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2007年01月28日
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カテゴリ: カテゴリ未分類
「この子は、本当に勉強ができない子でして・・。」

私の教えていた男の子が私立高校の特進コースに進学したので、もうこれで
私の役目は終わり~!って思っていたところへ、「今度は妹をお願いします。」
ということで、またお母さんが来られた。え?妹さんがいるの?

その女の子は中学2年生だった。兄ちゃんがはじめて連れてこられたときも中学2年生
だったけど、彼は年度の途中で来たので、私が彼に教えた期間は、1年余りだった。
この妹が連れてこられたのは4月。彼女が中学2年生になったばかりのころだった。
私は大学3回生になったばかりだった。

「できれば全教科お願いしたいんですけど。」と、お母さんが言う。しかしこれは

なるという感じだった。英文科は、もちろんだけど主に勉強するのは英語。
英文科で数学なんて勉強しないし。数学がめちゃできてたら、理系に進んでた
かもしれない。お母さんの言われることを片っ端からホイホイと軽々しく受け入れて、
あとで「やっぱりムリでした。」というよりは、最初から断っておいたほうがいい。
どう考えてもムリなんだもん。全教科なんて。

お母さんの言われるとおり、ほんっとに彼女は勉強ができない子だった。兄ちゃんと
比べて飲み込みが悪い子だった。まず集中力がない。すぐに気が散る。手ごわいかな~
なんて思いながら、再び私のカテキョー生活が始まった。兄ちゃんのときは、週1回で
1回につき1時間半(試験前は、週2に増やしたりした。)だったけど、彼女は週2回で
1回につき2時間(試験前は週3とかだった。)やっていた。もちろん、私のバイト代も
跳ね上がった。


なかなか自分を出さなかった兄ちゃんに比べると、やっぱり女の子らしいかわいらしさが
彼女にはあった。

しかし、勉強では手こずった。中学1年生で習ったはずの内容が、彼女は全く理解
できていなかった。どういうときにbe動詞を使うのか、どういうときにdoを使うのか、
また、be動詞の変形(am are is)もわかっていなかったし、doとdoesの区別もつかな


まず表に書いてから、こう説明した。
「Iのうしろは、amね。am的な私を見て!ってな感じ。」
「Youのうしろは、areね。あなたの前では、私はareよ!みたいな。」
「HeとかSheのうしろは、isね。彼の前ではisでいたいのよ、ってな感じ。」

彼女にめっちゃ笑われたが、私はどうにかこうにか彼女に覚えてもらいたい一心で
やっただけのこと。別にウケを狙ったわけではない。そしてこれらを何回も繰り返し
言い、毎回最初に言ってもらうところから始めた。こうすると、嫌でも覚えてしまう。
そんなこんなで中学1年生の内容についてはさっさと終えてしまい、本来の2年生の
内容に取り掛かることにした。

2年生の難関と言えば、過去形。せっかくbe動詞の現在形を覚えたばかりの彼女には
気の毒な話だけど、学校の勉強よりも遅れていて、早急に追いつかないといけない
状況だったので、これもまた表にして覚えてもらうしかなかった。そんなこんなで
1年間が過ぎ、彼女は中学3年生に、私は大学4回生になった。

中学3年生で最大の難関、いや、中学校の英語の中で一番の難関なのが、関係代名詞。
これは、わかってても他人に教えるのは難しい。飲み込みの早い子ならいいけど、
彼女の場合は、一度や二度言ったぐらいでは絶対にわかってもらえない。とりあえず
これも表にして一通り説明し、あとは例題を作って説明することにした。その例題、
こういうふうに彼女に示した。

当時彼女は、「角松敏生が好き。」だと言っていた。なんでそんなオッサンがいいねん?
と思ったけど、彼女の中ではかなりのマイブームだった。時々彼の歌を歌ってくれたり。
なので、こういう文章を無理やり作って彼女に説明した。最初に、whoのあとには動詞が
くる、whoseのあとには名詞がくるということをふまえて、

Kadomatsu is a man who sings very well.
I love a singer whose name is Toshiki.
(この場合のIというのは、もちろん彼女。)

まぁ、彼女が即理解できたかどうかは不明だけど、そこそこ集中してくれていたので、
こんなもんかな~と。

一応お母さんには断ったんだけど、彼女は社会とか理科の内容についても質問してきた。
ある日、「日食がわからない。」と言い出した。学校で習ったのに、よくわからないのだ
と言う。こういうのは物を使ってやるのが一番!地球儀とボール2つ持って、即実践した。
「このボールが太陽。ちょっと小さいけど、ほんまはすっごい大きいねん。地球より
はるかに大きいねん。で、もう1つのボールが月。私たちは、地球上の日本にいる。
そこから太陽の方向を見てると、横から月がやってきて太陽が隠れたやろ?これが
部分日食。もうちょっとすると全部隠れるやろ?これが皆既日食。」
彼女は一発で理解できた。こんなん、物を使えば簡単に説明できるのに、一体彼女の
学校では、どんな説明をしたんだろ?ついでに、月食も説明しておいた。

星座についても質問されたことがある。星座は私の得意分野だったので、これも実践。
窓を開けて2人で南の空を見た。冬だった。オリオン座は、南の空の高い位置にあるので
簡単に見つかる。ベテルギウスという赤い星と、リゲルという白い星を含むオリオン座。
ついでに、冬の大三角形も教えておいた。そして北の空。北斗七星とカシオペア座が
あって、その間に北極星があるはずなんだけど、北極星はあまり輝いてないので探すのに
苦労する。まぁきっとあのへんだろうってことで。夏の空も見てみた。北斗七星と
カシオペア座は見える。ただし、冬とは位置が違って見えるけどね。南の空は、
さそり座があるはずなんだけど、これは低い位置にあるので、周りに家があると、
確認するのが難しい。アンタレスという赤い星を含んでるので、それが見つかれば
だいたいさそりっぽい形に見えてくる。

「オリオン座とさそり座ってね、絶対に一緒に見ることができないんだよね。
その理由が、仲が悪いから。オリオンっていう人が、さそりに噛まれちゃったん
だって。だからオリオンが冬の空に逃げてしまったらしいよ。」
「今でもまだ逃げ続けてるのかな?」
「そうかもしれないね。一方は冬の高い位置にあるし、もう一方は夏の低い位置に
あることを考えると、逃げ続けてるんだろうね。」
ギリシャ神話というのは面白い。時々信じられないような話もあるけど。彼女には
これまたついでに、夏の大三角形も教えておいた。こういう教え方は、絶対に
学校ではムリ。夜に登校なんてしないもんねぇ。夜間の学校じゃないんだし。

「どこでもいんです。どこの高校でもいいんです。どこかにひっかかってくれれば。」
と言っていた彼女のお母さん。彼女は丸2年私のところに来ていたが、見事に京都の
私立女子高に入った。合格者の中でも下のほうだったのかもしれないけど、こういうのは
受かったモン勝ち。とにかく良かった良かった。

彼女には、基本的な部分しか教えなかった。応用まで進むと、とたんについて
これなくなっていたので。ってか、基本が精一杯で、応用どころじゃなかったという
のが本音なんだけどね。それでもま~とにかく良かった。





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最終更新日  2007年01月28日 08時59分36秒
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