2006.01.05
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テーマ: 海外生活(7776)
2005年12月27日

朝7時半。
ホテルのブレークファーストルームでの待ち合わせになんとか全員、遅れずに揃った。

わたしはいつものように、たっぷりのカフェラッテとクロワッサンを食べ、おっとは朝からドーナツにかぶりつく。
しかし、おばさんたちのお皿を見れば、菓子パンから、果物から、ヨーグルトから、てんこ盛りである!

わたし「。。。朝からすごく食べるんだねえ。」

タニアとおばさん「違うわよ!これはお弁当に持っていくの。いくきーと、あんたも持てるだけの菓子パンを取ってきなさい!」

い、嫌だ。。。恥ずかしいよ~。

そうは思いながらもお行儀のいいわたしは、露骨に拒否せずになんとかチョコレートバーを2本だけ取ってきた。

そしてバタバタとチェックアウトをしたのだが、
コロッセオはもう見たからホテルで昼まで寝ていたい、とタニアとおばさんの希望がフロントのひとに拒否され、ここでも一揉めあったのである。ふう。



わたし「1時間だけだからね。」

ジョバンニ「わかった、わかった。」と言いながら入場料を払い、コロッセオの中に入っていく。


あ。。。。あんた、中に入ったら1時間なんて無理やん!!


さすがにこの広大な遺跡には全員が感動したようであった。
ビデオを廻しまくり、写真をとりまくり、たった1m進むのに時間がかかる。
おっとがDVD「グラデイエーター」 【初回限定生産】グラディエーター 完全版スペシャル・エディション から想像したでたらめの解説をしているのを見るに見かねて、管理員のおじいちゃんが正しく説明してくれる。

恥ずかしいなあ、もう。

わたしは最初、イライラと時計ばかり気にしていたが、とうとう開き直った。
そう、わたしは何度となくローマに来て、見所は全部見たのだ。
少ない時間で出来るだけたくさん彼らを観光スポットに案内したい、と思っていたのだが、やつらがコロッセオだけでいいなら、いいではないか?

結局じっくりっコロッセオを見たおかげで午前中はみごとに潰れたのであった。


タニア「もう一度、明るいうちにサングラスを探しに行ってくるっ!!」


な、なんだとう~~~~~~~~!!!!!?????


またもや彼女はおばさんと一緒にかき失せたのであった。大汗

わたしの中でぷちんと何かが切れた。
「ねえ、彼女たちは放っておいてもう行きましょ。」←やけくそ

ジョバンニ「何勝手なこと言ってるんだよ!?この隙に撮影してくるからちょっと待ってて!」


。。。。。。どっちが勝手やねん。



「ダメだよ!ここに居ようよ!!」というおっとに冷たい一べつをくれて、独りでバスに乗り込もうとすると、どこから見つけたのか、タニアとおばさん、ジョバンニがばらばらな方向から息を切らせて駆け着いたのだった。


。。。。。。。。これでわかった気がした。


そう、彼らは 「放し飼いのヤギ」 なのだ!!
指導者「ヤギ飼いペーター」がいないと、てんでばらばらになるが、いざ、ペーターが行ってしまうとなるとおとなしく付いて来るアニマルなのだっ!!!!

ここから主導権は完全にペーターこと、いくきーとに移動した。
全員はおとなしくペーターについて、バスに乗り、地下鉄に乗り換えて、バチカン美術館へ。
きっとヤギたちの目には素晴らしい美術品もその辺の雑草にしか写らないだろうが、ペーターは指導者なのだから、さからわせないぞっ!!(←独裁者)

いよいよ胸を高鳴らせて、美術館の前に立つ。
そこには大きく「CLOSED」 「開館時間8.45-12.20」と書かれていた。
時計を見れば 13.00


OOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOHHHHHHHHHHHHHHHHHHHHHHHHHHHH,NOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOOO!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!


よ、予定通り、午前中に行っときゃ、あんた。。。。。 見れたのに!!!!!!!!! (←竹下景子さん、1500点獲得!)

この怒りを、どこにやればいいんだよっ!!!!!????????????



わたしが深いショックと哀しみに打ちひしがれていると、ジャイアンジョバンニ「閉まっているところでいつまでもグズグズしていたって、しょうがないだろ?さっさとバチカン市国に連れて行けよ。」


ううううううううう。
ヤギ飼いペーターの短い独裁政権はこの場にてあえなく崩壊したのであった。。。。。

足取りも重く、バチカン市国へ。
この日はクリスマス直後、年末、ということもあり、すごい人ごみでまるで大阪の天満宮の初詣状態である。
バチカン国境の楕円形の支柱に沿って「は~い、参拝客はこちらに並んでくださ~い!」とまるでデイズニーランド状態で監視員が叫んでいる。
わたしたちはおとなしく何十mも続く列の最後尾に並び、おとなしく待った。

これはジャイアンジョバンニが「故パオロ ジョバンニ2世の墓参りがしたいから。」と言ったためである。

列の動きは早く、あれよあれよと礼拝堂の入り口に着いた。
しかし、入り口は3つに分かれていて「礼拝堂」「クーポラ(塔のてっぺん)」「パオロ ジョバンニ2世の墓」と書いてある。
当然ジャイアンジョバンニを先頭にわたしとおっとは「パオロ ジョバンニ2世の墓」へ。

