うららおばさんの中国旅日記

うららおばさんの中国旅日記

PR

Freepage List

Profile

うららおばさん

うららおばさん

Favorite Blog

店長たつみの「遊・… 店長たつみさん
はぴはぴっくあっぷ hapihapi.jpさん
絵~日記 A-1(エイイチ)さん
癒しのフォト日記? yamanimoさん

Comments

コメントに書き込みはありません。

Keyword Search

▼キーワード検索

December 30, 2007
XML
 武の故郷は・・田川 
 福岡県中部 遠賀川の支流とカルスト台 英彦山(ひこさん)川の流域に 
  幾つかの町村が合併して できた田川市 
 春の遠賀川の土手に からし菜の花が一斉に咲くと 
  見渡す限り 黄色い菜の花畑で土手をうめ尽くす・・・春はいい 
 
 
 英彦山は カルストの国立公園に指定された 美しい山 
  白い石灰石の点在は 放牧された羊が  ススキの穂の間で 
 草を食むようです・・ 秋は トトロの世界 
 
 
 田川市は 筑豊炭田最大の炭鉱都市で1955年には東洋一と言われ 
  人口も当時は 今の2倍・10万を数えたそうで 栄えました・・ 
 
 掘ってぇ ほってぇ  又掘って 担いで 担いで・・よ~いとな ♪ でした 
  
 黒いダイヤと言われ もてはやされた石炭産業は・・  
 あっという間に熱源は石油に変わり 斜陽産業となる 
 
 
 国道・田川から飯塚に抜けると ボタ山がみえる。  
 この当たりは 地下は600-700メートル程 掘り下げた穴がある・・ 
 穴だらけ・・ 
 質の悪い廃石の山が地表に積まれ・・・ 
 夏には ぺんぺん草だけが 緑の色を添えて生えている・・坊主頭さながらの・・ 
 衰退した宿場町飯塚・田川の象徴的な人口のやま・ボタ山 
 
 
 セメントを始め いろいろ復興事業を再開した地域だが・・二度と栄える事はなく、 
 職もなく・・福岡県で最も失業者の多い・生活保護所帯の多い市町村と成った 
    
 又 歴史的には・・強制的に移住させられた朝鮮人の子孫や 
 江戸時代の封建階級の士農工商・えた・非人の末裔が部落として残り 
 川沿いに・・墓や家屋・又古い町営住宅が並び この辺一帯に  
 生活保護所帯の集まるところとなっていた 
 
 
 こういう地域では こんがらかった網の目の様に  
 利権が役所、役場まで絡み喰い込んでいるものである・・ 
 刺青を背中に彫ったヤクザな政治家もいるし 
 殺傷事件でよく報道されている地域でもある 
 
 
 残留孤児も この生活保護所帯の一部に加わるので  
 当然甘い汁を吸おうとする 
 族・・・民生委員と称するのだが・・中にはこの世話役に 
 こわーい人が なっていたりする。 
 
 
 武が戻ってきた故郷とは  このように変わってしまった不穏な町村だった。 
 
 
 武の生まれた家は・・ 
 1973年当時 母みよの遺骨を持って帰った時は 古いままの家が有った 
 その後・家は建てかえられて 
 従兄弟が住み・・ 
 彼はそこで  建設業を営む・政治もする・町の有力者になっていた。 
 従兄弟が身元引受人になったので・・なに事も・手続き事は 彼を通して  
 受けることになった。 
 
 
 武は・・日本語が解らなくても・・中国で育った感が働く・・ 
 
 
 中国では 夫婦別性で 子供は父の姓を受け継ぐ 
 当然 武は中国でも 父方の姓を名乗っていた。 
 入国の折 戸籍を作ることになった。 
 何故か解らないが・・60年使ってきた父方の姓から 
 母方の・・姓に換えて戸籍を作った。・・・これは武に最初の不信を持たせた。 
 
