さしの部屋

さしの部屋

速くなってた日


私は高校時代陸上部の人でした。
別に、陸上が好きだったからって言うわけでもなんでもないんだけど、
中学生の時、ひどい偏頭痛に苦しめられていて、
病院内を色んな科にまわされ、結局原因がわからないから
スポーツでもやりなさいと言う事になった。
ちょうどその頃に高校進学。クラブ、、、強いて言えば陸上かなって事で。
だって、人間関係楽そうなんだもん。

練習はそんなにきつくありませんでした。うちの学校は中学も一緒だったから、
練習も中高いっしょにやる。だから一気に先輩ずら出来たし、なかなかラクチン。

ところがどっこい。私と言う人間は、お硬いというか、
サボるとかそういう事が思いの他苦手。
ある夏休みも、練習がある日はかかさず学校に行っていました。

元々人数も少ないクラブだし、
ひどい時には顧問の先生と2人きりって時もありました。

だいたい、私は、そこまで足も速くはなく、
まあ、小学校ではリレーの選手くらいしていたものだけど、
だからって、高校のクラブのレベルになると、
早い人は目茶目茶早い。ついていけません。

そんなある日。
夏休み明け。運動会の一日。
陸上部だからって言うだけの理由で、
クラス対抗リレーの選手に選ばれてしまったのであります。

これはもうドキドキ。だって、さしの事、クラスの皆は速いと思ってるけど、
実際は、そうでもないし、他のクラブの体もしっかりした子たちに
混ざって走れば、私、絶対的に弱そう。
ばれちゃう。。。。。。。

もうほんとにドキドキで、
しかも何でか分からないけど、一番差がばれる第一走者。
走る前の私ったら、まわり中のみんなに、自分がどれだけ
陸上部でもいけていなくて、遅い人間なのかを弁明。
もういいから、黙って走れ、ってくらい、
スタート前からフォローが入っていました。

慌てても慌てても、逃げようがなくスタートはせまる。
一緒に走る子も、顔が速そう。

パーン。
ひたすら走るひたすら走るひたすら走る。。。。。。。。。。。。。。。。
とにもかくにも走る走る走る。。。。。。。。。。。。。。。

ん?追い抜かれなかったぞ。
バトンを渡し、振り返ると、他の人たちは、
思いがけずずっと後ろ。
って、やだん。私ったら、速いんじゃん~。

終わってしまえば、ご機嫌なもの。
生徒会長の学校の有名人ちゃんには、
指までさされ、見てみて、あの人さっきムッチャ速かった人だといわれ、
顧問の先生には、○○(さし)は一朝一夕で速くなったわけではないと
言われ、こんなにご機嫌な事はない。
クラスの担任の先生にはお褒めの言葉を授かる。
(もっと言って~♪)

今思えば、何分の何秒減らす為に、日々練習してたんだから、
陸上部でもなんでもない人に勝っても、そりゃあそうというか。。。

でも、練習がこんなにはっきりと目に見えて現れるって、
なかなかない事で、自分でも考えもしなかったし、
努力って馬鹿にしては決していけない。って、
真面目に取り組むって格好いいことだなぁって、
実感した一日でした。

そんな私も、今は駆け込み乗車かなんかのためにちょっと走っただけで、
イタリアには求心は売っていないのか!!<飲んだ事ないけど
って思っちゃうほど、ゼーハーする人間になってしまいました。
もう、間違いなく、、無理です。




© Rakuten Group, Inc.
X
Design a Mobile Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: