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保険の異端児・オサメさん
アプト式山岳電車のような、何が起こるか分からないような毎日。
胸を張り、自分を恃(たの)み、気力を保つ…そうしていないと、ぐらぐらと奈落へ引きずり込まれてしまいそうな危なさ。
急に露出してきたものでもないだろう。そういう風に歩んできた自分の足跡のいずれかの辺りから、黒いもの、曲がりくねったもの、がくっと折れ曲がったもの、さびついたもの、あるいは腐臭を発するものなどなどが、ちらと本性を現しかけて…。
播いた種、呼び込んだつむじ風、と決めつけるわけにはいかないにしても、いずれも自然発生の山火事や大洪水ではない。
家庭裁判所へ、警察へ、司法書士事務所へ、などの日程を組まなければいけない。帆を張れば順風が吹いてくれる、とばかりの日々ではない。
気を集めて胸を張ろう。
花に鳴く鶯、水に住むかは(わ)ずの声を聞けば、生きとし生けるも
の、いづれか歌をよまざりける。力をもいれずして、天地(あめつち)
をも動かし、目に見えぬ鬼神(おにがみ)をもあは(わ)れと思は(わ)
せ、男女(おとこをうな)の仲をもやは(わ)らげ、猛(たけ)き武士(も
ののふ)の心をも慰むるは歌なり。 (古今和歌集 仮名序後半)
お公家様が登場する状況とは違うぜ、そんな呑気な文芸用語をいじくりまわしている場面じゃないだろう、
という声もある。花鳥諷詠がなんだ、文字などがなんだ、どんな効果があろう、とも。
否定はしない。が、自分を満たせよ、心を見詰めよ、
と受け取って、明日という来るべき日をしっかりと迎えようと思う。