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2006.10.11
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札幌をベースにしたハードボイルド作家・東直己の本命「ススキノ探偵シリーズ」の最新作だ。

○ストーリー
便利屋の”俺”は,引退した刑事の依頼で,女子高生失踪事件の容疑者に近付く。先方に気に入られ,冬の間,毎晩のように容疑者とススキノで飲む羽目となった”俺”は,事件解決への義務感と,好きでもない相手と付き合うことへの嫌悪感とで板ばさみになる。状況打開のために”俺”が用意したのは,美しいアンジェラを利用したおとり捜査だったが・・・

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「ススキノ、ハーフボイルド」「駆けてきた少女」「熾火」の3部作の真ん中が,「ススキノ探偵シリーズ」の前作だったのだけど,それでは”俺”は冴えなかった。結局,サイコ女子高生の柏木にまんまと先手を打たれ,失敗をした,という結末だったのだ。

この作品でもその雰囲気は残っており,”俺”の打つ手はあまりうまくいかない。容疑者と仲良くなって,自宅に侵入する,というごく簡単なことでさえ,ひと冬を費やして,結局実現していない。最初は自分が招かれる直前まで至り,次はいろいろ準備をして○○○の○○○を○○するのだけど,それもうまくいかない。

「とっとと踏み込んじゃえよ!」と思うが,それに対しても,住居侵入は避けたいとか,ウジウジ考えて,実行しない。もー!!これでもハードボイルドの主人公かよ?

酒に弱くなり,決断力がなくなり,作戦にことごとく失敗する,という”俺”,原因はやっぱり40年代ギリギリ後半という年齢なんだろうか?

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これまでの作品では,ススキノを数分歩けば「おーい,便利屋」と声をかけられていたように思ったけど,その雰囲気はどこにいってしまったの?時代が変わったから?先方が気を使った?なんだか都合が良すぎるなあ。

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シリーズキャラクターは,バー・ケラーの面々,そして久々に前面に出てきた高田だ。高田とアンジェラの出会いが,この作品の一番印象的なシーンじゃないだろうか?

キャラクターとしては面白いので,ニヤニヤしながら読んじゃうんだけど,中間管理職サラリーマンみたいな”俺”なんて,ちょっとイヤだなあ。






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Last updated  2006.10.11 09:00:01
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