男の羅生門 ‐ Guitar&Bike Life ‐

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★歪みマニア BJF Electronics Model-G 5K



個人的に持つ最高価格のペダルがこの『 ​​ ​Model-G 5K​​​ 』というもの。
元はBJFE 10周年記念に10台限定生産モデルでその価格は何と ・・・​10万円を超えてきます(汗)​
コンパクトエフェクターごときが何でそんな値段するの!? ふつう買わないでしょ!? ​​
とまぁ・・・一般的に考えればそれが正常な頭脳の判断だと私も思います。




とは言え、一度このBJFEブランドの音色を体感してしまうと、決して高いとは感じないのが凄いところ。
世のギタリストは病的なまでに最高の音を求めてしまい『 沼​ 』にはまってしまう末期患者の様なもの・・・
そんな本能的習性に終止符を与えてくれるブランドの1つがBJFEの生み出す高品質なペダルだと言えます。

全体を通して感じるのは、どのペダルも原音に忠実で全ての調整域がどんなアンプでもマッチングする。
似たようなものが無く、唯一とも言える独自性があり、個人的には大好きなブランドです。




話は戻りまして、この『 Model-G​​​ 』の『​ G​​​ 』はGibson社のヴィンテージアンプ GA-40を再現したモデルとなっております。
AIABとは本物のアンプのような音の出るエフェクターを「 アンプが箱の中に入っているようだ 」ということから、
Amp in a Box ( アンプ・イン・ア・ボックス ) という表現を使います。この頭文字を取ったのが AIABです。




Model-○○ ​』という仕様は流通量が極めて少ないので謎に満ちていてレビューを検索してもほぼありません。
私自身も全くイメージがつかず、興味はあれど良く分からないものに大金を払うのも如何なるものかとモヤモヤしていました。
最終的には考えても意味が無いので正規輸入元のLEP INTERNATIONALに実際にどんなペダルなのかを確認しました。

丁寧に対応いただき参考にした結果、購入に至ったわけですが・・・実際の音はどうなのかということです。

・・・最高っす!

ピッキングに対してのレスポンスや追従性、歪みの反応速度はHoney Beeベースなので圧倒的さは健在、むしろその上をいきます。
再現したGibson GA-40 は無知ですがエフェクト感が全くなく、アンプそのものをコントロールしているかの様なアナログ感は体感出来ました。
トランジスタアンプに使用してもリアルすぎる真空管のハリ艶や飽和感、コシと太さがあって解像度があまりにヤバい。素晴らし過ぎるペダルです。




特徴として音はギャリギャリに硬いんですが太く、最終的には甘い特性。トレブルを絞ってもウーマントーンにはなりません。
初期反応がクリアで後に歪んでくる・・・歪んでいるのにクリーンという感覚で美味しい成分を全域に感じることが出来ます。
4~6弦ではファズを少し絞ったときの鈴鳴りにも似た倍音を含む太いトーン、1~3弦ではパリッ、カリッ、として力強く抜けるトーンです。
ファズペダルのボリュームを絞ったときの音が好きな方にはたまらない音色ではないでしょうか。そこにレスポンスが加わって調整出来る感覚です。

ハイポジションに行くに従って飽和感やトーンの出方も変化していきます。これをGA-40の特性として狙って作っているなら天才だと思います。
この出音はゲインを上げめでボリュームを適度に絞ればレイボーンの様なハードクランチにもなるのでストラトにも合うように感じます。
私はストラトはもっていないのでレスポールで合わせましたが、非常にヴィンテージライクな出音で生音の様に生々しく上質な音を奏でてくれます。




ピッキングやブラッシングによる、いわゆる使いたい・鳴って欲しいノイズに対しても素晴らしい反応でギターのボリュームの反応も良く、
コントロール次第で美しいクリーンサウンドまで変化する様はファズ的な要素も入っており、美味しいトーンの中で調整幅が広い。
弾き手のニュアンスをダイレクトに拾うので上級者向けですが、高価なだけある素敵なサウンドを出力するペダルだと言えるでしょう。

見た目は金箔を用いたスペシャル仕様で、いかにもハンドメイドで荒々しく仕上げた圧巻の存在感と黄金の輝きを放ちます。
BJFEは決して配線処理も外観の仕上げも丁寧な作りとは言えないんですが、それなのに音が超一級品なのが素敵です。
この音があってして、荒々しい見た目にも『 ​天才が生み出すハンドメイドの温もり​ 』という付加価値が生まれて愛着が沸きますね。

裏蓋のマジックで描いた絵はチープで 『​ 下手くそだなぁ~(笑) ​​』って毎度思いますが、それがまた良い。
破壊的に高価なペダルですが、とんでもなく凄いペダルだと個人的には感じます。

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