さしの部屋

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スペイン(サモラ~ウエスカ)

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翌朝、ソリアに向かいたかった。出発前に散々調べたけれど、かなり遠回りをして
時間をかけないとたどり着けない様子だった。
昨日、観光インフォメーションの人もヴァリャドリーで乗り換えるのがいいのではと
言っていたし、日本に住んでいるスペイン人の知人もそう言っていた。ただし、
ネットではその接続はでてこなかった。

バス駅に行き、バス駅のインフォメーションがないことが分かると、
関係なさそうだが人が2人いるバス会社の受付の人に、尋ねてみた。
面倒臭そうにバリャドリー乗換えでもいいかもしれないけど、サマランカで
乗り換えるのが結局、唯一の手段だと思うよ、という。
それは遠回りに思えたので、ごねてごねて色々と質問すると、
彼は、今、下の階の事務所に行って電話で聞いてあげようかっていう。

サマランカに電話。ソリアに深夜に付く便しか見当たらない。
その後、バリャドリーに電話してくれるも、話中。しばらくして、再度連絡してくれると
私がネットで調べていた中での最善策よりずっといい接続が分かる。
バリャドリー乗換えだ。私は彼にうまくお礼を言えないので、親指を立て、
グッドのマークをして、ムーチャス・グラシャスって言う。

だってね、長時間バスに乗って過ごすのが避けられただけではないのよ。
バリャドリー見学をする十分な時間まであるんだから。。

バリャドリーでは大聖堂とその博物館。ファサードが有名な教会。そして、
彫刻博物館を見ることが出来た。このまま電車に乗れば、
ソリアのホテルには6時ごろには到着できる。

もっと、市街地だと思っていた。ソリアのホテルは坂道を登った居住区にある。
見つけるまでに本当にすごく時間がかかった。さまよって、いったりきたりして、
やっとホテルを見つけたが、ちょっとすねちゃうような感じに、
中心地からずれているように感じた。坂の上だった。汗だくだった。
ところがそんな時って、後で気づく、案外ホテルから歩けば、市街地って近いんだって。

シャワーを浴びてホテルを出たら、もう、夜の7時半近くだったから、
観光は出来ないだろうって思っていた。ところが、インフォメーションが開いているのに
気付き、入ってみる。目的の教会の所在地を確認し、地図をもらうと、その1つは
ホテルの坂道を下った所にある。まだ見れるんじゃない?行ってみると、案の定、
ちゃんと開いていた。しかも、内部よりもそのファサードのレリーフが
重要なものだったんだ。信じられない。この世のものとは思えない。
ポルタイユの繊細な彫刻。そのまま、あっけにとられて見つめてしまった。
内部にも入ったけれど、ミサ中で、遠慮して見学したからか、印象が薄い。
だけど、よく覚えている事は、イタリアの礼拝と同じだってこと。

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マリア・グラツィア・マードレ・ディ・ディーオ(伊)と、スペイン語で繰り返している。
「神の母なる敬愛の(恵みの)マリア。」
マリアに対する信仰は、民意と人民の弱さを神の姿に重ね、すがっているような。
そんなものだ。呪文のように繰り返される。彼らの日常のシーンだ。

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今日も昨日と同じ、夕飯の時間までつぶせない。お店はしまっているし、
観光ポイントもしまっている。夕飯時間は10時ごろから。お散歩して、
時間をもてあまし、中心広場の賑わいの中で、それでも入りやすいBARを見つけ、
カーニャ(生ビール)を頼む。8時、9時を過ぎても本当に暑いから、頭に浮かぶ飲み物は
それぐらいなんだ。とおりすがる人々を眺めつつ時間をつぶし、夕飯の
レストランを探す。最初に荷物を持ったまま迷い込んだマイヨール広場(と言っても
とっても小さな広場)に戻る。いい感じのレストランがあったような気がしたから。

その中でも、老舗そうなレストランに乱入。よく分からないながらも、ポロねぎの
サラダと、なんだか分からないお肉がご飯に乗っているというメニューをオーダー。

お肉は、シンプルなリゾットにカリッと乗っかっていたけど、随分ゼラチン質なんだよね。
多分、変わった部位なんだわ。だけど、わかんないけどおいしいし、ワインも良いし、
満足して帰ってきちゃった。デザートにもありつけないほどの満腹。
料理名はイノセントなマニータ。マニータっていったいなぁに?

