不破雷導

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Apr 2, 2005
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テーマ: 小説(12)
カテゴリ: 小説
 それは、私が小学生の頃だった。

 当時、私が住んでいたのは、公営の団地で(両親は今も住んでいるが)、洗面所というものがなかったので、台所の流しで歯を磨いたりしていた。
 その時も、寝る前の歯磨きをしているところだった。
 台所なので、換気扇があるのだが、それは頭のすぐ上の位置にあった。当時すでに古かったのか、かなり大きな音を立てて回っていた。

 奥の部屋から、母の叫び声が聞こえてきた。と言っても切羽詰まった感じではなく、何か私に話し掛けているようだった。
 私は、歯を磨きながら、「んー?」、「あいー(なにー)?」と聞き返したが、換気扇の音がうるさくて、母が何を言っているのかわからなかった。

 『うるさいなあ』と思いつつ、換気扇を止めると、やっと母が言っていることが聞こえた。「…ちゃん、換気扇止めてって言ってるの!」


(1999年7月)





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Last updated  Apr 2, 2005 11:34:30 AM
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