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2009.11.17
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カテゴリ: びしびし本格推理
西澤保彦のデビュー作からのシリーズ「匠千暁シリーズ」の最新作を読んだ。

○ストーリー
女子高生が自宅で死体で発見される。そのそばには同じ殺害方法で警ら中の若手巡査が殺されていた。最初は単純な強盗殺人だと思われた事件だったが,次々に不可解な謎が判明する。

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「匠千暁(タック)シリーズ」は,4人の主人公たちが(もっぱら飲みながら)事件について討論をしながら解決をする,というパターンのシリーズで,おそらく西澤保彦の作品の中で一番人気のあるシリーズだと思う。

難攻不落と思われた謎を,4人のロジック合戦で崩していくのも面白いし,男2人,女2人のキャラクターもなかなか特徴的で楽しめる。

問題は,この4人が大学で出会って,大きな事件が起きて,社会人になって,という時系列的な流れがあり,以前の作品を読んでいないと理解できない部分が出てくる,ということだろう。

「スコッチ・ゲーム」と「依存」の2作は,それぞれタカチとタックの過去との決別的な位置付けなので,それ以降の作品ではたびたび言及される。そのあたりを押さえておかないと楽しめない。

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驚くのがタカチこと千帆が甲斐甲斐しくタックの世話を焼いていることで,一見まるで別人のようだ。(ホントは今でも大迫力)

4人以外でも,コイケ,平塚刑事,七瀬刑事,など,「匠千暁シリーズ」の重要キャラクターが全て登場しているような様相となっている。

テンションの高かった「スコッチ・ゲーム」と「依存」に比べれば,間違いなく読みやすいし,はるかにのどかな雰囲気だ。

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さてミステリーの部分だが,西澤作品なのだから当たり前なのだけど,見事にキッチリと構築されている。平凡そうに始まって,実は・・・という展開も,うまく抑制されいるカンジで,物語の構成もうまく出来ている。

ただラストがあまりにも唐突だった。もう少し再開した4人の話とか,謎解きを七瀬刑事に話して,それが調査される展開とかを期待したのに,4人で謎解きをして,ストンとおしまいってのは,ちょっと肩透かしだ。

とは言え,西澤作品はミステリーのロジックよりも,冷徹な人間観察が優れている。今回も謎解きの過程で,驚異的な人格のキャラが登場する。

西澤保彦の人間観察が冷徹すぎて引いてしまうこともあるが,昨今の新聞記事を考えれば,現実も負けずにコワイ人格の人が多いようだ。











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Last updated  2009.11.18 23:23:58
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