老父のつぶやき

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2025年01月30日
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カテゴリ: 視・紙・誌面から
八潮市の道路陥没は市民生活に大きな影響を与えているが、わが家の前にも大きな下水管が埋設してある。もう30年余りになると思うが、家を出たところに大きな溝が掘られ、「落ちたら死ぬな・・」と思っていたから、10m位は掘っていたのではないか。当時は各戸に浄化槽を入れはじめたところで、切り替え命令が出たときには「え?もう壊すのか?」と残念がったのを覚えている。

報道によれば、汚水からでた硫化水素が酸化されて硫酸になり、これがコンクリートを傷めて行くということだ。コンクリートの原料は言わば炭酸カルシウム。硫酸カルシウムになったところで水への溶解度は小さいが、長い間には侵食されても不思議はない。この事故で、排水を押さえるようにとずいぶん川上の方まで風呂屋が営業できないとか、ラーメン屋のゆで汁を繰り返し使うとかの影響が出ていると言う。

下水の集中処理は、川下に行けば行くほど処理量が増える。一旦事故があれば、流入を抑制するしかないが、食を我慢する方が排泄を我慢するよりマシ、という故事もあるように、企業や家庭から排水を出せなくなったら大混乱になる。仮に自分の家のトイレを使えなくなったら、田舎なら畑に穴を掘り、壁なりで陰でも作れば何とかなる。土壌微生物のおかげである。が、都会ではそうは行くまい。災害のあとの仮設と同じだ。

私自身は、浄化槽の分散処理の方がいいのではないかと考える方だが、たまってくる堆積物はやはり業者に頼んで処理してもらう他ないし、滅菌処理をせずに流れて行くのも無責任な話ではある。高度成長時代の産物は、確かに便利だが、保守もそれなりに大変。

それにしても、閉じこめられたトレーラーの運転手は74歳だったという。私よりも上だ。この労働も大変である。上水道も交換の時期、下水もとなると、このシステムは最適解だったのだろうかという心配がおきる。





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最終更新日  2025年01月30日 22時19分06秒
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Re:他人事ではない八潮市の陥没事故(01/30)  
maki5417  さん
北は幸手市あたりからの下水も三郷で処理しているのですね。

Re[1]:他人事ではない八潮市の陥没事故(01/30)  
maetos  さん
maki5417さんへ

関東の方は全く不案内なのですが、人口の多いところですので、末端の処理は膨大な量になると思います。分散化も一筋縄では行かないでしょうね。


(2025年01月31日 21時26分31秒)

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