ペット喜怒哀楽

教皇暗殺

書籍名:教皇暗殺
著者名:トム・クランシー
出版社:新潮文庫全4巻(¥619,660.660.660)

教皇暗殺(1) ( 著者: トム・クランシー / 田村源二 | 出版社: 新潮社 )

感想:
う~ん、今までの彼のより面白くない。一番面白かったのは、日米開戦と合衆国崩壊、大戦勃発だった。一挙に1980年頃になったから、もしかして昔書いたものが今頃訳されたのかと思ったけれど、著者は2002年に書いているのね。実際にあった話とかぶさる部分が多いのも、歴史がすでにどう流れたか分かった上で書いているわけだから、だからかもしれないけれど、つまらない。共産主義国家に対しての視点も、一般的だし。独創性が無い。それと、翻訳者、面白かったのと同じ人なんだけれど、今回に関してはあまりにも英語のまま。つまり、日本語としてこなれていない。読みづらい。つい英語に訳して読んでしまう。特に、会話がつながっている時。登場人物が多いせいもあるのだろうけれど、めりはりがついていない。誰のことだか、誰の言葉か、どこなのか、アメリカなのかイギリスなのかソ連なのか、混乱する。
気になった言葉
「戦争は怯えた男たちが起こすのだということを決して忘れるな」
「人間である以上ミスをおかす。そして権力を有する賢者がミスをおかした場合、そのへまがもたらす結果はそれだけ重大なものになる。ヴェトナム戦争がいい例だ。当時のもっとも如才ない政治の策士がおかし、アメリカ国民にそのつけを支払わせた途方もない大へまだ、ジョンソンは自分の政治的能力は国際的な武力外交にも通用すると思っていたのだが、結局、アジアの共産主義者はテキサス州の上院議員のようには考えないということを学んだだけだった。どんな人間にも限界はある。人によってちがうところは、その限界がもたらす危険の大小だけである。そして、天才はおのれの限界を知るが、馬鹿者が自分の限界を知ることは決してない。」
今のブッシュや小泉、どうなんだろう、ねっ!


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