ピカルディの三度。~T.H.の音楽日誌/映画日誌(米国発)

Feb 4, 2008
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カテゴリ: 映画、テレビ
「誰もいない海」

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 いま、海辺の街を訪ねておりまして、でもさすがに砂浜に人影はありません。凍えるような寒さです。

 ふと、「愛がこわれるとき」という映画を思い出しました。舞台となった海辺は確かマサチューセッツ州、ここからは遥かに北なのですが。

 閑散とした海って不気味です。夫婦の愛憎を描いたこのサスペンス映画でも、そんな海が効果的に撮影されていました。

  ジュリア・ロバーツ主演で有名な映画ですが、僕は、主人公の夫が極度の潔癖症という設定が強く印象が残ってます。いわゆる OCD (Obsessive-Compulsive Disorder、強迫性障害) の病ってことでしょうか。



 机や本棚、あるいは冷蔵庫の中など、分類や陳列のしかたに極度の規則性や対称性を求める。そして、それを乱されると異常なまでに不安を感じたり、発狂したり。

 僕はそこまでひどくはないけど、なんとなくわかる気がします。知人に冗談半分で指摘されたこともあるし。
 例えば、財布の中の紙幣の並べかた。必ず同じ向きに、金額が高い順(低い順)で並んでないと気がすまない、とか。

 「清潔」というのともちょっと違う。僕は埃や汚れにはけっこう無頓着でそんなに気にはならないし(←こら)。でも「曲がったもの」は嫌い。無造作に置かれたものであっても、どうせ曲がるんだったら、きちんと45度で曲がってくれ、みたいな。

 家電の温度や音量を数値設定するときも、無意識のうちにキリのいい数字に設定します。 素数 だと落ち着かない(?)。 

*****

 さて、映画に話を戻すと、そんな病的な夫がこよなく愛する曲が、ベルリオーズの幻想交響曲。ストーカー的な彼の執着癖といい劇的な曲の展開といい、なかなか凝った選曲です。

 それに、テーマ音楽そのものも印象的でありました。決して歌いやすい旋律ではないものの、一度聞いたら忘れられない。ラフマニノフの交響曲2番の3楽章アダージョに似てます。あと、ちょっとマニアックなところでは、スメタナの弦楽四重奏曲1番「我が生涯から」の3楽章ラルゴにも。

sleepingwiththeenemy.jpgサントラはジェリー・ゴールドスミス氏





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最終更新日  Feb 4, 2008 10:23:31 PM
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