PR

Favorite Blog

むさしの森珈琲でラ… ちょこぱん。。さん

FLAT SKIN CLENSE & … ♪くまち♪さん

ネット懸賞・パン工… ジャムおばさん23516さん
NAONAO焼きた… NAONAO3さん
美味しいパンが作り… たくりょんさん
~ときはゆき~ つ… 常盤 雪さん
手作りだいすき!も… なおちゃん31さん
さくらのへや さくら135さん

Comments

ゆう@ Re:パン・ド・ミって、何やねん、という疑問 はじめまして 最近、ホームベーカリーを見…
せーぐる @ Re:ひっさしぶりに来てみたら(03/01) こけっこ10さん >せーぐるさん、ご在…
こけっこ10 @ ひっさしぶりに来てみたら せーぐるさん、ご在宅!うれしいです。
masashi25 @ コメント失礼します☆ ブログ覗かせてもらいましたm(__)m もし…
+あやる+@ 初めまして。 わかりやすい説明で感動しました☆ 昨日…

Profile

せーぐる

せーぐる

2005年06月30日
XML
カテゴリ: ちょっとした知識
 この季節になると、保健所の「食品衛生講習会」があります。恒例と言うか、定例というか、必ず行われます。
 だいたい、食中毒についての事や、食品衛生法に合致している正しい表示の仕方など、「食品衛生」についての2時間弱の内容です。

 毎年毎年、同じ事を同じように、保健所の職員の方から教えて頂いているので、クーラーの効いた室内で、椅子にすわって話を聞いていると、「それ知ってますよー」と油断して、ついつい、うつらうつらと・・・。
 でも、大切な所は聞いてますから。いや、聞いているはずだと思います。多分・・・。

 うつらうつらしながら講習を聞いている時に、「パン屋だったら、どの菌が危ないやろか」と、眠たい目をこすりながら考えます。眠気覚まし・・・いや、真剣に講習を受けているフリをするため・・・いや・・・なんでもないです・・・。ちゃんと聞いてますから・・・。


 さて。

 食中毒の原因となる菌やウィルスは、基本的に熱に弱いので、加熱されるパンならば、ほとんど大丈夫だろう・・・と考えるのが普通だと思います。
 基本的には、その通りです。
 たとえば、病原性大腸菌O-157は、「75度で1分間の加熱」が、安全を確保する目安です。



 食中毒は、味も匂いも変わらない食品から発生することが、圧倒的に多い、というのは、あたりまえの事です。カビが発生すれば、食べないでしょうし、変な匂いがすれば、食べないでしょう。これも、常識の範囲です。

 粉と水と塩とイーストといった、素朴なパンの場合、焼き立てで既に食中毒になってしまうだろうパンは、ない・・・と思いたいところなのですが、いくつかの菌は、パン生地に混入した場合に、食中毒の原因となる可能性は捨て切れません。


 まず、「黄色ブドウ球菌」。
 この菌は、日常的に人のまわりに存在しています。身体にもとうぜん普通に付着して、目には見えませんが、人間と一緒に住んでいます。

 この菌が、なぜ「可能性が捨て切れない菌」なのかと言いますと、この菌は増殖の時に、毒素(エンテロトキシン)を出すのです。そして、その毒素は、加熱しても消えません。
 この「加熱しても消えない毒素」という点が、「食中毒予防には、しっかり加熱したら大丈夫」という常識からずれているので、気をつけた方がよさそうです。

 手や指に傷があるときは、その傷口が直接食品に接しないようにする事が、なによりの防止策です。


 もうひとつは、「ウエルシュ菌」。
 この菌も、自然に広く生息していて、土などに普通に居ます。




 これら、食中毒を起こす菌などは、日常的に存在しているものです。特別な存在ではありません。
 そういう意味あいでは、「パン酵母」と、存在的にはなにひとつ変わらない菌です。ただ、パン酵母は人に害を与えないから「良い」とされ、黄色ブドウ球菌やウエルシュ菌は、人に対して毒性があるので「悪い」とされているわけです。


