ピカルディの三度。~T.H.の音楽日誌/映画日誌(米国発)

Sep 19, 2020
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 三密を回避しつつ、トリオの練習をお外で。
 ベト様の作品38に初挑戦。今日は前半(1、2、3楽章)をば。

 この曲はご本人が 自身の七重奏曲(ゼプテット)作品20 を編曲したもので、実際に弾いてみるとすぐにわかるのだけれど、氏のほかのピアノ三重奏曲とは何かが違う。
 要するに室内楽っぽくない。ベートーベンの交響曲を弾いてるような感覚。室内楽特有の「ちまちま感」があんまりなくて、重厚な響きを演出することが求められてる。
 ピアノトリオの魅力って、弦には出せないピアノの「ポロンポロン」した響きにあると思うのだけれど、この曲は「ジャンっ」という和音をビシッと決める場所が次々と出てくる。しつこいぐらい。
 そもそもベートーベンという作曲家は、甘い美メロで聴かせるというよりかは、その交響的な音楽で有名なお方なわけで、ま、この作品も名曲と言えば名曲ではある。

 逆に、ちょっとした「合いの手」なんかは、交響曲よりも室内楽でやるほうがわかりやすい。そもそも七重奏曲自体がプチ交響曲みたいなもんなので、三重奏に編み直すという企画は奏者的には名案。曲の構成が明確になり、原曲の良さをますます理解できる。






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最終更新日  Sep 21, 2020 08:49:39 AM
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