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それでも、日本人は「戦争」を選んだ
私
普通のよき日本人が、世界最高の頭脳たちが、『もう戦争しかない』と思ったのは何故か?」
という問いで、著者が 5日間
、 高校生に講義
したものをまとめたものだね。
著者は 近現代史の専門
なので、扱っている戦争は 日清戦争
、 日露戦争
、 第一次世界大戦
、 満州事変と日中戦争
、 太平洋戦争
と 5つの戦争
についてふれているね。
講義の話スタイルの本なんで、分かりやすく読みやすい。
それと、みている視点が、後からの結果論でなくて、 同じ時代の人々の考え
に置いているので、参考になるね。
A氏 : 加藤陽子 氏は、君のブログの 「 満州事変から日中戦争へ」(岩波新書・シリーズ日本近現代史5巻) の著者だね。
私
:冒頭、歴史の面白さとして、 2001年のアメリカの同時多発テロ
によるアメリカの テロに対する報復という国家同士の戦いでない、 かってない種類の戦争
と、 日中戦争の類似
をあげている。
日中戦争
では 1938年1月16日
に有名な「 国民政府を相手とせず
」という声明を近衛内閣が出している。
この内閣のブレーンたちは、この戦争を、 匪賊を討つ戦争
だと考えていたという。
要するに、当時の日本の軍人や政府のブレーンは、戦争の相手を認めず、 あたかも警察が悪い人を取り締まるかのような感覚
でとらえていたということだね。
A氏 : 2001年時点のアメリカのテロに対する戦争開始の論理 と似ているということか。
私
:日本は 正式な宣戦布告
をしていないし、 中国側の蒋介石
もしていない。
その裏に、その場合は、 アメリカの武器支援が期待できないという日中相互に読みがあった
からということもあるがね。
それに 当時の中国
は1つの国としてまとまっていないで、 各地に軍閥が横行していた国家
だったからね。
しかし、こういう 時代を離れたことについての類似性 は歴史を面白くするね。
次に出てくるのが、アメリカの リンカーン大統領
の有名な「 人民の、人民による、人民のための
」という ゲティスバーグ
で演説だね。
何故、リンカーンは 南北戦争
に際して、この理想を掲げなくてはならなかったかを説明しているね。
そして、 1946年11月3日に発布された日本国憲法前文
にこれがそのまま入っているということだね。
ここで著者は、話を転換して、 レーニン
の「 大衆の政治は大衆の数千人いるところでなく、数百万人がいるところで本当にはじまる
」という言葉を紹介しているね。
そして、 戦争の犠牲者数
が圧倒的になったとき、 そのインパクトが戦後社会を決定的に変えてしまう
という。
日本国憲法
という GHQが作り押しつけた憲法
だという議論とは別に、あの戦争で 3百万人の死者を出した日本社会の傷みを考慮
すべきだというね。
A氏
:それは近代の戦争が「 総力戦
」となったからだろうね。
大衆社会を巻き込んだ戦争
になったからだね。
戦争は、相互の社会の戦争だね。
私
:そこで著者は、 ルソー
の考えを示しているね。
ルソー
は「 戦争は敵対する国家の憲法に対する攻撃というかたちをとる
」という。
要するに、 相手国が一番重要だと思っている社会秩序の基本を変えるのが戦争
だというわけだ。
では、 日本の社会秩序の基本
は負ける前はなんだったかね?
私
:天皇制だね。
これは マッカーサー
の 占領政策
で、とりあえず、 象徴的存在
で残されたが、皇族の縮小で、今、世継ぎ問題でゆれているね。
マッカーサーの陰謀
だと言われているね。
この本は「 歴史とは現在と過去の間の尽きることを知らぬ対話 」としているね。 そして、 過去の歴史が現在に与えた影響例 をあげている。
本番の日清戦争に入る前に、明日はその例をまとめよう。