ピカルディの三度。~T.H.の音楽日誌/映画日誌(米国発)

Jul 4, 2017
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カテゴリ: 映画、テレビ
「Ja, Ja, あの時代(とき)を忘れない」(評価 ★★☆☆☆ 二つ星)

 フランソワ・オゾン監督による第一次大戦後を舞台にした映画。日本公開は決まってないもよう。 英語のサイトはここ
 ドイツ人兵士フランツの戦死を悲しむ婚約者や両親のもとに、敵国フランスからアドリアンと名乗る謎めいた青年が慰問に訪れる。

<感想>
 戦死した男の名前がそのまま題名になってて、それもどーかと。
 基本的には白黒映画で、ところどころビミョーに色づいた場面が挿入されている。映像的には確かに優雅。でも、そうゆう細工があんまし活きてない。製作者側は作りたい映画を作りたいように作ってご満悦かと思うし、こうゆう映画は必ず一定の層から好意的な評価を得るけど、狙いすぎてて、しかも話の展開が遅すぎて観てて疲れた。もったいぶりすぎ。前半のドイツの場面が長すぎて均衡がとれてない。
 主人公の若い娘さんは淡々と演じられている。敵国に対する恨み、婚約者を亡くした哀しみに加え、出会ったばかりの謎めいた男への複雑な感情らの描写がかなり薄味。美しい雰囲気を重視するあまり、非現実的とも思える演出が裏目に出てしまっている。
 パトリス・ルコントとか小津安二郎とかとも異なってて、中途ハンパ。
 伏線と言えるのかどうか、アドリアンがバイオリンで弾くショパンの夜想曲嬰ハ短調、そしてルーブル美術館に展示されているモネの絵画「自殺」などの小ネタもわかりにくかった。
 なにより、主役のふたりがドイツ語もフランス語もあまりに流暢に操るので、かえって嘘くさい。プチどん引き。







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最終更新日  Jul 8, 2017 09:03:00 PM
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