ピカルディの三度。~T.H.の音楽日誌/映画日誌(米国発)

May 6, 2008
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「Ray, a drop of golden sun(レはレモンのレ)」

 今日は弦楽四重奏ごっこ。バイオリンは僕とマリリー、ビオラはエレン、チェロはマルディ。今後、月に一回集まって練習することにしてるけど、果たして今回こそ継続なるか。僕が一応ファースト固定で弾くことになってて、ちょっぴり緊張。

 ボロディンの2番は超有名な曲なのに、自分にとっては初挑戦。大慌てでさらって今日を迎えた。コ難しいとこも多いものの、ファースト(やチェロ)はおいしい旋律が多く、独りで黙々と練習してても寂しくはない。

 特に1楽章や3楽章「夜想曲」の民族系萌えメロは、むしろ我々日本人向きと言えるかも。 こぶしを利かせたり、ふわっと揺らしたりして、いろいろ味付けもできそうだし、素朴に乾いた弾き方もできそう。
 逆に、今日一緒に練習したアメリカンな奏者さんたちは、この曲の旋律美にそれほど萌えてないように見えた。

 全体的には親しみやすい音楽なのに、終楽章がクセモノ。ベートーベン後期のような「もったいぶったような」気難しさが漂う。一歩間違うと、ぼろぼろボロディン。って言うか、どうもほかの楽章との釣り合いがとれてないような気がする。

 なにはともあれ、弾いててすごく楽しめた。
 ファーストとチェロだけが目立ちまくる不公平な曲という先入観を持ってたのだけど、実際に弾いてみたら杞憂。意外や意外、この曲はビオラが大活躍。主旋律以外のとこで実に渋い動きをしてる。裏メロとか合いの手ご担当。

 セカンドは一番地味ではあるけれど、最後の最後でやっと下剋上。強引に主旋律をかっさらう。



borodin2.JPG

 余談だけど、サウンドオブミュージックのドレミの歌。パブロフの犬同様、日本人はドの音を聞くとドーナツが食べたくなり、レの音が鳴るとレモンが食べたくなるとの研究結果が出ているけど(?)、英語の歌詞はちょっと違くて、ド (Doe) は a deer, a female deer、レ (Ray) は a drop of golden sun。

 ここの超高音レの音って、まさに天から降り注ぐ黄金の太陽光線が一応の目標。そんなひと筋の光が、最終的には六オクターブに渡るレ音の束になって鳴り響く。





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最終更新日  May 9, 2008 08:39:07 AM
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