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2005.09.03
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ベストセラー作家,大沢在昌の短編集を読んだ。

○ストーリー
彼の名前はジョーカー。東京の真ん中で人探しを請け負っている。ある女性を探すことを頼まれ,ジョーカーがたどり着いたのは,六本木の外人向けアスレチックだった。そこで彼は外国情報局部員たちの争いに巻き込まれる。

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僕自身は,あまり大沢在昌の良い読者ではない。誰でも知っているあのシリーズは,さすがにすべて読んでいるが,それ以外はヒトケタしか読んでいない。9編が収められたこの短編集で,大沢在昌の魅力を探ろう,という意図もあった。

9編とも,それなりにハードボイルドのジャンルには入ると思う。もう少し分類してみると,2編がリアリティのある現代ハードボイルド,2編が冒険スパイ小説風味,3編が連作シリーズモノのSFハードボイルド,そして2編が作者自身が出てくるスペシャル小説といったカンジだ。

読後の大沢在昌への印象だが,確かに現代ハードボイルドは行間を読ませる部分もあり,なかなかうならせる。主人公の生き様はなかなか渋い。あのシリーズ以外にも,こうした魅力のある主人公が活躍する作品があるならば,読む価値は充分あると思った。

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短く感想を述べておく。


「ジョーカーの選択」:ストーリー紹介で扱ったとおりのサスペンス仕立ての作品だ。ちょっとイキナリそりゃないでしょ,ってところがある。

「湯の町オプ」:タイトルのひどさと比べて,内容はピカイチで,この短編集で一番優れた作品だと思った。温泉町の便利屋の主人公が,そこを守ろうとしている様子,そして過去とのしがらみが,しっかりと描かれている。こういう作品もありか!と思わせる。

「カモ」:作者が登場する街の奇妙な話。

「ローズ」シリーズ:歓楽惑星の中心にあるカジノホテルの警備を担当するローズが主人公の,SFハードボイルドだ。面白いんだけど,新鮮味が足りないかな?

「ナイト・オン・ファイア」:同名の写真集のコンセプト小説だ。大沢在昌の女性ヒロイン作品の特徴どおり,主人公よりも脇役の方が魅力があったりする。内容はぶっ飛んでいてお話にならないんだけど,写真を思い出しながら楽しめる(人もいる)。

「再会の街角」:作者が登場し,ある事件に巻き込まれる。それを助けたのは,鮫島,佐久間,冴木という3人の男だった・・・という大沢キャラ大集合の特別編だ。いわゆる読者サービスだけど,いつもと違う描写をされるシリーズキャラが面白い。





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Last updated  2005.09.04 11:46:16
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