さしの部屋

さしの部屋

作品設置の一日


とても記憶に残っているので、
こちらにアップしてみました。

朝早く、作品を取りに来てもらい、ギャラリーに到着する
予定の時間に私も行ったのですが、
やっぱり、待たされました。一時間。
一時間待たされるという事は予定より一時間、
余計に移動時間がかかるということで、
つまり、とても弱いものが壊れてしまう危険が増えると、
とらえる事も出来ます。

一時間後、到着した箱をばらして、
壊れていない事を確認しても、
まだまだ私の不安は取り除かれません。

重さの問題が解決していないのです。
早速助手君たちを呼んで、建築家と一緒に
話し合いました。いい加減な事を言っていた
建築家も、物を見たらいかに厳しい事を
しようとしているのか把握してきたらしく、、
でも、あんまりパッとしない意見をして
去っていってしまいました。
助手君たちも現物を見て、びびりが入ったらしく、
「狂ってるよ!重力ってもんを知っているのか!」
と叫ぶ始末。

さて、どうなったかと言うと、
本来私が考えていた(そして不安がいっぱいだった)
アンカーでの固定に加え、ナイロンの透明糸で
追加的補強。視覚的にあまり美しくないので
最終手段として考えていたのですが、
話し合いの結果、それが一番有効な手段と決定。

助手君たちの作業が始まる。。
私が次々に色んなグッズや方法を提案するので
(だって、会場に助手君たちが居るなんて聞いてなかったから、
全部一人でやろうと思って準備していたんだもん)
助手君たち、盛り上がって
「おおー、ずっげぇ。そうかぁ。はいはいさー。
次はどうしましょう。(軍隊風のギャグ口調)」

そして、、、付きました!!!落ちないでやんの!!!
イェ~~~イ。

さてと、もう一つの問題。
照明です。上からの照明でギャラリー側が持っているのは
ほんの数個。他の参加者が、おれもおれも、って
狙っていたのは昨日の時点で知っていたのです。
しかも私には絶対に2つ必要。絶対に。

そして、落っこちない事に盛り上がりきっている
絶妙のタイミングで助手君に一言。
「照明、、、もらえるかな??」

かなり大当たりみたいだったんです、タイミング。
「ハハハ、君には持ってくるよ。」

ちなみに私の作品に照明をつけた後、
照明くれって言ってきた人には、助手君、
「始めから希望を出していた作家へ
分担が決められているんだよ、キューレーター達が会議して
決めていたしね。君にはもうないよ。」

それを聞いた時、心の中で、でかめのガッツポーズを
したのは言うまでもない。
まあね、私だって以前から希望は出していたけどね、
会議なんてご丁寧にしてくれるわけないしね。

で、ここで騒ぎが終わらないから大変。
だってもう一つ作品があるんだもん。
でもこっちは、展示経験もあるからある意味安心。

但し、かなり慎重に設置しないと
浮かばない(大理石が水に浮かぶ作品)。
私が最後にぴっちりと蓋をする瞬間、
周りを見ると、その辺にいた人が私をぐるりと囲み、
息を止めてるみたいな顔をして見つめていた。。
それまで、真剣にやっていたから気付かなかったけど。

明日も最終尻拭い(?)をちょっとしに行きますが、
まあ、もう終わったも同じ。
って、明日行って、落っこちて割れていたら、どうしよう。

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