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2007.03.06
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今日はこってりとした白ワインが飲みたくなって、これを抜栓。

色はかなり濃い目の黄金色、むしろ褐色になりつつある。まるでトロッケンベーレンアウスレーゼのような色の濃さ。香りは飴のようなしっとりとした香り。

一口飲んで、びっくり仰天。貴腐ワインだ。それも辛口白の。長年ワインを飲んでますがこんなのは初めてです。口いっぱいに貴腐香が漂い、アフターには樽香とからんでねっとりとした味わいが残る。まるで命のエキスを飲んでいる感じ。予想していたプイィ・フュイッセとは明らかに異なる味わいに驚きっぱなしです。ただ、抜栓直後のためか、香りと味わいに矛盾するようにボディがすっと抜けてしまい、長く複雑さを楽しむ余裕がまだ無いのが残念。

2杯目にはシャンパンの炭酸を抜いたようなニュアンスの香りに変化。飴のような香りにさらに洋ナシの香りが加わる。ボディもしっかりしはじめ、アフターには舌の上に僅かなほろ苦さを感じる。年月を重ねて育った古木の果実が、さらにぎりぎりまでその生命を全うしたような、まさに命のエネルギーをダイレクトに感じる味わい。

今日は普段飲みとして開けてしまったが、これは気軽に飲まれるべきではないワイン。時間をかけて、大切な人と大切な話をしながら飲んでほしいです。驚きすぎてオーバーかもしれませんが、ちょっとした感動すら感じます。購入前に感じたオーラは本物でした。

この世に数ある華やかなワインにはその美味しさという点では勝てないかもしれないですが、これは相応の畏敬の念を持って飲むべきワインと感じます。というか、こんなワインたくさんは造れないでしょ。


イメージとしては

夕闇が迫り、太陽が黄金の輝きを放ちながらその姿を消そうとする時間。これで世界が終末を迎えようとしているような、とてもさびしいような悲しいような情景が目の前に広がる。
目の前にあるのは、果てしなく長い年月をかけて育ち、そして滅びてゆく森の最後の一本の老木。今まさにその老木が数千年の生を終えようとしている。その老木が実らせる最後の一粒の果実が私の目の前に差し出される。もう新しい生命を生み出すことのない褐色の大地を見つめながら私はその果実を僅か一刻の生を伸ばすだけのために口に含む。おそるおそる口にするその果実の味わいはとても深く、今まで感じてきた喜びや悲しみなどすべての感情を包みこみ、すべての行いを許してくれるような優しさに溢れている。その優しさはまるで、与えられた生を全うしたその終末は決して無駄では無いと諭してくれるような不思議な安らぎを与えてくれる。そう思うと夕闇の恐怖から開放され、残り僅かの生でもこの老木のように最後まで前を向いて胸を張って生きようという気持ちで一杯になる。


プイィ・フュイッセ“ルヴルーテ”ヴィエイユ・ヴィーニュ 2001 ドメーヌ・ラ・スフランディーズ






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最終更新日  2007.03.07 01:38:58
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