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私 : 米移民局が2月 、 行政理念をうたった綱領 の 「移民の国、アメリカとしての約束」をさりげなく削除して改訂。
米国の成り立ちを象徴する表現を削った理由につき、当の移民局は、 「単純で明解な内容にした」としか説明しない。
だれもが思い浮かべるのは、移民規制強化を掲げ、「国境に壁を」と叫ぶトランプ大統領 の顔である と 沢村亙 氏はいう。
米国にも「忖度」があるらしい。
米国は、政権が変わると官僚もいっせいに変わるからありえるね。
日本は伝統的に政権が変わっても官僚は変わらないが、内閣人事局ができてから、「忖度」が始まったようだ。
A氏 : 昨年12月には政府の保健部門 に 「トランスジェンダー」などの用語を予算文書で使わないよう指示した通知が回った と報道された。
いかなる政策効果を目指したのかは不明だが、 トランプ氏が保守的なキリスト教宗派から熱烈な支持を受けているのは広く知られている という。
単なる「言葉狩り」を超えて、国の理念や国民のありようを根本から変える予兆を感じさせるだけに、よけい不気味さが募る と 沢村亙 氏はいう。
私 : その 「国の『闇』」 に 手探りで立ち向かおうとする市民 もいる。
きっかけは、 フィラデルフィアの科学史協会に勤めるニック・シャピロ 氏が 一昨年の大統領選後、友人の科学者ら12人に送った 「環境データを守ろう」という 1本のメール だった。
地球温暖化に懐疑的なトランプ氏の当選で、政府が長年かけて収集してきた観測データの存亡が危ぶまれた ので、 メールは全国に転送され、データを取り出して保存する100人以上のネットワークができた。
悪い予感は当たり 、 トランプ政権の発足後、環境保護局が地球温暖化に関する200以上のウェブサイトを削除していたことが判明 。
内容の改変 もあり、例えば、 「政策の優先課題」の項目にあった「クリーンで再生可能なエネルギー」を「エネルギー自立を通じて米国をより安全に」という具合に、子供向けに気候変動 を解説するサイトも探しにくい所に移されていた。
「データの削除は適正な政策立案を妨げる」「科学軽視の態度を子供の頃から植え付けかねない」 と シャピロ 氏は案じる。
A氏 : 政府が保有する膨大なデータの何が削除 され、 どう変えられたのかを調べるのは大変 で、 シャピロ氏らは、データを自動保存したり、改変を覚知したりする技術も開発 する。
ここまでは科学者やIT技術者ら理系の独壇場であるが、そこに文系の助っ人が加わり、大学で歴史を教えるクリストファー・セラーズ氏は、環境保護局の職員やOBからの「聞き取り」を重ねている。
データを分析し、規則を駆使して環境政策につなげるというノウハウは役所の中で培われてきた職人技。
「組織の記憶も人類の遺産。いったん失われたら取り返せない」。
十数人の研究者やジャーナリスト、学生がオーラルヒストリーに取り組む。
私 : 個々の市民 が、 得意分野をいかして国家という巨像の暗黒部分に挑む。
先に「国」ありきではなく、まず人がいて、国をつくったという、そんな米国の成り立ちを体現する営みがまぶしい と 沢村亙 氏はいう。
同日の朝日新聞の「政治断簡」欄 の 編集委員・佐藤武嗣氏筆の「公文書にみる民主主義の成熟度」と題した記事に 「 公文書の在り方は、その国の民主主義の成熟度を測る尺度とも言える 」というのは、 上記の 沢村亙氏が指摘する「 米国の『闇』」の記事と矛盾 するようだ。
A氏 :最近、 スピルバーグ監督の映画「ペンタゴン・ペーパーズ」が話題 だが、 ペンタゴン・ペーパーズとは、トルーマン政権など4代の政権によるベトナム戦争の政策判断や秘密工作、軍事記録が記された最高機密文書で、ニューヨーク・タイムズ紙が入手して特報 。
当時のニクソン政権は記事掲載差し止めを連邦裁判所に要求 。
連邦最高裁の判決 は、 「報道の自由は守られ、政府の機密事項を保有し、国民に公開できる。制限を受けない自由な報道のみが政府の偽りを効果的に暴くことができる」と政府の差し止めを退けた。
民主主義の成熟度 というのは、 政権がいつも正しいということでなく、政権がおかしいことをしたら、これをすぐに追及できる強力な市民のパワーの存在の有無 だといえるね。