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2004年10月24日
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テーマ: タイ(3480)
カテゴリ: タイ・入院編
 今日はまた病院だ。今日こそビールの許可をもらいたいもんだ。病院までは昨日購入したバスマップを駆使してバスで行く。いつも乗っている15番のエアコンバスが病院の近くまで行くことはわかった。が、病院は地図の枠の外に在りどこまでバスで行けるのか解らない。車掌に診察券を見せると、その病院の所まではいかないと言われた。そして、この先バスは違う方向に曲がるので、ここで降りなさいと教えてくれた。

 仕方ないので、そこからタクシーに乗る。と、乗ってから気が付いたのだが、僕が降りたところは入院していた頃しょっちゅう通っていたあのフォーチュンタウンではないか。なあんだ。これなら歩いて行ける距離である。タクシーに乗って損した。タクシーは5分もかからず病院に到着。料金は基本料金の35バーツだった。

 早速血を抜かれて検査をする。今回の結果は大変良好。これで晴れて病院から開放されるのではないかというほど良好な数字だ。もうすぐにインドに行けるだろう。なにしろGOTは35で、思いっきり正常値だし、それにその外の数値も一つをのぞいて全部OK。圏外の一つの数値だって、正常値よりも0.1高いだけである。モンコン先生も、かなり回復しましたねえと言ってくれた。ところがその後きつい一言。「また二週間後に見せてください。それで良ければもう大丈夫でしょう。」って先生、僕はビザ無しで入国しているので、30日しかいられないんで10月30日には国外にでなくちゃいけないんですけど。と抵抗するも、先生はそうと知るといきなりイミグレーション宛の手紙を書き始めた。「これを持っていけば延長してくれうはずなので、滞在を延長してください。」僕はため息交じりに「はあ」と答えるしかなすすべが無かった。

 それから懸案のビールである。「どんなもんでしょうかねえ、先生」と言うと、「これから3ヶ月はだめですね」とそっけなく言う。それを聞いて僕があまりに落胆していると、「といっても、それもそれで精神的に良くないことも在るでしょうからたまーに、少し飲むくらいならいいですよ」と天使の囁き。でもそのあと「たまーにですよ」と強調した。

 タイの滞在は長引いたが、その間にインドが消えて無くなるわけではないと自分を納得させながら、炎天下をバスに乗りまた伊勢丹に行く。なんだか最近毎日この伊勢丹に来ている気がする。今日は、伊勢丹というか、伊勢丹の入っているワールドトレードセンターというビルに用があってきたのだ。そう、映画を見ようと思ったのだ。昨日の「Event Horizon」が大はずれだったので、口直しになにか見ようというわけだ。今日はなんとタイのローカルムービーに挑戦。題名はタイの文字でかかれていたのでさっぱりわからなかったが、こんな話だった。

知恵遅れの青年と同居する木村拓哉顔の男が、アパートの二階に住む歌手を目指す女と恋におちる。ところがある犯罪の現場を見てしまった知恵遅れの青年が、そのために追われるはめになり、木村拓哉とともに隠れて暮らさざるを得なくなり、職も失いアパートからも逃げ出す。一方同じ頃、女は歌手としての才能を認められ、成功への階段を登っていく。しばらくしてそんな彼女をブラウン管ごしに見た木村拓哉は、一時は再会することを戸惑っていたが、ひょんなことから再会を果たす。けれども成功した彼女とどん底生活を送りつづける木村拓哉。さらに例のチンピラや木村拓哉に思いを寄せる女の登場などによって物語は更に複雑に進展していく。果たして二人の恋の行方は???というようななんか日本のトレンディードラマのいろんな部分をつなぎあわせたような映画だった。僕はタイ語が全く解らないのに、全部理解できてしまったくらいだ。

 映画が終わってびっくり。観客はほぼ全員若い女ではないか。間違って女トイレに入ってしまった気分だ。はっきりいって恥ずかしい。どうやらあの木村拓哉はタイのアイドルらしい。だからこんなに女子高生達ばかりが集まっているのだろう。そういえば韓国でもいま一番人気があるのは木村拓哉似の男だった。今、アジア中で木村拓哉顔が流行っているのだろうか?そういえば、このタイの木村拓哉。角度によっては野口五郎にも見えた。木村拓哉と野口五郎って似てたっけ?

