さしの部屋

さしの部屋

ヴェローナ、バッサーノ

ミラノ中央駅からインターシティーで約1時間半、
ヴェローナ・ポルタ・ヌオーヴァ駅に到着しました。
目指すはエルベ広場にあるホテル。
エルベ広場は昔、野菜の市が開かれていたことに
名前の由来があるので、今でも(少々観光化されているものの)
市が並び活気のある広場です。

さて、ホテルはなかなか愛くるしい所で
一安心し、フレスコ画が興味深いサンタナスタジア教会や
ドゥオモを見学ついでにその辺でランチ。
名産のビゴリという太目のパスタ&ステーキ(多分350gはあった)
をけろりと平らげる私に、一緒に行ったお姉さま(昔の
お仕事関係の知り合いなのです)も、唖然。
だって、夜はゆっくり食べる時間がなさそうだったんだもの。

その後、いよいよアレーナがあるブラ広場へ。
チケットセンターで予約してあった今夜のオペラのチケットを
発券してもらう。。。でも。。。外に出てすぐ
手渡されたチケットホルダー(厚目の紙の二つ折りのやつ)を
開けると、中身が空。すぐに戻り再度発券をお願いする羽目に。
全く、すぐに気付いて良かったよ。

夕方、カステル・ヴェッキオ(建築家スカルパによって
改装されたことで有名なお城の博物館を
見学している頃には雨が降り出し、夜が心配だったのですが
外に出る頃には止んでいるし、、普段の行いまあまあ良かったかねぇ。

お姉さまはオペラで少々ドレスアップするべき事を
考慮していなかったので実はジーンズで行くつもりだったの。
で、閉店間際のお店に飛び込みフワフワってなっている
スカートをご購入。ポルトローネ席(2番目にいい席)
だからある程度オシャレしないとね。

さて、ホテルでお着替えをしてお出かけ。
ブラ広場のセルフで簡単な夕飯を食べている間も、
ドレスアップした人たちが通りかかってなかなか楽しいものでした。
段々席に座る人は別にカジュアルでいいので、
服によって席が分かるというもの。
イタリア人はおしゃれをする時は本気だもんね。。
それで似合うんだからすばらしい。

そこに日本人のおじ様とおば様が浴衣で通過。。。
決して粋ではない着こなしっぷりに
少々恥ずかしくなりました。
彼らは日本でオペラなり、そうね、歌舞伎なりでも、
あんな格好でお出かけしないはず。

海外でワンタッチ着物や、浴衣で登場する人って
結構みるんだけど、やっぱり私は嫌だな。
いつも着物を着慣れた人がさらっと着るのならば
いいのだけれど。

オペラは9時15分から12時半まででした。
ナブッコ。3幕目の有名な
「わが思いよ、金色の翼に乗っていけ」で
興奮はクライマックス。公演中にも関わらず、
ビス(アンコール)するなんてはじめて見ました。

全体的には、観客のお行儀の悪さが
案外気になったっていうのが正直な感想です。
以前アイーダを見たときも野球観戦みたいって思ったものです。
だって、演奏が最後まで終わらないうちに
「ブラーヴォ」の掛け声をしてしまう人や、
拍手をしてはいけない所で大騒ぎしてしまったり。
もちろんお喋りしている人もたくさんいたし。
あれをスカラ座でやったら、他の分かっている観客に
怒られてしまう所です。やっぱり野外オペラは
イベント性を楽しむ所なのかしら。

アビガイッレ役のおばちゃんはそれにしても
すばらしかったわ。


翌日、数箇所の観光ポイントをまわり、
ヴィチェンツァ経由でバッサーノ・デル・グラッパへ。
グラッパっていえばあの、強~いお酒です。
産地なの産地。でも、どちらかと言うと
私たちの目的はグラッパ焼。
どんなものかも良く分からずに、何か買う事を
心に誓っておりました。

私の購入品は写真の通り。



お魚の塩・胡椒入れです。本当は
コーヒーカップとかお皿とかが欲しかったんだけど、
なんか割れる心配してたら面倒臭くなっちゃって。

川沿いにある陶器博物館に行って大笑いしたのだけど、
月ごとのお皿って言うのがいっぱいあってね、
私の生まれた10月の絵皿にはやはり、葡萄の収穫とか
ワインの為に絞っている姿が描かれているんだけど、
お姉さまの4月はどれも、昼寝している姿なの。

同じ様なものがホテルの朝食ルームにもあって、
彼女は納得行かなかったようです。

他にも、ヴェネツィアが近いことから、
ムラーノの素敵なガラス瓶に入ったグラッパなんかが
たくさんお土産として売られていて、
そぞろ歩きしながら川の景色や可愛らしいお店を見ることが出来て
のんびり目の旅行をしたい人にはお勧め。

で、グラッパ?もちろん飲みましたよ。
ワインならいくらでも飲めるこの私にも、
やはり強かった。ほんの大さじ2杯くらいの
ショットで、頑張って飲んだ、という感じ。
美味しいのは美味しいのですが。

翌日、ヴィチェンツァを見学して帰ろうと
バッサーノのバス停に向かう途中、
すごいお店にひっかかってしまい、バスを一時間遅らせる羽目に。
だって、有名ブランドの靴とか鞄とかがすごい品揃えで
40~50%オフなんだもん。
(ちなみにどの程度かと言うと、プラダやグッチの靴とかが
1万円から1万5千円って言う感じです)
そこはやはり女二人旅。ミラノでもセールはやっているけど
さすが田舎町。商品が残っているのね。
全く危険な国だわ。

さて、ようやくたどり着いたヴィチェンツァで、まずはランチ。
お姉さまとも最後の食事という事で、
ちょっと雰囲気のいいところで食べました。
メインに頼んだバカラというお料理は
ヴィチェンツァの名物で、干した鱈を
ほぐして煮込み、ポレンタ(とうもろこしの粉を練ったもの)を
添えていただくというもの。なかなかのものでした。

ヴィチェンツァはパッラーディオの建築で有名ですが
時間がないので郊外の方にあるラ・ロトンダはあきらめ、
市内の数ある建築物やテアトロ・オリンピコを見学。
他のイタリアの街にはない独特の雰囲気がある場所でした。

帰りは再びインターシティーで2時間
(それにしてもイタリアの電車賃は安い。これだけの時間、
急行の電車に乗って約1700円なり)
ミラノに到着した9時ごろ、やっと空は暗くなり始めます。

お姉さまは昨夜ミラノに一泊し、
ちょうど今頃は帰りの飛行機待ち。免税店で
最後のお土産を買っている頃かと思われます。
そうだ、飛行機遅れていないかチェックしよう。



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