■2003/02/05 (水) Red Damon 野田秀樹 演劇をまともに見るのはこれが始めて。特にイギリスに来て以来ここが演劇大国であることを知ってはいても、ついつい言語上の問題にしり込みして、なかなか機会を手にしなかった。今回のかの野田秀樹がイギリスで初めて公演するということもあり、足を運んでみた。 点数としては、甘くして3点。もう40歳を過ぎるとは思えず、かつあの小さい体のどこにこんなパワーがと思わせる野田の言葉の意味が付随しない演技(この芝居は野田のみが異邦人のため英語を話せないという設定。野田のせりふは訳のわからない言葉で構成されている)には感じ入るものがある。準主役の「あの女」の姉御ぶりが悦に行った演技やシェークスピアのような風貌のお兄さんの滑稽さも楽しめた。タンス一つが小道具のシンプルな舞台にも好感が持て、照明にぶらさがった無数のビンで作ったシャンデリアも美しかった。でも何よりもやはりストーリーが消化不良だった。アウトサイダーをなかなか受け入れないばかりか、「人食い」というレッテルを張り、排除しようとするインサイダー心理。「人食い」は実はインサイダーの中にいたという結末の逆転。随所で「自由」「夢」の重要性が美辞麗句的にせりふとしてちりばめられるのはちょっと辟易だし、アウトサイダーとインサイダーが一歩一歩心を通じ合う過程も書き込みが足りない(少しへレンケラーの「Water」のシーンを思い出させるものはあったけど)。全体的にパンチが圧倒的にかけていると思ってしまった。 まあ、英語の芝居もそれなりに楽しめるということを確認した芝居だったということかな。
■2003/02/11 (火) RFH シューマン協奏曲
さて、11日はRFHへ会社の友人と。 Johannes Brahms Variations on a theme by Haydn (St. Anthony) Robert Schumann Piano Concerto in A minor Felix Mendelssohn Symphony No.4 in A Op.90 (Italian)
Christoph von Dohnányi conductor Hélène Grimaud piano
■2003/02/19 (水) ゲルギエフのプロコフィエフと火の鳥 RFH Sergey Prokofiev Symphony No.3 in C minor Sergey Prokofiev Piano Concerto No.5 Igor Stravinsky The Firebird ballet (1910)
Valery Gergiev conductor Alexander Toradze piano
London Philharmonic Orchestra 昨年ゲルギエフを初めて見に行って、その濃厚さに即座にノックダウンされたが、今日も一層くらくらだ・・プロコフィエフの死後50年ということで、特別プログラムが組まれているようだが、これもその一環。特にプロコは、ゲルギエフも最も気に入っている作曲家ということで、期待も高まる。 交響曲3番は、親しみにくい曲だったため、もっぱらゲルギエフのタクトを使い、忙しいながらも、柔らかな指の動きに魅せられるばかり。次のピアコンは80年代からゲルギエフと5曲のプロコフィエフピアコンに取り組んできたというAlexander Toradzeの演奏。力士のような風貌で、過激な個所では、しこを踏むように全身で取り組む演奏。一方、途中の高音部での微細なソロは、鍵盤に触っているのだか触っていないのだかわからないようながらも、存在感のあるトレモロ。この好対照の2箇所を聴くと、彼のピアノの持っている2面性が存分に発揮されている気がする。交響曲よりも分かりやすい曲だったが、そう解釈して見せてくれたのも入念に弾き込まれたピアノの存在が大きかっただろう。