 夜は次郎とパッポンの近くのコカというレストランで今度はタイのしゃぶしゃぶを食べる。そのあとタニヤでカラオケ。今日彼が連れていってくれたのは、いわゆるカラオケボックスのようなところだった。いきなり薬局に入っていくので、どうしたんだろうと思ったら、薬局の奥に階段があり二階がバー、三階がカラオケボックスになっているのだ。これでは一見では絶対に入れない。普段は2階に女の子がずらーっと並んでいて、そこから選ぶのらしいが、今日は誰もいない。部屋に入るを5人くらいの女の子がやってきて、そこから選ぶということになった。つまり客がつかなかった女達だ。何しろ今日は金曜日。混んでいるも当然だ。

 このボックス、結構豪華でトイレもきちんと付いていた。そして僕らは歌う。待ち時間も無いので、ひたすら歌う。そして2時間ほど歌って店を出る。女の子達は不思議な顔をしていた。そう、ここはかなりの頻度で「連れ出し」が行われている場所だったらしいのだ。あとから次郎が笑いながら教えてくれた。「俺らきっと珍しいよ。わき目もふらず歌い続けて、そして何にもしないで帰ってきちゃうんだもん」彼はそう言って再び笑った。なんだ、そういう店だったのか。でも、残り物には福はなかったぞ。



 ところで、僕が連れていってもらったゴーゴーバーはちょっと驚きであった。他のゴーゴーバーと同じく熱気ムンムン、色気ムンムンのピンク色の世界なのだが、踊っている人の半分くらいが女性の恰好をした男性なのである。最初は良く分からなかったのだが、次郎に指摘されて良く見ると確かにすごいゴツイ体をした人が何人かいた。けれども注意してみないと解らない。最初次郎は全員が男だといったものだから、指名もしないのに押しかけてきた子に「あんたも実は男なの?」と聞いたら、「私は正真正銘の女よ」と怒られてしまった。確かに体も華奢だし、声も低くないし喉仏も出てないし、これで実は男でしたなんてことになったら、僕はこの先不信感の固まりになってしまうところだった。しかし、良くあんなにうまく化けるものだ。

 僕の隣に付いた女の子が踊りに行くと、今度は僕のところに明らかに男だとわかる子が付いてしまった。熱心に話かけてくるのだが、ここで話にのって僕が彼女(?)を気に入ったと思われあらぬ方向に話が進んでしまうと困るので、適当に相づちを打つだけにしておいた。すると彼女(?)は甘い、けれども太い声で「ねえ~ぇ、コーラ頼んでもい~い?」と聞いてくる。コーラはいっぱい70バーツでそのうち何割かは女の子の懐に入る彼女らにとっての大事な収入源だ。けれども僕は残酷に「だめ」と切り替えした。彼女はそうするとちょっと膨れて、「きーーぃっ!」と言って去っていった。こういう時に本当に声を出して「きーーぃっ!」と言う人を初めてみた。なんだかドラマか漫画を見ているみたいで、変に笑えた。そのあと、もともと隣にいた子がまた僕の隣の席に戻ってくる。けれども、ちょうどその時僕らは帰ろうとしていたところで、彼女が「私たちは?一緒に行かなくていいの?」と聞いてきた。僕らが「うん、来なくていいよ」というとふてくされてどこかへ言ってしまう。もちろん見送りなんて来ない。

 アメリカを中心に栄えてきたパッポンの直接的構造と日本人向けに栄えたタニヤ通りの間接的構造がそれぞれの国の文化を象徴していておもしろいなあと思った。

 今度は、全員女の子であることが確実であるゴーゴーバーを冷やかしてみたいもんだ。





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最終更新日  2012年04月16日 13時28分48秒
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