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7/31(日)おはようございます。とりあえず二日酔いも無く、まあまあな目覚めでした。今日で7月も終わり。早いですね。作成中の紹介した本のインデックスを今日も進めていきたいと思います。良い1日をお過ごし下さいね。京極夏彦『虚言少年』集英社。時は昭和の、まだパソコンがまだ存在せず、当然携帯電話やらDS・Wiiもなく、録画さえ出来ない時代の少年たちの話である。内本健吾、小学6年生。着る物にも髪型にも無頓着で小太り、オヤジ臭くて、今でいえばオタクな少年である。面倒くさがり屋で、争いを好まず、表面的には付和雷同で大勢に迎合する。自分の身に危険が降りかかりそうな時は、うっかりを装って単独行動をする。自他ともに認める嘘つきである。矢島誉、素直で真面目。いいとこのお坊ちゃんだったりする。ウソをつかず、親にも従順で、喧嘩のしない、いわゆる品行方正というやつである。女子にモテたいという一念を多少なりとも秘めているにも拘わらず、モテないことばかりし続ける女子的には残念キャラで、クラス一のスケベという称号を持つ。また、クラスの中で一番年上というだけで決まったクラス長男という称号も持ち、まとめ役と持ち上げられ、つい頑張ってしまう一面も持つ。京野達彦、痩せていてひょろ長で運動がまるでダメ。しかし、人心を掌握する術と場を読む能力に長けていて、それなりの人気があったりする。本人はその他大勢の一員としての自分の位置づけを気に入っており、そのためワザとモテたくない雰囲気を醸し出したりする。時代劇を何よりも愛す。そして、緑山田小学校に通うこの3人の6年生トリオは、校内では繋がりが見えにくく、校外ではべったりと言う関係であり、クラス内でも目立たず「馬鹿」という位置を確保している。そんな彼らが一番重視しているのは、とにかく面白いこと。彼らは笑いを求めて、登下校の道々で出会う個性的な人たちに勝手に渾名をつけておもしろがったり、クラスで深刻な話題が持ち上がると、いつの間にか笑いの方向へと巧みに誘導して言ったりするのだった。短編7編収録。このブログで以前紹介した「オジいサン」の文体によく似ている感じ。面白いと言えば面白いけれど、人それぞれ笑いのツボが違うと思うので、合う人と合わない人がいるかもしれないなぁ。同じ著者による「どすこい(仮)」、「南極人」のようなストレートな笑いとはちょっと違うのがその理由。僕は嫌いじゃないけどね。それより、京極堂シリーズ最新刊「鵺の碑」、早く出ないかな~。【送料無料...価格:1,785円(税込、送料別)なぜそんなに・・・一致しましたうぉ~どけどけぇい!励みになるので応援頂ければ幸いです。にほんブログ村
2011年07月31日
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6/29(水)おはようございます。暑い毎日が続きます。まだ梅雨明け宣言出ていないような気がする・・・。早くも水分取り過ぎでタプタプな感じ。太ってないよ、念のため体調管理に気を付けていきましょう。京極夏彦『ルー=ガルー』徳間書店。2030年代の都市においては、ヒトとヒトは端末(モニタ-)によって繋がっていた。徹底した管理社会であり、常時、現在地情報は把握され、全ての行動は統制されていた。端末だけが頼りの社会は、物理的接触(リアルコミュニケーション)が極めて希薄でもあった。14歳の牧野葉月は平凡な日常に退屈していて、コミュニケーション研修と称して行われる週1回の登校の帰りに、友達ともつかぬ間柄の歩未(あゆみ)と高台から街の風景をただ見ていた。そこに天才少女と言われる美緒が現れ、他愛のない話をして去っていった。ところが、美緒が落としていったディスクを葉月が見つけ、それを歩未と一緒に美緒に届けることにした。その道すがら研修を休んだ祐子と出会った彼女たちだったが、それが大きく変貌を遂げる日常のきっかけとなった。次々と殺人が起き、祐子が行方不明となったのだ。祐子と接触したことから事件に巻き込まれた葉月は、歩未、美緒、そして祐子と関わっていた雛子、麗猫の助けを借りて真相を追求していく。徐々に真相に近づいていく中で、葉月は外にはモニタの中だけの世界とは違うものが広がっていることに気付き始めるのだった。果たして真相は?設定を公募し、それを基に書かれた本作ですが、スピーディーな展開で面白かった。映画化は失敗だったけど。秋に続編が出版されますね。早くもamazonで予約してしまいました。本当は、早く京極堂シリーズ『?の碑』が出て欲しいんだけどね。 【中古】単行本(小説・エッセイ) ルー・ガルー - 忌避す...価格:110円(税込、送料別)これはヤバい・・・斬新なメニューですと言われても・・・ 励みになるので応援頂ければ幸いです。にほんブログ村
