佳作。例えば出産直後の娘がいきなり涙を流す場面、いろんな解釈ができる。 あと、パリの喧騒と対照的に田舎での風景が美しく描かれるのはもはやフランス映画のお約束。それにスマホとか電子タブレットを使う場面が出てこなくて、登場人物はひたすら新聞とか書籍を紙で読んでるのもすごく気に入った。 この主人公が凄いのは、哲学を教えてるだけあってか、どんな事態にも冷静に対処しているところ。いちいち逆ギレするなんて小市民のすること。不倫して逃げゆく夫との会話すらも、きちんと毒はあるのに知的な気品が漂っている。 森に住む青年に対する彼女の心情については何ともわかりにくかった。彼らは「vous」ではなく「tu」で会話しているけれども、恋愛感情かどうかはビミョー。ごちゃごちゃ煩わしい現実からのプチ逃避という位置づけか。
Jan 21, 2017
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「七転八倒」 厳寒の一日。街はカチンカチンに凍りついてる。 今日はP5の練習をした。 前半の練習曲はブラームス。Vn 1 自分、Vn 2 ピーター、Va トーニー、Vc ロバート、Pf セス。前回の練習は9ヶ月前。 原曲は二台ピアノ用だからか、弦楽器奏者にとっては非常に弾きにくい曲だと思う。 ブラームスの室内楽の中で最も難しいかも。アンサンブルという意味では弦四のほうが難しいけど、フラット四つという調性とか、音量を落とさずに弓を飛ばす奏法とか、手こずってばかり。これは難曲中の難曲。 一方、ピアノ奏者に言わせても、このP5版はやはり原曲の二台ピアノ用よりずっと弾きにくいそうで、結局は五人全員でうだうだ言い訳しながらの練習となってしまった。 今日の練習では2楽章の音量調節はもちろん、特に3楽章や4楽章の効率的な弓づかいを探るのに苦戦した。安定したテンポで芯のある音を、しかもやや飛ばしぎみに発音するのはかなりの高等技術。 そして、この曲は次々と調が転びまくる。 キーとなるキーはヘ短調と嬰ハ短調。で、1楽章にいたっては、ヘ長調になったり嬰へ短調になったりもして、七回ぐらいそれらの調を行き来する。 転調回数という意味では、ブラームスの室内楽ではおそらく上位三曲ぐらいに入るのではないか。ドボルザーク的な転調のしかたのようにも思える。 ビオラやチェロの人にいたっては、調だけじゃなく、音部記号(ト音、ハ音、ヘ音記号)もころころ変わるので、猛烈にテンパってた。 チャンポンな感じがして落ち着かないし、各パート、踏んだり蹴ったり。だからこそ、テンポの遅い部分では、地に足をつけてしっとりと弾きこなしてみたいと思った。
Jan 31, 2009
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「ニューヨークの英国人 Englishman in New York」 今日観た映画、好色男と謎の美女との単なるメロドラマのような気もするし、世代を超えた純愛、人間愛を謳った壮大な官能小説のような気もするし。 日本でも公開が決まってる映画らしい。強引に言っちゃえば、渡辺淳一が好きな客層にはウけるのではないかと。 エレジー(悲歌、哀歌)という題名どおり、哀しい結末になることはわかってたけど、どうゆう展開で終わるのか興味を持ってたら、なかなかどうして。 舞台はニューヨーク。初老の教授が、女学生(の艶かしい肢体)に惚れてしまう。しかし、やはり歳の差を意識せざるを得ず、ともに将来を憂うことになる。もちろん、周囲も心配するわけで。 Thirsty for Cuba Libre 主演は英国の名優ベン・キングスレー卿。真摯な紳士っぽく見えるのに、ほんとはエロおやじ、という難しい役を見事に怪演。 色気全開、キューバ系ぴちぴち女子大生役にペネロペ・クルーズ嬢。惜しげもなく裸体をご披露。 脇役トリオも好演。愛人(パトリシア・クラークソン)、親友(デニス・ホッパー)、息子(ピーター・サースガード)。 いい歳こいた英国紳士が若いラテン美女にのめりこんでく話という展開は、「ダメージ」(ルイ・マル監督、1992年英仏映画)と似てる。 ニューヨークを舞台にした、大学教授と教え子との禁断の愛という設定は、「スターティング・アウト・イン・ザ・イブニング 」(2007年米)と似てる。 原作はフィリップ・ロスの「ダイイング・アニマル」。アメリカの渡辺淳一と呼ばれてる作家。←しつこい オトナの愛欲ものとしては特に目新しい筋ではないものの、うまく映像化されてると思った。ニューヨーク特有の「他人のことなど構ってられない」雑踏の場面と、一歩アパート内に入ってしまえば、かなりややこしいことが繰り広げられてる各人の日常との対比とか。 ちなみに、サントラも含めてピアノが重要な位置を占めてる映画。主人公の男性のアパートには窓際にグランドピアノがあって、彼が演奏する場面もある。あんまり上手くはない(けど、僕よりは弾けてたみたいだから良しとする)。 っていうか、そのたいして上手くもない「おやじ弾き」に女学生がイチコロ、そのまま濡れ場へと突入してしまう。 やっぱり、ピアノを弾く男は、多少ヘタでも女性には魅惑的に映るらしいっ!
