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カテゴリ: 今日のつぶやき
年が明けてから、本当に冷え込みが厳しくなったように感じられます。
家事で体を動かすのも、やり始めるまでが億劫な寒がり・冷え性の私。でも、今はある楽しみが心の励みになっているので、夫を送り出して朝食を済ませると、フル稼働でその日の用事を片付けてしまいます。

その「楽しみ」というのが、お正月2日(正確には3日)の深夜、教育テレビで5時間連続で放映された「坂東玉三郎の古典芸能図鑑」です。
高画質でDVD録画し、お正月休みが終わってふだんの生活が始まるまでガマンして、家事を終えてほっと一息ついたとき、上等のお茶とお菓子を用意して鑑賞しています。

この番組は、以前NHKハイビジョンで、五回にわたって放映されたもののようです。
「能」「文楽」「歌舞伎の衣裳」「歌舞伎の鬘」「歌舞伎座」と、各1時間、歌舞伎役者の坂東玉三郎さんを司会に、その道の第一人者をゲストを招き、貴重な実物の面や衣裳をスタジオに持ち込んで解説する…本当にぜいたくな番組でした。

中でも圧巻は、「歌舞伎の衣裳」。
坂東玉三郎さんは、私財を投じて、贅を凝らした衣裳をたくさんお作りになっているというので有名な方ですが、きれいな着物が芯からお好きなんだなぁというのが画面から伝わってくるくらい、もう衣裳に囲まれているのがうれしくてたまらない!という表情なのです。
この回は演出もすばらしくて、真っ暗なスタジオでピンスポットを浴びて話していた玉三郎さんが「では…」と体を動かした途端、スタジオに照明がつき、背後にずらりと並べられた数々の衣裳が浮かび上がるという趣向。


去年、一昨年と、1月は歌舞伎座で玉三郎さんの「京鹿子娘道成寺」を観ていたのですが、もうずっと歌舞伎座ともご無沙汰していて寂しい思いをしただけに、私にとっては思わぬお年玉、まさに「眼福」と言いたい時間を過ごさせていただいてます。

血統で芸と名前を継いでいく梨園の中で、芸養子としてキャリアをスタートされ、中村勘九郎さんが「隣で立っていて時々泣けてくることがあった」というくらい、苦労も多かったという玉三郎さん。母も祖母も大のファンで、私も小さい頃からよく拝見していますが、以前何かのインタビューで「次に生まれてくるときは、もう人間には生まれてきたくない」という言葉を聞いてびっくりしたことがありました。
でも、美しい着物に囲まれているうれしそうな表情を見ていると、今の玉三郎さんには、何かを超越したような透徹とした気配を感じます。

「道成寺」のほか、涙なしでは見られない「鷺娘」など、名作舞踊がたっぷり入ったDVD-BOX。これも自分へのお年玉にしてしまうか、どうか??目下の悩ましい検討事項です。
坂東玉三郎 DVD-BOX【DA-205】 =>20%OFF!《発売日:05/01/28》





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最終更新日  2005.01.17 20:01:27
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Re:坂東玉三郎の「古典芸能図鑑」に酔う(01/17)  
ISO0104  さん
お正月にこんな番組が放送されていたとは、気が付きませんでした。新聞もTVガイドもチェックしてないからなあ。私も歌舞伎は時々見に行きますが、役者個人が衣裳を調達するとは思いませんでした。松竹とか、劇場とか、協会で作って、いろんな役者さんが使いまわしているものと思っていましたが、それって庶民の考えですね。代々の家で受け継がれるとか、先輩の役者さんからもらうとか、あとは自分で誂えておられるんでしょうねえ。TVで公開されるのも嬉しいですが、美術館での展示・公開ってのは無理かなあ。 (2005.01.17 22:29:44)

いい番組でしたね。  
Madame Bonheure  さん
元T&T(現片岡仁左衛門さんと玉三郎さんのファンクラブ)会員です(笑)
中学・高校時代は、宝塚(女ばっかり)と歌舞伎(男ばっかり)の両極端な世界にどっぷり浸かっておりました^^
玉三郎さんの美意識は本当に徹底していてすばらしいですね。私もTVで何かの舞台のメイキングの番組でしたが、玉三郎さんは演出もされていて、その他大勢の役者達の、履物の素材が揃っていない(色は揃っていたけれど・・・)と、もう初日も近いのに、照明が当たると違った風に見えるからと作り直すように指示を出していたのをみて、どうせこだわるんならここまでやらなくっちゃねーといたく感心した覚えがあります。