薄暗い地下の歴代法王の墓地に入るとここもすごいひとだかりで、監視員が「はい、止まらないで、どんどん進んで!」と急き立てる。

ここでわたしはタニアとおばさんが付いて来ていないことに気がついた。汗

わたし「ちょっと!彼女たちは!?」

おっと「あ、いない!!」

ジョバンニ「心配するな。墓に行きたい、って言ってあるし、すぐに追いつくって。」

そ、そうかなあ。。。。。
追い出されるようにそそくさと地下墓地を出て、出口のそばで彼女たちを待つ。
しかし、いっこうに現れない。大汗

わたしはタニアの携帯に電話した。バチカンの中は妨害電波が出ているらしく、なかなか繋がらなかった

が、やっとひどい雑音と一緒に繋がった。

ジョバンニ「どこにいるんだよ!」

タニア ぶぶぶぶぶぶ。。。。「いま、入場料払って、階段を」。。。ががががが。と切れてしまった。

入場料?地下墓地にはそんなもの払わなかった。礼拝堂にもそんなものいらない。
と、すれば「クーポラ」である。


地下墓地って言ったのに、なんで「クーポラ」に行くねん!?
ここからジョバンニは完全に我を失った。
そりゃそうだ。このすごいひとごみ、広すぎるバチカン市国、ヘタしたら永久に遭えなくなるかもしれないと彼は思ったのだろう。

何度も何度もひとの携帯で(怒)タニアに電話するが、ちっとも繋がらない。

おっととジョバンニ「しかたない。ぼくらもクーポラに行こう。」


えええええ?また列に並びなおすの!?クーポラの出口がどこか聞いて、そこで待ってりゃいいのに。。。。


長い時間、あほのようにまた並びなおして入場料を払い、クーポラ行きのエスカレーターの前に行くと、職員用電話があった。

我を失ったジョバンニ、さっそくダイアルを廻す。大汗

すぐに職員が飛んできて「あんた!何やってるの!?」

ジョバンニ「母と妹が行方不明なんです。電話連絡させて!!」

職員「これは局内電話で外線は繋がらないよ。ダメダメ!」と追い払われてしまった。

エレベーターに乗り、塔の中腹に着く。しかし彼女らはいない。そこから果てしなく続く階段を頂上まで上がっておろおろと2人を探すジョバンニ。
こんな吹きっさらしの横殴りの雨が降っている頂上で当然彼女たちが来るかどうかも定かではないわたしたちを待っているはずがない。

わたし「じゃあ、残るところはもう礼拝堂だけね。」

長い細い階段を転げるように下り、出口を出るとそこは礼拝堂の中だった。
わたしとおっとはもう吹っ切れて、ゆっくりと見物をし、ジョバンニはまた職員用電話を見つけてかけようとして職員に怒られる。(←学習しろよ。)

こうしてバチカン市国を隅々まで見て、礼拝堂の出口を出ると、タニアとおばさんの姿が。
2人は涙ながらに駆け寄り、ジョバンニも「ママッ!」と駆け寄って3人でひしっとうれし涙を浮かべながら抱き合ったのであった!

はあ~~~、「母をたずねて3千里」 母をたずねて三千里★20%OFF!バンダイアニメキャンペーン を地でやってんじゃないよ。←クール

この後、タニアとおばさんはまだ「地下墓地」を見ていない、というので あほみたいにまたもや列に並びなおして見に行き、ようやくバチカン市国から脱出したのであった。

この後、すっかり日が暮れ、真っ暗な中、スペイン広場を見て、エクアドル人念願のマクドで遅い昼食を摂った後、トレビの泉を廻り、とにかくお賽銭を投げ込んでこの日は終了した。


やれやれ。。。。めちゃくちゃだったけど、だいたいの見所は見れたか。。。。(バチカン美術館だけが無念だが)
と、ほ~、っと地下鉄を待つ。
ちょうど通勤の帰りのラッシュでホームは混んでいた。
電車が到着したのでぎゅうぎゅう押されながら乗り込もうとすると、すぐ後ろにいたおじさんが「レディースアンドジェントルマン!かばんにお気をつけて!」とのんびりと大声で言う。
その言い草がおかしくて「は~い、気をつけます!」となにげにショルダーバッグに手をやると誰かの手に触るではないか!

「ひ!」
と横を見ると15~16歳ぐらいの少女が「ちくしょう!」とわたしとおじさんを交互ににらみつけて引いたのでびっくりした!!
電車に乗っておっとたちに周りを囲んでもらって慌ててバッグの中身を確かめる。
幸いにもファスナーだらけだったので、盗られたものはなかった。


つくづく、こわいところや、ローマって。。。。。。


帰りの6時間のクルマ旅は皆が興奮していて、喋りが止まらず、あっという間にミラノに着いたのである。
もうローマはしばらくはいいわ。 ←っつーか、ヤギ飼いはいい。



(とりあえず終わり)





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Last updated  2006.01.05 17:05:04
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お目目@ Re:イースターいろいろ。(03/31) いくきーとさん、ご無沙汰しております目…
Hinatabocco@ 大丈夫ですか? いくきーとさん、このブログはもうノータ…
Ikukito @ ごめんなさい。 >shion0851さん そ。。そうです。26歳だ…
かつしちー @ おめでと! 色んな偶然があるんですね。 相変わらず…
shion0851 @ そーなんだ 26歳なんですか、そうですか・・・(-_…

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