老父のつぶやき

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2024年08月16日
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カテゴリ: 視・紙・誌面から
戦後生まれの私は親から聞かされた話しか知らない。奇跡的にと言うか、たまたまなのかはわからないが、父も母の兄妹も、戦死したものが一人もいない。父の兄妹で男二人は招集されたが、結局外地には行かず、国内で終戦を迎えた。爆撃された経験はあるが、人を殺した事はないらしい。

尋常小学校高等科を卒業して今の中学3年生の歳で税務署に勤めた。招集に応じて姫路の連隊に入り、簿記の経験を買われて事務室に入ったそうだ。そこで比較的楽なしごとになったが、なぜか憲兵の試験を受ける事になり、東京・中野の憲兵学校を卒業して姫路に戻ってきて姫路駅の担当になった。抜け荷や米の密売の取り締まりとかを担当したと言うから、まあ警察の仕事みたいなものだろう。

そんな環境で、被爆の後の始末とかもしたそうだから、むごたらしい死に方を見たのは間違いあるまい。今住んでいる実家は「超」の付くほどの田舎なので爆撃とか機銃掃射を受けたような話も聞いた事がない。

そんな訳で、「戦争反対!」などと言うのも聞かなかったし、どうかすると「教育勅語には良い言葉もあった」などと擁護する事もあった。私の小さい頃は戦争の記録映画のたぐいをよく見せられたもので、「ゼロ戦、かっこいい」とプラモデルを作って喜ぶ子供だった。

ちょうど今、朝ドラでやっている「虎に翼」は、司法の面から見た当時の頃で、なかなか興味深い。原爆裁判は史実では棄却のうえ、結果として被爆者の救済をはかる法律制定になるが、「原爆使用は国際法違反」と断じた。どのようにドラマで描かれるのか、楽しみである。

同日の新聞に、「イタイイタイ病」の患者の最後の方が亡くなったという記事もあった。公害病では水俣病、イタイイタイ病が有名?だが、それぞれ有機水銀中毒、カドミウム中毒だ。朝ドラでは家庭裁判所が部隊になっているので、これらの裁判が出てくる事はないかも知れないが、今一度振り返ってみたい。

それにしても、この頃の裁判の判決はある意味健全で、いわゆる「三権分立」が機能していたのだろうと思われる。それに対し、近ごろの沖縄での基地移転、埋め立て等にかかわる裁判は「はて?」が少なからずある。三権分立が三権総取りになっているのではないかと思う。

兵庫県が知事のパワハラで揺れているが、基本構造は日本政府もそう変わらんのじゃないかと邪推する次第。





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最終更新日  2024年08月16日 23時17分46秒
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