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2003年09月15日
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二人のいや三人の物語がはじまったばかりだというのに。戻ってくるまで独身貴族にもどれてイッパイ羽を伸ばそうそう思ったがいまひとつ乗り気でない。疲れが出ているのだろう。もやもやしたきもちを振り払うように、いつもの居酒屋に飛び込んだ。一気にビールを飲んだが酔わない。何でこんなに緊張しているのだろう。よく分からなかった。多分寂しさのせいだろう。
居酒屋を出た。夜道をゆっくりと歩いた。恋人同士らしいカップルが怒鳴り声を撒き散らし喧嘩していた。避けるように通る人々。夜の闇をつんざく女の狂ったような泣き声がこだましていた。
布団に入ったが寝付けない。微妙に時間の歯車が狂い掛けている。そんな感じがした。
何か違和感があった。ここは本当に、自分の家なのか。暗闇の中で無数の生き物がうごめいた。私は、慌てて電気をつけた。次の瞬間、部屋中の中を無数の蛇がうごめいていたのだ。私は力の限り叫んだが声になっていない。
私は、再び叫んだ。視界がゆがみぼやけて目を覚ました。全身からは汗が噴き出していた。

現像の出来上がった思い出の写真を整理しながら私は、再び幸福な気持ちをとりもどしていた。家の窓の外には、もう秋の雲がひろがっていた。パソコン電話をかけた。彼女の元気な声が返ってきていた。もうハバロフスクは、だいぶ寒くなったらしい。
「白いコートが欲しい」
「うん 二人で見に行こう でもコートだけだよ」

「値段しだいだ」
「娘に、バービー人形を贈って」
「うん、あとチョコレートと」
何気ない会話。でも声の調子でお互いの気持ちの動きを感じ取れていた。

ある日、ケイタイに、外国なまりの日本語をはなす男から電話が、入った。彼は、妻の弟だと名乗った。確かに、妻には弟がいると聞いてはいたが、日本に来ているというのは初耳だった。要領を得ないまま電話は、切れた。
友達とけんかした 泊まるところがない 泊めて欲しいそういった内容だったが私はきっぱりと断った。私は、慌てて妻の家に電話をいれたが呼び出し音だけがかえってくるだけだった。





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最終更新日  2003年09月15日 16時43分35秒 コメント(2) | コメントを書く


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