翌朝はもう一箇所、ソリアの目的のサン・ファン・ドュエロにいく。
イスラムの影響強い回廊跡が残る場所で、川向こうまで歩かなければいけなかった。
10時から開くのは分かっていたが、どの程度遠いのか分からないうえにその後の
予定もあったので、早めにホテルを出る。でも、いくらなんでも早いので、
日曜日で開いているお店が少ない中、BARで朝ごはんを食べ、日本の家に電話したりして
時間をつぶし、目的地に向かう。私が到着したのは、ネットで見た開館時間よりも
30分早い時間。実際、30分早かったんだねって確認した後は、教会の前の
公園のような所のベンチで、時間をつぶしていた。その間にも、車で来るような人で
時間をつぶしている感じの人はいたので特に気にしなかったが、そのうちの1人の
おじさんが、見学したいのかいって話しかけてくる。彼に続いて、開いたばかりの
門をくぐり、早速見られる回廊につい、声を漏らしてしまった。

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そのおじさんは、博物館の指定も受けているその教会の管理の人だった。
どこから来たのか、私に問いかける。ハポンっていうと、入場料は払わなくていいよ
って、言ってくれる。遠くから来て、早めに来て待っているなんて、、って思ったんだろう

本に載っていたくらいのものではないんですよ。特に教会内部は、すばらしい
柱頭彫刻に恵まれている。例のおじさんの後にも、管理業をしているらしい
お兄さんがやってきていたのは気付いていたが、私は見学に忙しく、
メモを取り出し、ディテールを真剣に記録していた。だから、頃合を見計らって、
お兄さんはごく丁寧に話しかけてきた。すごく礼儀正しい感じ。
きっと多分、研究者か何かだと思ったのだろう。

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教会が出しているパンフレットもらいましたか(スペイン語)そういって、
英語のパンフレットをし出してくれる。もらっていなかったから、NOと答える。
多分、おじさんは、ただで入れたついで忘れてしまったんだろう。
パンフレットをもらい、軽く読んで確認して、見残したものを見て、
そしてその場を立ち去った。彼に、お礼を言って。

ホテルまで戻って、会計をして、次の目的地に向かう。
荷物は重かったけど、行きほどではない。迷いはしない。
ホテルの人は、会計して、おつりが足りないからって、ちょっと待ってと
近所のパン屋で、パンを買って両替してくれた。きっちりとお釣をくれて見送ってくれた。

ソリアからはサラゴーサ乗換えでウエスカに向かうだけだ。
買ったバスのチケットを見つめ、出発の時間を待ったのだった。
駅は、こじんまりしていて、お昼を食べておこうかなあって思ったけど、
時間が短かったから、サンドイッチを買った。フランスを旅すると、
サンドイッチがバラエティーに富んでいて、具も色々あるけれど、
スペインの田舎町はそんなことないね。ハムとチーズだけが入ったものしかないから、
仕方ないなあって思ってそれを買う。がね、結構おいしいのよ。イタリアのパニーノは、
駅で買ったりすると、食べれないほどまずいこともあるんだけどね。

サラゴーサにバスで到着すると、今回スペインに来て初めて電車に乗り換える予定だった。
乗り換え時間は約1時間。ただし、バス駅と、鉄道駅は別のはず。バス駅のインフォで
聞こうと思っていた。ところが、到着した場所が、バス駅ではなくて、道なんだよねぇ。
聞く人がいないのでとっさにバスの運転手に聞いた。彼は、長距離バスの運転手なので、
だいたいの方角は指差してくれたけど、曖昧だ。タクシーに乗った方がいい?って聞くと、
うん、多分。と、ごく曖昧。数台いたタクシーは、既に先客に奪われてしまった。

仕方なく、少し歩き出してみる。だけど、サラゴーサは大きい街だから良くわかんない。
正直途方にくれた。別に電車なら、一本遅くしても大丈夫なのは分かっていたけど、
とにかくたどり着けるんだろうか。鞄をもってきょろきょろしていると、それに気づいて、
こちらを見ているおじさんと青年(親子であろう)が心配そうにしているので、
思い切って声をかけた。「電車の駅に行きたいんですが。」

結局、電車の駅は歩いては到底いけないから、この道を2ブロック先に行くと大きな
広場がある。多分、そこならばタクシーが捕まえられるから、あっちに行ってみるといい。
という。その広場は、歩いて何分ぐらいかかりますか?いや、その広場は、なんでもないよ、
ほんの2分くらいだ。丁寧に教えてくれて、本当に安心した。私のスペイン語も、
思ったよりもちゃんと通じてよかった。だけど、本当に大きい広場だけど、
タクシーがいないんだよねぇ。普通、これだけの広場なら、ありそうなものだけど。

親切な親子に感謝しつつも、タクシーが見当たらないので、広場を離れ、駅があると
思われる方向に歩き始める。幸い、5分ぐらい歩いたら、タクシーを捕まえることが出来た。

ああ、これは決して歩いてはいけない距離だわ。来る時のバスで通過した、
あそこが、鉄道の駅だったのね。車で10分くらいはかかるね。

さてと、切符を買いますか。これから向かうのは、ウエスカという本当に小さな町。
スペイン語の先生は、日本でいうと「青森みたい。」といっていて笑ったけど、
切符売り場の窓口の人だって、私みたいな観光客が、ウエスカと言い出すと
思っていなかったのだろう。「ああ、はい。ウエスカ!ね。」とにっこり笑う。
予定通りの時間の電車にゆっくりと乗り込むことが出来た。

空港みたいな赤外線の荷物チェックをくぐり、3両ほどのローカル列車に乗り込む。
普通の景色だぁ。旅情って言うのとは違う。学校帰りの人かなんかが乗りそうな
そんな電車のそんな景色。普通の景色だ。普通の景色が流れていくねぇ。


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