東方見雲録

東方見雲録

2025.08.11
XML
カテゴリ: 政経



【石破総理あいさつ】
今から八十年前の今日、一発の原子爆弾が炸裂し、十数万ともいわれる貴い命が失われました。一命をとりとめた方々にも、筆舌に尽くし難い苦難の日々をもたらしました。
内閣総理大臣として、原子爆弾の犠牲となられた方々の御霊に対し、ここに謹んで、哀悼の誠を捧げます。そして、今なお被爆の後遺症に苦しむ方々に、心からのお見舞いを申し上げます。
二年前の九月、広島平和記念資料館を、改装後初めて訪問しました。八十年前のあの日、立ち上るきのこ雲の下で何があったのか。焦土となり灰燼に帰した街。黒焦げになった無辜の人々。直前まで元気に暮らしておられた方が四千度の熱線により一瞬にして影となった石。犠牲者の多くは一般市民でした。人々の夢や明るい未来が瞬時に容赦なく奪われたことに言葉を失いました。
広島、長崎にもたらされた惨禍を決して繰り返してはなりません。非核三原則を堅持しながら、「核兵器のない世界」に向けた国際社会の取組を主導することは、唯一の戦争被爆国である我が国の使命です。
核軍縮を巡る国際社会の分断は深まり、現下の安全保障環境は一層厳しさを増しています。しかし、だからこそ、国際的な核軍縮・不拡散体制の礎である核兵器不拡散条約(NPT)体制の下、「核戦争のない世界」、そして「核兵器のない世界」の実現に向け、全力で取り組んでまいります。
来年のNPT運用検討会議に向けて、対話と協調の精神を最大限発揮するよう、各国に引き続き強く呼びかけます。また、「ヒロシマ・アクション・プラン」に基づき、核兵器保有国と非保有国とが共に取り組むべき具体的措置を見出すべく努力を続けます。
「核兵器のない世界」の実現に向け歩みを進める上で土台となるのは、被爆の実相に対する正確な理解です。長年にわたり核兵器の廃絶や被爆の実相に対する理解の促進に取り組んでこられた日本原水爆被害者団体協議会が、昨年ノーベル平和賞を受賞されたことは、極めて意義深く、改めて敬意を表します。
今、被爆者の方々の平均年齢は八十六歳を超え、国民の多くは戦争を知らない世代となりました。私は、広島平和記念資料館を訪問した際、この耐え難い経験と記憶を、決して風化させることなく、世代を超えて継承しなければならないと、決意を新たにいたしました。
政府として、世界各国の指導者や若者に対し、広島・長崎への訪問を呼びかけ、実現に繋げています。資料館の年間入館者は、昨年度初めて二百万人を超え、そのうち三割以上は外国からの入館者となりました。日本だけでなく、世界の人々に被爆の実相を伝えていくことも、私たちの責務です。
「原子爆弾被爆者に対する援護に関する法律」は、施行から三十年を迎えました。原爆症の認定について、できる限り迅速な審査を行うなど、引き続き、高齢化が進む被爆者の方々に寄り添いながら、保健、医療、福祉にわたる総合的な援護施策を進めてまいります。
結びに、ここ広島において、「核戦争のない世界」、そして「核兵器のない世界」の実現と恒久平和の実現に向けて力を尽くすことを改めてお誓い申し上げます。原子爆弾の犠牲となられた方々の御霊の安らかならんこと、併せて、ご遺族、被爆者の皆様並びに参列者、広島市民の皆様のご平安を祈念いたします。
「太き骨は先生ならむ そのそばに 小さきあたまの骨 あつまれり」。公園前の緑地帯にある「原爆犠牲国民学校教師と子どもの碑」に刻まれた、歌人・正田篠枝さんの歌を、万感の思いを持ってかみしめ、追悼の辞といたします。
令和七年八月六日 内閣総理大臣 石破茂
引用サイト: こちら

