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2022.09.13
津軽の旅
テーマ:
国内旅行どこに行く?(57030)
カテゴリ:
空蝉
「歳をとって、何かいいことがありますか?」と聞かれたことがあります。
私は、「もちろん、ありますとも」とお答えしました。
それは、いつでも旅ができること。しかも、現役時代より圧倒的にお安く、観光地もお宿も空いていて、その上、出会う人たちが、若い頃より優しく丁寧に接してくれるような気がします。これぞ加齢の功名というものでしょう。
と、いうわけで、せっせと格安旅を拾って出かける私であります。
この度は、津軽へ行ってまいりました。そう、津軽と言えば、太宰さんですよね。でも、斜陽館には行きませんでした。昔の津軽の家の造りを見るのも悪くはないと思いましたが、少々遠かったですし、作家の住まいなんぞに行ってみても、さして面白いこともないですからね。
津軽は広いです。青森空港からレンタカーで中西部を走りましたが、3泊4日では、とても回りきれませんでした。
一日目は、まず、「鶴の舞橋」。津軽富士見湖に架かる全長300メートルの、日本一長いという木造三連太鼓橋です。横から見ると、羽を広げた鶴の姿にも似ていました。橋の向こうには、津軽富士と呼ばれる岩木山(いわきさん)が、雲の衣を纏って聳え立っています。この地の人々の信仰を集めてきた美しい山です。
次は、追良瀬川を遡った山奥に、ひっそりと立つ「見入山観音堂」。
観光地ではなく、あくまで信仰の地ということでしょうか、案内の看板もなくて、少し道に迷いました。
梵字を掲げた鳥居をくぐって、薄暗い山道を登っていったのですが、かなり急な道が長々と続き、体力不足の私は果たして行きつけるのか、もう無理かもと思うほど息が上がってしまいました。最後は、「辿りつけたならば、どうか・・・・」と心の中に願をかけながら登っていました。
そして、辿り着いたのが、このお堂です。崖の岩の中に、すっぽりと嵌るように建っています。どうやって、こんなところに建てることができたのでしょうか?
中へは入れませんでしたが、もし入れたなら、ここで一晩過ごしてみたいものだと思いました。きっと怖くなってしまうでしょうけど・・・。
身体はすっかり疲れてしまいましたが、えも言われぬ満足感がありました。
津軽の海に溶けていく夕陽を眺めながら、五能線に沿って走り、その夜は不老不死温泉で疲れを癒しました。写真は翌朝の、誰もいない時に撮ったものです。
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Last updated 2022.09.13 17:57:05
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