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2007.12.10
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カテゴリ: 文学
ランダム読書日記 「素顔の作家たち」 

奥野 健男 (おくの たけお)

集英社 438頁 ¥1800 1978.11.25 初版第1刷 発行
副題 現代作家132人

[目次] 
1 北杜夫
2. 三島由紀夫
3. 椎名麟三

5. 石原慎太郎
6. 野間宏
7. 武田泰淳
8. 安部公房
9. 堀田善衛
10. 中村慎一郎
   * * *
   * * *
   * * *
130. 宇野千代
131. 小林秀雄

あとがき

[内容]

30年前の「現代作家」132人(著者も含む)についての
人と作品を紹介した本です。もともと東販発行の「新刊ニュース」
というPR雑誌に連載されたものです。

著者あとがきにあります。
ただし作品評価については文芸評論家としての姿勢を崩して
はいません。

「感想」

132人というさまざまな作家を網羅し、400頁を超える本に細かな活字
でびっしりと印刷されています。けれど内容はとても読みやすく面白い。
作家のふだんの姿や作品の背景などがわかり改めてその作家の
作品を読み直したくなります。作家や作品についての評論は数多く
ありますが、私のようなアマチュアには難しすぎたり、また一般向けは
手抜きしたようなインタビューや簡単な紹介ものだったりしますが、
これはお薦めです。

[頁のかけら] 

○その時川端さんは「雪国」は西洋人には理解できないと思う。
  なぜならば、あそこには生きている人間は書いていないの
  だからと言われた。ぼくは驚いて島村も駒子も葉子も生きて
  いる人間ではないかと聞き返すと、川端さんは、あれはみな
  幽霊だよ、あるいは能に出てくるような生霊ですよと言われた。

○ だが仰天したのは、実はぼくの方だった。ぼくは遠藤周作を、
  フランスの匂いがぷんぷんするようなダンディなやさ男とばかり
  思っていたのだ。(中略)ところが実際会った遠藤周作は、色が
  黒くイカつく、ガラガラ声でガサツな言葉を吐くどう見てもやさ男
  の秀才とはエンドオい男だった。

○ だが、ガンではないかと疑われた病気をされてから、
  (芹沢光治良)氏はそういう余りに日本的な余りに文壇的な
  余りにジャーナリスティックな配慮を打ち捨てたように思える。
  日本文壇の評判より自分のほんとに書きたいものを書かなく
  てはという心境になったように思われる。そして氏は日本
  文壇特有のこまごました原稿をことわり、文壇から抹殺されて
  もいいという決意のもと、書き下しで自分のほんとにしたい仕事
  に向う。それが大長編「人間の運命」である。

○常に不遇でありたい。
 そして開運の願を持ちたい。     (上林暁 自作箴言)


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 ランダム読書日記 

 by 行道はるか YUKUMICHI Haruka (2007.12.10 No.64)










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Last updated  2007.12.10 18:43:50
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