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保険の異端児・オサメさん![]()
さびしげな まち ね このまーちは![]()
などと歌い出しそうだった。
夕方、地元の駅に帰り着いた。エスカレーターに向かいながら、一人の男に眼が行った。両手にいくつかのビニール袋を提げている。
ごみ箱をあさりはじめた。頭に巻いた手拭いといい、背格好といい、まさにY君だ。衝撃で声をかけられなかった。疲れていたせいもある。だが、
不意を打たれた感じに負けてしまった。「自分的には」君、
ついに究極の「自分的」生き方を選んだのか。
他人のそら似であってくれれば、とも思う今。
うたたねに 恋しき人を見てしより 夢てふものは 頼みそめてき
(古今和歌集 小野小町)![]()
仮寝の夢の中で恋しい人に逢った!! それ以来、夢だってあてにできる、と固く思い込んでしまうようになってしまったわ
。うたたねが待ち遠しい、うたたねが怖い。ああ、逢わないまま、何か年、何か月が、何週間が過ぎてしまったのだろう。ククク。く く く。
ふと見た「自分的」君らしき君(きみ)、今は何をしている、
今日は電話をしてみようか
、いやいや、なかなかに厄介だ、その話題に触れるのも、物憂い、何も改めて確認するまでのことでもない、 あれは一瞬の夢だとそう思って
忘れることにしよう、夢なんて、どだい、そんなもの。あてになんか出来ないんだから。
でも、ねえ
。
ふと思う。夢で逢った女(ひと)に早く会いたいなあ。