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ヤフオクの醍醐味 - 天国と地獄<鼓堂兵治郎>など
セットで出品される場合は、競争相手がなにをターゲットにしているかを判断することが難しい。
2019 年 6 月 24 日終了の<高橋武蔵・高橋兵次郎・新山久治・小椋久太郎・木の実・盛・文吉・文男>は、文吉、木の実が 2 点ずつで 10 点であった。
私は、佐藤文吉、木の実(石蔵型)が欲しくて入札に参加。
しかし良く見ると、高橋武蔵も昭和 26 年と戦後ながらいい作と思えた。新山久治も四つ爪でこれも古いもの。小椋久太郎もずんぐりむっくりでこれも珍しい。
スタートは 1000 円で出品者はこれまでも、古品こけしを出品している東京の古物商であった。これは 1 万円ぐらいで落札出来ると考えていたら、どんどん競り上がって行く。最初の終了時間の 22 時 4 分になっても、上って行くばかりだった。(ヤクオクの場合は出品者の選択であるがが終了 5 分前に入札があれば順次 5 分ずつ終了時間が延長されるシステムとなっている。)
なぜ、こんなに上がるのかと再度出品こけしを見ると、これは高橋兵治郎 24 ㎝のためかなと思えた。この兵治郎の胴底をみるとなんと「鼓堂」の印があるではないか。(鼓堂は鈴木鼓堂のこと)さらに胴裏にははっきりと「鼓堂 927 」のシールが貼ってあった。ただ状態は変色もあって決していいとも思えなかった。
結局ライバルの目当ては、兵治郎か、文吉か木の実かまったく見当が付かないものの、これは競るしかないと決めた。とうとう 3 万円を超えて競ったのは 2 人だけ、厳しい結果ながらなんとか 36000 円で落札することが出来た。
これが、良かったのか悪かったのか、その判断は出来ないが、ともかく夢の「鼓堂」をゲットできたことは良かった。もちろん、文吉も木の実もうれしかった。金額的なことは、ともかく収穫のあった逸品であった。
調べてみると「鼓堂 927 」は『愛玩鼓楽 - 鈴木鼓堂コレクション図録』(グラフィック社) 107 ページにある 927 の現物そのものであった。『図録』には「昭和 14 年頃」とあった。
出品者がこれに注目していなかったため意外に安くゲット出来たのかのかと、密かにほくそ笑んでいる。(以下2020.3.5追記)なお胴底の記載は「兵治郎」のところが「兵次郎」で、これは鼓堂が記載したものだろうか。さらにその下に「八・一〇」と書かれているが、これは購入金額で8円10銭であろう。しかし工人から直接購入したとするとこれは高すぎる。 木人子室
の「こけし開拓史5」では遠刈田で昭和15年の8寸は80銭である。したがって8円10銭というのは2次流通価格であろうか。このへんはなお調べる必要がありそうだ。



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