歌舞伎の衣装って、びっくりするような色合いが
使われることもあって、豪華で華やかですけれども、それでいて落ち着きと品があって素敵ですね。
ああ、久しぶりに観に行きたくなりました♪ (2005.01.18 13:37:16)

同感です。  
サリィ斉藤  さん
ISO0104さん
>私も歌舞伎は時々見に行きますが、役者個人が衣裳を調達するとは思いませんでした。松竹とか、劇場とか、協会で作って、いろんな役者さんが使いまわしているものと思っていましたが、それって庶民の考えですね。

恐らく、大体の衣裳は共有なのかな?と私も思っていました。松竹には立派な衣裳部があるようですし(この番組でも、玉三郎さんが衣裳の担当者と倉庫のようなところで打ち合わせをしている場面が出てきました)。
玉三郎さんが衣裳に凝って自前で誂えらるというのは、俳優仲間の間でも有名なようですから、誰でもしていることではないのでしょうね。
非常に費用がかさむという、襲名興行などと縁がないだけに、私財は衣裳や、可動式の舞台などにふんだんに注ぎ込まれているのでは…と推察しております。

>TVで公開されるのも嬉しいですが、美術館での展示・公開ってのは無理かなあ。

本当に同感です。「舞台で見るのもいいけれど、近くでじっくり細かいところを見るのもいいものです」とご本人もおっしゃっていました。これまでも展示企画などはあったようなのですが私も行ったことがなくて…大きな美術館で大々的に展示されたらすごい迫力でしょうね! (2005.01.18 20:25:35)

Re:いい番組でしたね。(01/17)  
サリィ斉藤  さん
Madame Bonheureさん
>元T&T(現片岡仁左衛門さんと玉三郎さんのファンクラブ)会員です(笑)

孝玉コンビですねー!その呼び名も今となっては懐かしいですね…。
昨日、テレビでお孫さんの千之助くんの初舞台を見ましたが、仁左衛門さんがおじいちゃんだなんて未だに信じられません。ちなみに、私の初めての歌舞伎鑑賞は、孝玉コンビの「牡丹燈篭」だったんですよ。

>玉三郎さんの美意識は本当に徹底していてすばらしいですね。

演出家としてもいいお仕事をたくさんされていますよね。ご紹介いただいたエピソードは初めて知りましたが、なるほど「らしい」なー、と思いました。

私は宝塚の舞台は、ヅカファンの友人に連れられて1度見たきり(久世星佳さんのトップお披露目公演だったと記憶しています)なのですが、歌舞伎にしても宝塚にしても、見るものをすごい力で「非日常」に連れ出してくれますよね。
これから、舞台のお話なども色々出来たらうれしいです♪ (2005.01.18 20:32:42)

すもぐり  
まりえf  さん
玉三郎さん、スキューバよりもっとすごいすもぐりをじっくり練習して蒼の洞窟に潜ったというのを去年TVでみました。ロケーションには白をきるのがいいという点も美意識がつらぬかれていてカッコよかったです。
(2005.01.20 14:26:56)

Re:すもぐり(01/17)  
サリィ斉藤  さん
まりえfさん
>玉三郎さん、スキューバよりもっとすごいすもぐりをじっくり練習して蒼の洞窟に潜ったというのを去年TVでみました。
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蒼の洞窟って、あのイタリアのですか??それはすごい!見逃してしまったのが残念です。
歌舞伎の女形さんは、お化粧ののりをよくするために日焼けにとても気を使うと以前何かで拝見したので、近年の玉三郎さんが、南の島で潜ったり泳いだり…という姿を見て、意外に思っていたんですよ。でも、役者も体が資本だから、トレーニングと趣味を兼ねて、楽しんでいらっしゃるのかもしれませんね。 (2005.01.21 19:32:13)

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