長崎原爆犠牲者慰霊平和祈念式典での石破茂首相のあいさつ全文は次の通り。
本日ここに、被爆80年目の長崎原爆犠牲者慰霊平和祈念式典に当たり、内閣総理大臣として、犠牲となられた方々の御霊(みたま)に対し、謹んで哀悼の誠をささげますとともに、今なお後遺症に苦しんでおられる方々に、心からのお見舞いを申し上げます。
今から80年前の今日、この街は、1発の原子爆弾により、一瞬にして一木一草もない焦土と化しました。広島に投下されたものを上回る威力のプルトニウム型爆弾によって、7万人ともいわれる人々の命と未来が一瞬にして奪われ、その多くは一般市民でした。惨状の中でなんとか一命を取り留めた方々も、長く健康被害に苦しまれてきました。
80年を経た現在、核軍縮を巡る国際社会の分断が深まり、極めて厳しい安全保障環境に直面しています。
しかし、いかに険しい状況にあろうとも、唯一の戦争被爆国として、非核三原則を堅持しつつ、「核戦争のない世界」、そして「核兵器のない世界」の実現に向けた国際社会の取り組みを主導していくことこそがわが国の使命であり、一歩一歩、着実に努力を積み重ねます。
この上で基礎となるのは、国際的な核軍縮・不拡散体制の中心となる核拡散防止条約(NPT)です。来年のNPT運用検討会議に向けて、わが国は、「ヒロシマ・アクション・プラン」に基づき、核兵器保有国と非保有国の双方に対し、対話と協調の精神を最大限発揮し、一致団結して取り組むよう粘り強く呼びかけるとともに、現実的かつ実践的な取り組みを進めます。
被爆の実相を伝えることは、核軍縮に向けたあらゆる取り組みの原点として極めて重要です。世界中の指導者や未来のリーダーに長崎・広島への訪問を呼びかけ、多くの方々が来訪されました。
昨年、長年にわたり核兵器の廃絶や被爆の実相に対する理解の促進に取り組んでこられた日本原水爆被害者団体協議会がノーベル平和賞という栄誉ある賞を受賞されたことは、誠に意義深く、心より敬意を表します。
私は内閣総理大臣就任後、先の大戦において多くの命が奪われた硫黄島、沖縄のひめゆり平和祈念資料館、被爆地となった広島を訪れ、本日、ここ長崎に参りました。80年前、この国でこの地で何が起きたのか。戦争の実態と悲惨さ、原子爆弾の被害の過酷さを、決して風化させることなく、記憶として継承していかなければなりません。被爆の実相の正確な理解を、世代と国を超えて、一層促進していく決意です。
高齢化の進む被爆者の方々に対し、今後とも、保健、医療、福祉にわたる総合的な援護施策を進めてまいります。原爆症の認定について、一日も早く結果をお知らせできるよう、できる限り迅速な審査を行うよう努めてまいります。
被爆体験者の方々についても、昨年12月から、幅広い一般的な疾病について被爆者と同等の医療費助成を開始しており、引き続き着実に実施してまいります。
先ほど、80年の時空を超え二口そろったアンジェラスの鐘が、ここ平和公園の長崎の鐘とともに、かつてと同じ音色を奏でました。
ねがわくば、この浦上をして世界最後の原子野たらしめたまえ。
長崎医科大学で被爆された故・永井隆博士が残された言葉です。長崎と広島で起きた惨禍を二度と繰り返してはなりません。
天を指す右手が原爆を示し、水平に伸ばした左手で平和を祈り、静かに閉じたまぶたに犠牲者への追悼の思いが込められた、この平和祈念像の前で、今改めてお誓い申し上げます。私たちはこれからも、「核戦争のない世界」、そして「核兵器のない世界」の実現と恒久平和の実現に向けて力を尽くします。原子爆弾の犠牲となられた方々の御霊安らかならんこと、併せてご遺族、被爆者の皆さまならびに参列者、長崎市民の皆さまのご平安を祈念して、私のあいさつといたします。(共同)
引用サイト:​ こちら ​


ヒロシマアクションプラン

首相は被爆地・広島選出で核軍縮をライフワークとしている。首相は演説の冒頭、ウクライナを侵略したロシアが核による威嚇を行ったことに触れ、「核兵器の惨禍が繰り返されるのではないかと深刻に懸念している」と批判し、「核兵器による威嚇、使用はあってはならない」と訴えた。行動計画は「ヒロシマ・アクション・プラン」と名付け、〈1〉核兵器不使用の継続〈2〉透明性の向上〈3〉核兵器数の減少傾向維持〈4〉核兵器不拡散と原子力の平和的利用〈5〉各国指導者らの被爆地訪問の促進――の5本柱を掲げた。

 透明性の向上では、中国を念頭に、核兵器に用いる高濃縮ウランやプルトニウムなど核分裂性物質の生産状況の情報開示を求めた。核兵器の削減に向け、緊張が続く米中両国に核軍縮・軍備管理の対話を促した
引用サイト:読売新聞2022/08/02   こちら

関連サイト:原爆の日   こちら

関連日記:2025.01.27の日記 戦後 談話全文 50年・60年・70年   こちら
関連日記:2025.01.16の日記 戦後80年 論説   こちら
関連日記:2023.05.22の日記 G7広島サミット  こちら
関連日記:2024.10.07の日記 ノーベル平和賞に日本被団協   こちら
こちら
関連日記:2025.04.01の日記 「核兵器のない世界」に向けた国際賢人会議   こちら
関連日記:2023.12.12の日記 「昭和的なこと」「令和のリクルート事件」   こちら
関連日記:2024.12.09の日記 広島の被爆樹木の種から育った苗木    こちら
関連日記:2024.12.23の日記 被爆した戦前の車両   こちら
関連日記:2022.11.19の日記  「どん底にも大地はある」   こちら
関連日記:2025.08.07の日記 北村西望 「一度見たら忘れられない像を」  こちら






お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

Last updated  2025.08.15 09:24:47
コメント(0) | コメントを書く


■コメント

お名前
タイトル
メッセージ
画像認証
上の画像で表示されている数字を入力して下さい。


利用規約 に同意してコメントを
※コメントに関するよくある質問は、 こちら をご確認ください。


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

© Rakuten Group, Inc.
Design a Mobile Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: