りゅうちゃんミストラル

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2005.02.05
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テーマ: ニュース(96648)
カテゴリ: 政治

刺された乳児は死亡した。

被害者の両親はさぞ無念だっただろう。
日本はもう安全な国ではなくなったのか?
学校や買い物でさえ危険になってしまった。

仮釈放中に犯行 愛知の乳児刺殺容疑者
愛知県安城市の「イトーヨーカドー安城店」でxxxxちゃん(生後十一カ月)が殺害された通り魔事件で、逮捕された住所不定、無職氏家克直容疑者(34)は豊橋刑務支所(同県豊橋市)を仮釈放されたばかりで、保護観察中だったことが分かった。犯行の数日前に身元引受人だった同県内の更生保護会の施設から姿を消したという。

 安城署捜査本部の調べでは、氏家容疑者は窃盗罪などで服役していた同支所を一月下旬に仮釈放され、同県内の更生保護会が身元引受人となって同会の施設に入所した。しかし、犯行の数日前に外出したまま施設に帰らず、連絡も途絶えたという。

お断り

この事件では、犯人も捕まり被害者の名前を出す意味が失われたと判断して、死亡した幼児の名前を伏字にしました。


上記の報道でもわかるが、犯人は刑務所から出てきたばかりの男。
(本人が犯行を認めていることから、私は容疑者ではなく犯人と呼ぶ)
仮釈放されたばかりで、保護観察中だったことがその後の報道でわかった。
仮釈放と保護観察の制度が今回の事件をきっかけにして今後改めて問われるに違いない。
少なくとも今回の事件で何か教訓を得なければ、殺された子どもも浮かばれない。
どうしてもこのような事件は防ぐ必要がある。

最近、奈良での女児誘拐殺人事件があったばかりなので、
今回の事件も 「危険人物による再犯の可能性」 が問題となることだろう。
日本だけではなく多くの国でこうした凄惨な事件は問題となってきている。
そして決定的な回答はどこの国でもまだ出ていない。

シンガポールのように厳罰化を実行しても、犯罪が減るかどうかは今のところ疑問が残る。
刑罰のバランスを考えると、どうしても死刑の存続か廃止かが避けて通れない問題として残る。
今回の事件でも次の犠牲者を出さないように大いに議論してほしい。
仮釈放なしの終身刑が日本でも実現可能か否かを含めて、政策決定までにはより深い議論が必要だ。

ただ、この事件に関するいろんな日記を読むと「犯人を射殺しろ!」とか、
「弁護士も不要だ」などという暴論が一部に見られるが、これは明らかな誤りだ。
残酷な刑罰で犯人を殺しても問題は何も解決にはならない。
いくら重大な犯罪を犯した者でも、正式な裁判を受ける必要がある。
制度を恣意的に簡略化することは裁判が裁判ではなくなることを意味している。

死刑制度の問題点

火影三代目さん の日記で、この事件で制度の改善点について書いている。
厳しいが正直な意見だと私自身は考える。

(火影三代目さんの日記2月5日) (火影三代目さんの日記2月4日)

私もこのままではいかんと思う。
しかしながら凶悪事件が起こると必ずや「前科がある者の情報を出せ」や「厳罰化」という声が上がるが果たして今、個人情報の開示が必要なのだろうか?

すぐに思いつく情報公開の疑問点は以下の通り。

1、犯罪者に関する情報公開の効果はあるのかないのか?
2、日本で情報公開の危険。結果として差別を生み出さないか?
3、「監視社会」の必要性はあるのか。またその効果は?


こうした政策は 「やってみました。でも駄目でした」 では済まない。
政策の検証と多くの人による深い理解が必要だ。

奈良の誘拐殺人事件でも同じことを言ったが、
ヒステリックになることは何ら問題の解決にはならない。
せめてこの文章を読んでいる人には 「悪を憎む」 ことと、
「ヒステリックになる」 ことの区別をつけてもらいたい。
そうしなければ犯罪を減らすどころかさらなる悲劇を増やすことになる。

刑務所での教育とか、すぐにできることはあるはずだ。
そして、 「何でも刑務所に長く入れればいい」 という考え方も大きな問題がある。

まず、日本には警察官とともに刑務所が決定的に不足している。
現在でも不足しているのに 「犯罪者は刑務所に入れて社会に出さない」 ということになれば、
今以上に刑務所が必要になる。
厳罰化を求める人が、どれだけ刑務所への税金投入を覚悟しているのか?

【犯罪白書】刑務所の過剰収容解消を急ぐべきだ(南日本新聞)

小泉内閣総理大臣が府中刑務所と東京入国管理局を視察

刑務所過剰収容

記憶に新しい名古屋刑務所での刑務官による虐待事件や、外国人犯罪も増えているために、
刑務所の建設が待たれるところだが、いざ刑務所が自分の家の近くに建設されるとなると反対運動が起こる。
(追記 最近は刑務所建設の話が各地方自治体からあると聞く。時代も変わった)

話を聞いてみると、 「犯罪者はもっと長く刑務所にいればいい。刑法の厳罰化には賛成する」という人が、
「でも自分の家のそばに刑務所ができるのは嫌だ」と言っていたりする。
根源は沖縄の基地問題と何ら変わらない。
これでは根本的な問題は何ら解決しない。


刑務所誘致は地域活性化の切り札になるか

刑務所での虐待を中止せよ(アムネスティ)

ヨーロッパ拷問禁止条約と拘禁施設訪問制度

名古屋刑務所豊橋刑務支所事件に対する会長声明(日本弁護士連合会)


追記

人はすぐに事件を忘れる。
事件が凄惨である事だけ覚えていても、政策として事件をどう防ぐかという点が抜けていたりする。
私もその抜けている一人だ。

こうした事件の背景には拘置所の不足から代用監獄の問題もある。

代用監獄について(東京弁護士会) 代用監獄

代用監獄廃止(日弁連総会決議) 代用監獄に関するレポート


関連日記

奈良で起こった女児誘拐殺人事件とその後の改善策について。

日本版ミーガン法をすぐには賛成できない理由

楽天に見られる「殺人の賛美」と暴言について。

楽天での暴言集

殺人が賛美されるのだから、凄惨な事件が起きるのは無理もないのだろう。
殺人の賛美を放置する側にも問題がある。
前にも日記で書いたが、楽天は社会の縮図だ。


***現在掲示板と日記コメントは閉鎖しています。悪しからず。
意見があればメッセージでどうぞ。
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最終更新日  2006.02.14 16:35:21


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