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小林元の情念・ 湯田の小林定雄一家

湯田の小林定雄一家は、佐藤丑蔵由来の独自の湯田こけしを継承発展させてきた。遠刈田に還った丑蔵が、その後遠刈田一般の甘美な風潮に影響される面もあったが、湯田の小林一家は古きよき丑蔵を濃厚に遺している。それは定雄が丑蔵古作や叔父小林善作、父小林英一などを吸収した結果であった。
KokeshiWiki も「湯田で作られた各工人の古作にも強い関心を示した。昭和 42 年夏から昭和 44 年にかけて、佐藤丑蔵、小林英一、高橋市太郎の古品を研究するようになり、それにより新しい快作を数多く発表するようになった。」という。
その小林一家の長男の元(はじめ)のこけしは、これまで見たことがなかったが、ブログに小林定雄のことを書いたせいかどうか、定雄、輝子、元のこけしがまとめてヤフオクに出品されその大半を入手することが出来た。まさに望めば適うである。
ここでは、元のこけし二点である。およね 24 ㎝と丑蔵ばりの妖しい重ね菊 18 ㎝である。欲目かも知れないが、湯田の情念、呪力がどことなく感じられる。
元は、 1959 年(昭和 34 年)生れで本品は裏書によれば昭和 56 年 57 年、 22 才、 23 才の作品である。妻順子は二つ年上の姉さん女房である。順子がこけし作りを始めて元も復活したという。
父母、定雄輝子も定雄が養子ということもあるが、定雄にこけし作りを進めたのも輝子であった。どうやら小林一家は女性が主導権を握っているように思える。元・順子のその後のこけしはどうなったか、収集欲がますます膨らむばかりである。これも湯田の呪力に当ったせいかもしれない。
小林元24㎝・18㎝
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