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先の 6 月 14 日~ 16 日に開催された挽物玩具ねぎしの<下谷こけしまつり>で、新山吉紀工人に佐藤喜一の復元をお願いし快諾していただいたが、どの喜一をお願いするかいまでも迷っている。
手持ちの喜一を並べているうちに吉紀工人は黒頭しか復元していないことに気付いた。そこで所蔵の喜一のうち頭が手柄のものを復元してもらうのも面白いかと思った。その手絡のものを並べてみたら、いまさらながらその顔(面描)がまったく違うことに気付いた。三本三態であった。
向って左がもっとも古いものと思える。大きさは左から 18.0 cm、 18.5 cm、 19.0 cmと少しずつ大きくなっている。
一番左は眉も眼も比較的中央にあり眼の長さも短い、また鼻もほぼ割れ鼻である。おそらくこれは昭和 8 年以前であろう。私の思っていた喜一らしくない穏やかな表情である。もしかしたら栄治かと思ったが、鬢が喜一とされているものだった。
中央は眉も眼も長くなる。鼻も割れ鼻上部が直線である。昭和 8 年以降と思われる。
右は眉が長く左右とも鬢に接している。眼も湾曲が大きくなり向って左目が鬢に接している。これは胴底に「昭和十三年」と書かれているが確かにその時代だろう。「こけし綴り」掲載品つまり北原直喜旧蔵として入手したもの。だんだんと私のイメージしている喜一らしい異形の顔となってくる。
以上三本三態三様、どれも捨てがたい。迷うばかりである。いっそそれぞれ復元をお願いしようかとも思っている。


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