この2枚組み2SETは以前に書いたLP『California Here I Come』に収録されているものをベースに単発では作品化されてなかったと音源を追加して、新たに編集しなおしたものだ。
『California Here I Come』としては9月にヴァーヴからCD化されており(国内盤は発売されていない)、元からのLPとあわせて私の持っているものはダブリまくり。 まあ、鉄錆BOXはなかなか出して聴く気になれないし(手が汚れる)、この2枚組みに解説を書かれている杉田氏のものもなかなかGOODなのでそれはそれでいいか。
1stセットは『Happiness Is A Thing Called Joe』から。 この曲はこの演奏以外、記録として残ってないはず。 ちょっとアップに『In a Sentimental Mood』 フィリー・ジョーは少々にぎやか過ぎる感もあるが、それによってエヴァンスの普段は見せない面が現れているともいえる。 ダメ男『Alfie』
『Gone With the Wind』は「風とともに去りぬ」といった方がわかりやすいか。 フィリー・ジョーのダメな一面が。 空中分解寸前まで突っ走りすぎ。 晩年の疾走感とは違い、全くコントロールされていない。 スリリングというよりははらはらする。
『Polka Dots and Moonbeams』ももう少ししっとりとした感じが私は好きなんだが。 『Stella by Starlight』は逆にこういう展開も面白いか。 いつもどおりピアノから始まる『Emily』 程よく抑制されてトリオがうまく機能している。 『Wrap Your Troubles in Dreams』はエヴァンスとフィリー・ジョーの息が合ったいい例だ。 2小節ごとのやり取りの後、1小節ごとに進化し、エンディングを迎える。
August 17,1967 Disc1 (1st Set) 01.Happiness Is A Thing Called Joe 02.In a Sentimental Mood 03.Re:Person I Knew 04.California, Here I Come 05.Alfie 06.Gone With the Wind 07.Turn Out the Stars 08.Polka Dots and Moonbeams 09.Stella by Starlight
Disc2 (2nd Set) 01.Very Early 02.You're Gonna Hear from Me 03.Emily 04.Wrap Your Troubles in Dreams (And Dream Your Troubles Away) 05.'Round Midnight 06.On Green Dolphin Street 07.If You Could See Me Now 08.I'm Gettng Sentimental Over You (3rd Set) 09.You're Gonna Hear from Me 10.G Waltz 11.California, Here I Come 12.Emily 13.Alfie 14.Wrap Your Troubles in Dreams (And Dream Your Troubles Away)