 
 次に・・住居だが 3棟の町営団地の1階に あてがわれ  
 其れは従兄弟の子供の名前で幾つも借り上げられてる1つである 
 従兄弟の妹夫婦が 向え側の3階で・・出入りを見張っている 感じ・・ 
 その息子は 刀をチラつかせる・・ 
 従兄弟も 背中に刺青をしていた。どうやら ・・ 
 尋常ではなさそうな親族に囲まれていた。 
 妻は・・というと・・ 
 生活保護者の自立の為  
 自動車の免許から いろいろな資格を 市が 
 取らせてくれるので・・ 
 日本語が解らないのに・・まず自動車の免許を取得した。 
 次に 介護ヘルパーの資格も取り・・ 
 次第に片言の日本語も話せる様になっていた。 
 近くの病院で 働くようになったので・・妻の収入は増え・・ 
 生活保護の支給は 減った。 
 
 
 妻は時折 中国に電話をかけ 幾らかでも・・誰かに仕送っている。 
 誰に 電話して 誰に仕送りをしているか 言わなかったので・・ 
 それが・・武のストレスに繋がっていた。 中国には分かれた元夫がいる 
 
 
 ある日・・狭心症の発作がおき・・ 
 従兄弟は救急車で知り合いの病院に武を運ばせた。 
 即刻入院・・しかし 薬を飲むたびに もうろうとして意識が遠のくので・・ 
 
 
 先生! この薬のむたびに 頭が変になります・・これなんですか? 
 手のひらを広げて 薬を見せると・・ 
 あわてて ポケットにしまい込む医者を見て・・ その晩 こっそり抜け出し・・ 
 タクシーに乗って家に逃げ帰ったと云う。 
 
 
 いろいろな不信な事が続くと 武は 従兄弟に用心するようになった。 
 ある日 役所で・・ 
 自分の家と思っている土地が 誰の登記になっているか調べようと問うと 
 農地改革で  
 不在地主は使用している小作人に渡さねばならない 
 法律が有ったと説明したようであるが  武は 納得していない。 
 
 
 ある日・・・ 
 二人の顔は殴られて腫れていた 
  妻は目を・・武は首にあざをつくっていた  
 あきらかに暴力行為の結果とわかった 
 が・・始め 夫婦喧嘩かと思った 
 激しく やるものだと思ったが違うのだ   
 民生委員を語る? 2人が 離婚届を持って来て 
 印鑑の捺印を強要したという 
 つまり 早い話が 二人で働いて 保護費を減らされるより  
 二人分貰って そこは うまくやれ と云うことだ  
 他の人もみんな・・そうしている  という・・ ここが 彼らの仕事なのだ 
 
 
 断って 殴られたという・・・・警察に届けませんか?と云うと 
 もう来ないでしょう・・覚えておれ!○○に言ってやると 
  棄てせりふを言ったので・・ 
 気を付けて~ お帰り下さいと 言った  という  ○○は従兄弟なのだ。 
 
 
 ある日 従兄弟の妹の子が 日本刀で脅かすので・・警察に通報した  と言った 
 やるものだ・・黒龍江省まで 訴えた人ですからね~・・ 
 この通報で すぐ様警官がやって来て 日本刀を取り上げ 子は捕まった 
 
 
 服をはぐって刺青を見せ 凄んで見せたあんちゃんに 
 きれいね~と 言ったという 
 
 
 役場で・・住まいを従兄弟の息のかかった親族の名で借りている団地から 
 県営に 抽籤で当たり移るとき 多額の部屋補修費を 天引きされていて 
 その月 入金がなかったと言う  
 張替え補修費と言っても 入居時から今の 古いままだったというので  
 福祉課に勤める友達のご主人に頼んで 
 県に県営住宅の件で 電話をしてもらった 
 
 
 彼がどのように 話したか解らないが・・ 
 役場の すぐ○○を呼ぶよ 呼ぶ ○○に言うから  と 言う人間が・・ 
 あんたの 知り合いにどうやら 県のおエライに通じる人が居るんかい・・ 
 といった という。 
 
 
 ○○ ○○と  トラじゃ有るまいし ○○には 食われん!といいて やった 
 といった。 
 負けておらん 武だ 
 
 
 これで・・従兄弟は ちょろいとみた武を 軽くは出来ないと 踏んだ 
 
 
  父の里を尋ねて・・・の編に つづく・・ 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

Last updated  December 31, 2007 02:20:56 AM
[ある残留孤児の物語・・帰国編] カテゴリの最新記事


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

© Rakuten Group, Inc.
X
Design a Mobile Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: