December 1, 2005
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カテゴリ: 身辺雑記
12月になると思い出すことがある。地域の商工会で知り合った近所のスナックのマスターのことだ。

5年前の大みそかに脳出血で死んだ。

まだ50代なかばだったと思う。

外出するときは、外側にかんぬきをかけて夫を閉じこめておく。それほど病的にヤキモチ焼きだった奥さんが癌で亡くなった8年前、保険金がドンと入った。

次の年、店の敷地が道路拡幅工事のため買収となり、移転費用など補償金が入った。

合わせて2億円近いおカネが労せずして手に入ったのだった。

そのおカネで3階建てのビルを新築。1階がスナックと床屋、2階がレストラン、3階が住居という変わった建物ができた。レストランと床屋は二人の息子がやっていた。

残った1億3千万円のゆくえが気になるところだが、亡くなるまでの2年間に使い切ってしまった。

奥さんに閉じこめられていた反動か、オンナに狂ったのだった。



健康保険も払えなくなり、そのため高血圧の薬を切らしてしまい、あっけなく死んだのだった。

葬式は、愛人のひとりだった近所の人妻が費用を出して行った。

ホステス連中は、ただのひとりも顔を出さなかった。

そのビルは、しばらく閉鎖されていたが、数年前に入居者がついた。

2階のレストランは「レストラワン」という名前のレストランになった。

超ブロンクスな住宅街で客など来るのだろうかと思っていたら、何と大盛況だ。

犬を連れて入ることができるレストランなので、犬好きな人たちが犬連れで集まるのに使われたりしている。

うまい商売を考え出したものだと感心する。

妻を亡くした淋しい男は、お金で女性の歓心を買うしかなかったのだろうか。

それにしてもすさまじい蕩尽だ。1日に20万円近くつかわなければ、1億3千万ものお金を2年で使い切ることなどできない。

ロト6で3億2千万円当たった人のブログがある。金銭感覚が狂ってきている様子が見てとれる。



グレアム=バフェット流の原則的な株式投資による複利運用を身につける以外、大金をつかんで正気を保つことはできないのではないだろうか。

原則的な株式投資には、大金の魔力から人間を守り救うという重要な一面がある。





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最終更新日  January 1, 2007 09:28:06 AM
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