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2008.02.29
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カテゴリ: 国土防衛
ランダム読書日記 「非暴力-武器を持たない闘士たち」 

マーク・カーランスキー (Mark Kurlansky) 小林朋則訳

ランダムハウス講談社 290頁 ¥2400 2007.8.8 初版第1刷 発行

[目次] 

序文 ダライ・ラマ十四世

第1章 不完全な存在
第2章 宗教と国家の関係
第3章 殺人者の平和運動

第5章 「未開人」のジレンマ
第6章 自然法と暴力革命
第7章 平和と奴隷制度
第8章 国家の呪縛
第9章 偉大なる正義の戦争
第10章 ならず者の支配と万有引力の法則
第11章 失われることのない希望

二十五の真実

(この本は、 内容は分かりやすいが、章題のつけかたが下手。
 見ただけでは何が書いてあるのかほとんど想像つかない)

[内容]


非暴力という思想は
平和を讃えるだけの空虚な理想主義ではない。
それは既存の秩序を根底から揺るがす
危険で有効な戦略なのだ。
イエス・キリストに始まり

権力と密接に結びついた暴力に対し
非武装・無抵抗で立ち向かった者たちの
果敢な挑戦の歴史を振り返り
「戦争のない世界」を実現する可能性を探る」

と表紙に書いてあります。
表紙と裏表紙と表紙裏にマハトマ・ガンディーの写真が載っています。

「感想」

この本のテーマは難しく深刻な問題です。
ランダムに本屋で本を探していると、こんな本にも出会います。

このようなテーマをまとめて本にした著者には敬意を表します。

しかし、
モンゴル(元寇)やヒットラーのような世界侵略を狙う狂気の独裁者が
攻め入ってくる可能性がまだまだあるのに、
それでも「非武装」のままでいいと考えるでしょうか?

理由なく侵略された国で、100万人以上の人が惨殺され、処刑され、
多くの男性が強制収容所に送られ、女性は犯され、子供は拉致されることが第二次世界大戦後でさえ存在した事実があるのに、
それでも「非暴力」を信奉する勇気があるでしょうか?

隣国の沿岸に核弾頭を装着可能な数百基以上のミサイルが
日本に焦点を合わせている現実があっても、
それでも「非暴力」がよいと選択するでしょうか。

残念ながら、
今の私は Yes! というにはまだ覚悟ができていません。
「軍備」や「軍事同盟」を不要と言うにはまだ勇気がありません。
自国の「軍備」や「憲法改正」には反対するのに、
隣国の「軍備拡張」、「人権弾圧」、「核武装」には
ひたすら黙る人たちの唱える謀略としての「平和主義」に
若い頃からずっとだまされつづけてきたために。

じっさい「非武装」、「非暴力」ですむ「平和主義」ならば、
どんなに楽なことかと思います。
しかし、非暴力で抵抗しない国をやすやすと侵略する国が、
温情をもって非侵略国民に接するというのでしょうか?
残念ながら20世紀以降の歴史をもってしても、それは儚い
期待でしかありません。自国民さえ安全も自由も平和も保証
しない支配者が他国民の生命の安全や私有財産の権利や言論・
宗教の自由を保証するはずがありません。

この本が説く「戦略としての平和主義」は
英国の植民地であったインド民衆や,米国内の黒人
のように、すでに侵略され支配されてしまって、正攻法ではとても
勝ち目がないという場合にだけ、有効なのではと思います。
そのような場合には、「非協力+サボタ^ジュ」の「非暴力」が
支配された側の犠牲者を最少にする最も有効な手段だと思います。

しかし、一方では、
ヒットラーを倒すためのノルマンディ上陸が無駄だったとは思えません。
また元寇を博多湾から追い返した鎌倉武士団がいなかったら、
日本の歴史は中断され,文化・文明はずっと貧しいものになっていたことでしょう。

[頁のかけら] 

○「国家は、軍隊を抑止力として整備していても、結局は戦争に
  使ってしまう」 

○「残酷な弾圧を受けている人に、弾圧者に自殺攻撃を仕掛けろと
説得すれば、ほぼ間違いなく成功する。しかし、凄まじい暴力に
非暴力的手段で抵抗せよと説得するのは、不可能に近い。」


○「実は非暴力とは、通常の肉体的戦闘で求められるよりも高い
レベルの勇気と情熱が必要な戦術かもしれない」
                     アレグザンダー・マキューン
**************************************************
 ランダム読書日記 

 by 行道はるか YUKUMICHI Haruka (2008.3.5 No.74)






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Last updated  2008.03.12 16:09:42
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