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Ryu-chan6708

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2006.09.05
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カテゴリ: 読書感想
:2004年発行の本で、戦争責任をあつかっているね。
伊丹万作氏の「戦争責任者の問題」 という敗戦直後の1946年のエッセイに基づいた対談になっているね。

A氏: 伊丹万作氏と言えば、例の「 マルサの女 」や「 お葬式 」を作った 伊丹十三氏 の父親だね。
 戦前の映画監督で有名だね。

:長いエッセイだが、要するに、下記のようなことだ。

俺がだました 』という人はいない。
 上にだまされたというとさらに上がある。
 しかし、一人が一億人をだませない。
 つまり、日本人全体が夢中になってお互いにだましたり、だまされたりしていたことになる。
 たとえ、ある少数の人間にだまされたとしても、それで責任が逃れられるわけではない。

『だまされること自体がすでに悪である』ことを主張したい
簡単にだまされる批判力、思考力、信念のない国民全体の文化的無気力、無自覚、無責任が悪の本体である
 『だまされていた』といって平気でいられる国民なら、おそらく今後も何度でもだまされるだろう。いや、 現在でもすでに別のうそによってだまされているにちがいないのである 。」

A氏 :君が「 戦争責任の難しさ 」の日記で社会保険庁のごまかしを関連させて言っていたことと同じような意味だね。
 今度の岐阜県の裏金問題も同じで県民をだましている。

私: 陸軍の下克上 をとりあげているね。
 そして戦前と戦後と連綿と「無責任体制」が続いていると指摘しているね。

 陸軍の参謀本部作戦課が日米開戦まで軍を引っ張る。
 部長の田中新一、課長の服部卓四郎、班長の辻政信ラインが開戦のキーポイントだというが、下の辻政信が引っ張る。

A氏

私: 満州もそうで、関東軍参謀・石原莞爾が上司の板垣征四郎と組んで上司の本庄繁をつきあげ、満州事変を始める。
 本庄は敗戦のとき自決するが、石原はお咎め無しで戦後も活動する。

 ところが、その石原も関東軍が内モンゴルに侵攻しようとしたときに、参謀本部作戦部長として関東軍の暴走を止めようとしたが、関東軍の参謀がいうことを聞かない。
 そのときの関東軍の武藤参謀が「 貴方の下にいたとき、貴方の行動を見習い、内モンゴルに侵攻しているのです 」と言われ、石原はぐうの音も出なかったという。

A氏 :なるほど、下にやられたわけか。
 岐阜県の裏金問題も上はうすうす知っていたが、下克上で放置するのと似ているね。
 伊丹万作が予告していたように、岐阜県民は「 すでにだまされていた 」んだね。

私: 関東軍の武藤参謀は、その後、盧溝橋事件で逆に、石原を参謀本部から追い出す。
部長が課長を追い出す
 ところが、今度は、日米開戦直前、武藤は軍務局長で開戦は消極派だったが、開戦の決断を田中新一作戦部長に迫られる。

A氏: 因果はめぐるで、責任権限がまったくメチャクチャだね。
やりたい放題だね
 平気で先輩をさす。
 今の時代の子供が親を殺す芽生えはすでにあったのだね。
武士道」などすっとんでいるね

:参謀は本来ならラインでないから責任をとらなくていい。
 ところが、実際にはこのような参謀が軍を動かしていた。
 よい作戦計画や軍隊行動など、できるはずがない。

A氏 :有名な辻参謀はイギリスから戦犯追及されていたが、逃走する。
 その後、復活して参議院議員に当選して、戦後社会に復帰するね。

私: 靖国の英霊に対する責任など、吹っ飛んでいるね。
 新聞も何も言わない。
 この本では、無責任な参謀のトリとして 瀬島龍三氏 をあげているね。

A氏 :中曽根康弘氏や竹下登氏ら「歴代総理の指南役」と呼ばれた人ではないの?

私: そうだね。瀬島氏は「 大東亜戦争は侵略戦争ではない 」という。

A氏 :「国家のため」というのだが、国家とはなんだったのかね。
 多くの死者を出して、結局、敗戦で国を失ったのではないかね。
 しかし、あれだけ犬死を出した戦争の責任を問う人は、相当腹をきめて追及しないと不可能だということかね。
 そういう腹の据わったジャーナリストはいないね。
ケネディ暗殺のミスティリー のような政治の暗い底なしの淵を感ずるね。

:ところで、瀬島氏は敗戦後、ソ連のシベリアで抑留生活をおくるね。
 このシベリアでつい昨日まで 天皇陛下万歳 だった人たちが、共産主義教育でまるっきり同じ構造で スターリン万歳 となったという。
 日本人には「 」がない。
 神道には中味がないのと似ている。
 ところが、ドイツ人捕虜は悠々として自国の文化への自負があって「 自己 」をきちんともっていたという。

A氏 :それで 戦後教育で「個」を重視しようとなる。

私: しかし 、「 個の自由」と「個の放縦(やりたい放題)」の混同教育でだまされる
 「子供が親殺しをやる個の自由」「親が子を殺す自由」まで促進する。

 戦争は本当に終わっていないね。
 敗戦の本当の反省無しで、まだ、負け戦を続けているのかもしれない。
 この本を読むとやりきれなさを感ずるね。
 閉塞感だね。

「美しい国へ」の安部次期総理、東条内閣にならないようにしっかり頼むよ。

だまされることの責任

美しい国へ








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Last updated  2006.09.05 08:47:21コメント(0) | コメントを書く


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