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保険の異端児・オサメさん
神父から電話が入った。「いいお手紙でした。字もいいし。ありがとう」
やった、と思った。
便せん5枚にびっしりとお詫びを書いた。長い間、本を借りていた。洗礼名を授かった娘を通して怒りの催促を受けた。娘の翻訳が混じっていたのかもしれないが、相当な怒りに思えた。
それが嘘のような愛想のいい電話だった。
30日の午後3時30分に会うことになった。というのは、返却する本に重ねてわたしの「小説入門」の本を入れた。それが、こともあろうに、重版に備えて赤字を入れていた訂正用の本だった!
送り返していただくのは恐縮だから、受け取りに行く、新しい本を持って、ということになった、というわけで、生身の神父に会うことになった。25年生まれ。昭和25年に25歳で日本にやってきた。
結局は縁で結ばれていたのだ。電話で前に話したことがあるのだが、それだけでは済まなかった、という因縁を感じる。そのことも話してみようと思うが、もとより、日本語ぺらぺらのスペイン人の神父、「因縁」くらいは百も承知だろう。
「結界」についても喋ってみようか。そこへ踏み込むのを許される者と許されない者。
イエズス会の敷地へ入り込む我、30日、3時半。
添削寺子屋亭主として、生徒さんに伝える(教える、という言葉は使わない)キーワードに「恋文 詫び状 借用書(証)」がある。今回もまたそれを実践した、という少しの満足がある。
杉江みどりさんと因縁浅からぬ猫。「ねこ」の切り絵シリーズ。「白ねこ」「黒ねこ」の手ぬぐい2本セットです。切り絵 手ぬぐい きりえ「ねこ」手ぬぐい 2本セット