国際弁護士の石角完爾さんはユダヤ教徒になる試験を受けて見事合格されたのですが。ラビのヘンリーノア師から講義を受け2年たった時、ユダヤジョークを試された。石角さんは全然笑えずポカンとしてたらノア氏から「まだまだユダヤ人にはなれませんな。」と言われた。
こんなジョーク。
スターリン政権下の極寒のモスクワでのパン屋の話
早朝午前5時、パン屋の前にその日のパンを求める長蛇の列ができた。7時になってパン屋の主人が出てきて店を開けるや
パンを焼いてもいないのに「今日はユダヤ人に売るパンはない。」と叫んだ。それを聞くなりユダヤ人が何十人も帰っていった。
9時になり主人が今度は「今日はモスクワ市民に売るパンはない。」モスクワ市民もすごすご帰っていった。
10時になった。最後まで列に残ったのはソ連軍の将校だった。いつも将校には特別配給があったからです。
11時になってパン屋が叫んだ。
「今日は将校殿にもパンは焼けなかった。小麦粉が届かないのだ。」
その時、将校が怒鳴った。「それ見ろ!ここでもユダヤ人は一番得をしてやがる!!
「このジョークが笑えるためには次のことが頭に入ってないといけません。」ノアさんに言われた。
「ユダヤ人はどの国でも特別扱いされたことがない」「ソ連に居たユダヤ人はスターリン時代大変虐げられ差別された。」
「パンの配給も、軍人、モスクワ市民、余ったらユダヤ人の順で配られもらえないことが多かった。」
「どんなことでも悪いことはすべてユダヤ人のせいにされて虐待されてきた。」
寒空で長時間待たされた将校らは一番にパン屋に追い払われ家に帰ってしまったユダヤ人が得をしやがってと怒っています。軍人の馬鹿さ加減と八つ当たりしてる様子が滑稽な情景としてジョークになるのです。
「ユダヤ人やアフリカ系アメリカ人のように本格的差別対象になったことがない日本人にはこういうジョークはぴんとこないのかもしれない。
改宗しユダヤ人となるためには差別された民族体験を受け継ぎそれを笑いで跳ね返す心の強さも必要です。」
ノアさんはジョークを紹介した理由を説明してくれた。
ユダヤ人は複雑な宗教上の戒律で自分の人生をがんじがらめにするのだという。すると気づかないうちに人生で付け加わった必要ないものがそぎ落とされていくのだという。
過度な栄養とおいしさの美食、無駄な娯楽、怒りや妬みそねみ浪費、快楽だけ求めた性交渉、怠惰な時間など現代人が身に着けてしまう悪徳が減っていくのだという。
戒律が習慣になって自然と無駄な営みをしなくなる。
ユダヤ教は性欲物欲金銭欲などの欲望は認める。しかし欲望に身をゆだねるのでなくコントロールすることを学ばせる。
質素倹約質実剛健、神の意志を知りシンプルで真面目な生活をすること。よりよい社会を作るという勤労の喜びをしること。人を幸せにする方法を考え出させる。
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