2011年06月29日
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3/20(日)おはようございます。天気は下り坂ですね。昨日、新横浜に帰る新幹線の乗客、乗り換えたJRの乗客が少なかったです。節電への協力の表れでしょうか?連休の中日ですが、どうか安らかな休みでありますように。京極夏彦『オジいサン』中央公論社。中央公論に連載されていた連作短編集。主人公は益子徳一、72歳、結婚歴なし、昨日も遠いし、明日も遠い、目の前の一秒一秒も長いけれど、1年はあっという間というどこにでもいるオジいサン。そんなオジいサンの何も起きない日常を描き、その心中をも描いた作品。少女にオジいサンと言われたことに拘り、いつどこでそれを言われたかを思い出そうとするのだけれど、なかなか思い出せず、挙句の果てには脱線して違うことを考えていたりする。コロッケ屋の主人で今は引退した権藤と、公園で出会った際に、携帯なるものを権藤が持っているのを見た益子は、「携帯という言葉は常に身に携えるという意味で、携帯を持って歩くというのは、もう言葉としておかしいとかいう以前に、狂気の沙汰だ」と思ったりする。そして携帯を持っていると居場所がわかるという益子にとっては訳わからないことを聞くと、「レーダーのようなものですかな?」と尋ねたりもしてしまう。結構理屈っぽいオジいサンなのですが、何故か憎めず、最後はほのぼのとした感じで読み終えることが出来ました。また、アイロニカルな視点は現代の日本の風潮に対する作者の視点でもあるのだと思いました。「京極堂シリーズ」、「妖怪シリーズ」、他パロディなど色々なジャンルを書き分ける作者ですが、また違った色合いの作品です。まあ、それでも面白かった。【送料無料...価格:1,575円(税込、送料別)やばいけど、やらないか?どこなんだ、ここは皆様いつも大変感謝しております励みになるので応援頂ければ幸いです。にほんブログ村
2011年03月20日
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10/9(土)おはようございます。雨降ってます。3連休なのにスタートからアカンって感じですね。とはいえ折角の3連休、皆様有意義な休みをお過ごし下さい。これで最後、いじわるペンギン京極夏彦『百器徒然袋-風』講談社ノベルス。京極堂シリーズのスピンオフで3つの短編収録。探偵を名乗りながら、調査も捜査も推理もしない。ただ他人の見たものが視えるという体質を活かし真相を指摘するのみ。容姿端麗、頭脳明晰、喧嘩上等、しかも元華族の家柄という怖いもの無しの薔薇十字探偵・榎木津礼一郎が「下僕」益田、本島を従え(こき使い)事件を解決する人の名前は一切覚えられず、気に入らない奴はとりあえず殴る。まさにやりたい放題で、嫌がる京極堂をも巻き込み、ある意味事件を複雑化させてしまう始末。理不尽でハチャメチャな探偵小説。非常に面白いです。これに続き『百器徒然袋-雨』も刊行されています。こちらもおススメ百器徒...価格:1,365円(税込、送料別)百器徒...価格:1,313円(税込、送料別)感謝のブログ紹介です。(注)この意図については9/29ブログ参照頂ければ幸いです。ちっちゃな幸せみーいつけた♪( ´▽`)(http://plaza.rakuten.co.jp/shachofujin/)やまぐちけんさん、レシピの数々すごいですね石川誠壱の「こちら熟女捜索隊」(http://plaza.rakuten.co.jp/ishikawasei1/)石川誠壱さん、内容も勿論ですが、ユニークなブログ名が大好きです皆様いつも本当にありがとうございます。励みになるので応援頂ければ幸いです。にほんブログ村
2010年10月08日
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こいつです。ん、何か用あるんかい?で、15日に脱走、捕まったと思ったら、17日(今日)また脱走。気合いの入り方が違いますね京極夏彦『死ねばいいのに』講談社。殺された亜佐美の関係者のもとを次々と訪ねていく健也。関係者は其々事情を抱え、被害者に対する想いもまたそれぞれだが、無学で常識も無い健也にその浅はかさを看破されてしまう。果たして犯人は誰なのかまた題名には何の意味があるのかまあ、この著者は様々なジャンルで良くレベルを維持した面白い小説が書けるなと思います。早く京極堂シリーズ最新刊『?の碑』出て欲しいですね。『邪魅の雫』からもう4年経ちますしね死ねばい...価格:1,785円(税込、送料別)いつも感謝しております。励みになるので応援頂ければ幸いです。にほんブログ村
2010年09月17日
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