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2010.08.30
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カテゴリ: びしびし本格推理
タイトルを覚えられない米澤穂信の「古典部シリーズ」第3作を読んだ。

○ストーリー
夏休みを通して準備をしていた神山高校の文化祭が始まった。古典部のメンバーは,手違いで刷り過ぎた文集を販売するために,それぞれ奔走する。サトシはなるべく多くのイベントに古典部として参加することでアピールをし,エルは文集販売を助けてくれる人を探し,マヤカは自分が所属しているマンガ研究会で文集を販売しようとし,そしてホータローは部室で販売員を担当する。だが彼らの思惑とは別に,文化祭では連続盗難事件が起きていた。果たして,古典部はこの事件を阻止できるのか?

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ホータローの一人称だった前作と異なり,古典部のメンバー4人全員の一人称で交互に語られる作品だ。

前作「愚者のエンドロール」では,メンバーにタロットカードが割り当てられるシーンがあって,サトシが”魔術師”,マヤカが”正義”,エルが”愚者”,ホータローが”力”だった。

この作品では,同じ雰囲気を保ちつつ,それぞれの一人称の章の見出しにトランプのスイーツ(マーク)が付いている。サトシがクラブ,マヤカがダイア,エルがハート,ホータローがスペードとなっている。

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物語は高校の文化祭で,とにかく祝祭の色が強い。古典部として,クイズ大会,料理大会,ラジオ番組のインタビューに参加し,とにかく文集の販売を促進しようとする。極めつけは,古典部を舞台とした連続盗難犯との一騎打ちだ。



これまでのシリーズ主人公4人の視点を用いることで,それぞれが抱えている気持ちに踏み込むことができていて,祝祭を背景にした青春小説としても楽しめる。

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ミステリーとしては,この作品の覚えにくい題名(スミマセン,いまだに覚えられない!!)が象徴しているように,”凝っているワリに判りにくい”と言える。

連続盗難犯が,一定の法則で犯行を続けていることは,早々に分る。そこにさらに隠されたルールがあるのも,徐々に分る。だが,肝心の真相って,作品の中でも伝わるべき人に伝わってないし,「なんで,そのためにこんなことを???」って感想になってしまって,なんだかチグハグな印象しか受けない。

たぶん,この作品に限っては,ミステリー部分って優先度が低いのだと思う。

それよりも・・・文化祭を楽しめ!ってことだよなあ。

楽しい作品だ!

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4人のうち,マヤカの毎日だけ不公平に恵まれていない。これまでイヤなキャラっぽい印象だったけど,一気に応援したくなってしまった。

これも4人それぞれで一人称で語るという方式のメリットだよなあ。










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Last updated  2010.08.30 22:26:53
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