Sep 13, 2008
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「そして誰もいなくなった」 チャイコフスキーのトリオを練習した。 年内にこの曲を最後まで弾くことが個人的に目標だったし、今日の練習も楽しみにしながら臨んだ。それなのに、この曲が結局封印されることになろうとは、練習開始の時点では予想だにしていなかった……。***** 今日取り組んだのは2楽章の前半。主題と11パターンもの変奏。 思ったより弾きやすかった1楽章a mollとは打って変わり、一気に難しくなる。E durってのもあるかも。 まず第2変奏の16分音符で早速つまづく(音程やリズム)。 そして、第5変奏で♯(シャープ)が6つに増殖してピアニストが発狂。 優雅なワルツのはずの第6変奏は、チャイコの弦楽セレナーデのそれに似て臨時記号の嵐。「円舞感」が出せずに苦しむ。 第7変奏でまたもやピアニスト氏ご発狂。同じことを延々と弾かされてる。 ……なかなか練習が先に進まない。三人とも既に意識が朦朧としてて、練習を中断しようとの声も出た。「これ、ほんとに名曲なの?」とか言い出すし。 しかし、自分としては次の第8変奏(フーガ)は絶対に弾いておきたい。気合いを入れてさらってきたわけだし。ほかの二人をなだめながらなんとか練習続行! 第9変奏Andante flebile。初めて見る単語フレビーレ。何じゃ、それ? ←って誰も予習してきてない。 譜読みが難しい。「三拍子なんだし、もっと速く弾いてくんない?」とピアノ弾きに申し上げたら、彼はついに逆ギレしてしまった!(言ってはいけないひと言だったかも。反省……。) 第10変奏はマズルカ風、チョピンChopinのかほり。ピアノ弾きさん、やっとご満悦! そして第11変奏、主題が安らかに繰り返され、やっと終わりが見えてきた。ピアニッシモ。バイオリンが消え、チェロが消え、そして最後にピアノが独り寂しげにE durの和音を弾く。静寂のフェルマータ。もの哀しい最期。***** ……今日の練習はここまで。実は曲は2楽章後半(最終変奏とコーダ)へとまだまだ続く。こんな大曲、一年かけても終わんない。 んでもって、「来月の練習もがんばろうぜぇ!」と僕が言ったら、ほかの二人が顔をしかめる。そして、この曲は断念しようなどとのたまう。 長くてクドい曲なのは確かだし、チャイコの室内楽を毛嫌いする人は多いけど、彼らまでもが拒否反応を示すとは想定の範囲外。 生まれ変わったら一緒に弾こうね、って、あんたら一体……。 とりあえず来月の練習日程も決めはしたが、チャイコは予定曲からあっさり外された。2対1で僕の負け。あれよあれよという間に譜面は回収(没収)されるし。 自分としては是非とも最後まで弾いてみたかった。潔く別の仲間を探すしかないか。 この曲、ピアノ弾き様のご機嫌を伺いながら弾く必要があることを学んだ。ピアノ譜は100ページ近くあるらしい。シューベルトの「ます」ですら50ページ程度なのに。確かに、そりゃタイヘンだ。***** この三人で月一回定期的にトリオを練習してきて一年以上。互いへの遠慮もなくなってきて、最近何かと衝突するようになってきた。 弾きたい曲のタイプが三人とも違うというのが一因。 僕はハイドン、モーツァルト、ベートーベンでアンサンブルを楽しむ傍ら、ロマン派もじっくり弾いてみたいと思ってるのに、ピアノ弾きセスは近現代(ラベルとか)あるいは隠れた名曲探しをしたがる。初見大会も大好き。一方、ルース(チェロ)は仲裁役。古典コテンなのはチェロの出番が少ないから嫌がる。それに、彼女はほんとはジャズとかブルースが好きなこてこてのアメリカ人。 来月の練習がどうなるか、ちょっとだけ不安。 好きな曲はいっぱいあるけど、自分の弾きたい曲ばかり主張しすぎると仲間が去ってしまう可能性もある。そのへんが難しいなーなどと今さらながら思ったりしたわけで。
Sep 7, 2007
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劇伴で「The Hunchback of Notre-Dame」を弾きました。全部で四公演、無事に終了しました。 このミュージカルは過去にビオラで二回弾いたことがあるのですが、今回はバイオリン、しかもファースト。なかなか目立つし、基本的にはすごく楽しめました。 最後の最後の場面(Finale Ultimo)では緊張してしまいました。主要登場人物はみんな死んで、会場も静まり返ってるなか、ピアノの伴奏で第一バイオリンにちょっとした独奏部分がありまして、当然ながら観客さまたちにはご号泣いただきたいところ。絶対に外せない箇所。 監督はレイシーさん、指揮はフィルさんでした。
Mar 2, 2025
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