 さて、対策です。
 食中毒対策の基本として、3つの合言葉があります。「つけない」「ふやさない」「やっつける」です。これは、常識の範囲内ですから、あたりまえのことさえすれば、防げるはずです。

 やはり、重要なことは、「手洗いや器具の洗浄(つけない)」事だと思います。つけなければ、増えません。増えなければ、毒性は低いのです。健康な人ならば、少量の菌では、食中毒にはなりません。



 とはいえ、自家製酵母などは「菌が増えやすい環境」で種を起こす訳ですから、特に「種起こし時」に気をつけなければいけません。パン酵母と一緒に、食中毒菌を増やさないように。そして、まったく発泡が起こらなくて、嫌な匂いがしたら、潔く廃棄する心構えが大切です。この場合のみ、「もったいない」は、危険です。

 ある程度、酸度が高くなれば、パン酵母や有益な菌にとって住みやすく、他の菌にとっては増えにくくなりますので、特に自家製酵母の「種起こし」の素材の表面と、容器の洗浄には、気をつけておきたいものです。

 もちろん、パンを作る際の「手洗い」も、当然ながら忘れずに行いたいものです。
 衛生的な作業は、癖にしてしまうと、全く苦ではありません。なにより、癖にする事が大切なのです。


 と、このような「眠くなる」話を、年に1度、この季節に聞かなければなりません・・・。すこしは、共感していただけるでしょうか。大切な話なのに、眠くなってしまう・・・訳です。毎年ですからね。

 では、最後まで御静聴、ありがとうございました。(笑)






お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

Last updated  2005年06月30日 22時02分33秒
コメント(5) | コメントを書く
[ちょっとした知識] カテゴリの最新記事


■コメント

お名前
タイトル
メッセージ
画像認証
上の画像で表示されている数字を入力して下さい。


利用規約 に同意してコメントを
※コメントに関するよくある質問は、 こちら をご確認ください。


Re:黄色ブドウ球菌とウエルシュ菌(06/30)  
ミモザ3663  さん
おはようございます♪
食中毒が気になる季節になりましたね・・・
加熱しても死なない菌があるとは残念です。
最近、酵母の勉強してますが
暑くなったので、また秋口くらいから始めようと思っているところです。
どうも種起こしは微妙で怖いもので(苦笑)
普段のパン作りも気をつけなくてはいけませんね。
ありがとうございました♪

年に一度の「眠くなるお話」
お疲れさまでした!!
私はしっかり興味深く読ませていただきました♪(笑)

(2005年07月01日 05時35分35秒)

黄色ブドウ球菌!  
首の後ろあたりでしたっけ?特にいっぱいいるんですよね、黄色ブドウ球菌が。笑
この時期は食中毒は特に気をつけないと怖いですね~・・・。

さてさて、久し振りにせーぐるさんのパンを見るとまたまた刺激されてしまいますね。
リュスティックもいいですけどメロンパンも気になります。
せーぐるさんの菓子パンは初めてみましたから♪

パンを作っていて思いますが、やはりその日その日の自分が浮き彫りにされますね。
そして「美味しく食べて欲しい!」っていう気持ち一心で作ると、パンもやはりちゃんと応えてくれて、いいパンになってくれます。

大仏さんに会って帰ります。
(2005年07月01日 17時11分39秒)

Re[1]:黄色ブドウ球菌とウエルシュ菌(06/30)  
せーぐる  さん
ミモザ3663さん、こんにちは。

 結構、頑張って書いたのですが、反応が薄くて、「うん?もしかして空回り?」と思っていたので、コメント嬉しかったです。(笑)

>食中毒が気になる季節になりましたね・・・
>加熱しても死なない菌があるとは残念です。

 ウエルシュ菌は、納豆菌のように、殻に守られているそうで、加熱しても熱に耐え、温度が下がると活動をはじめます。
 具体的な例をあげると、前日に作ったカレーを、翌日に温めなおしたものを食べて、食中毒が発生したケースがあります。
 カレーなら、御家庭ではよくテーブルにのぼる食べ物ですから、覚えておいて、損はないです。

>最近、酵母の勉強してますが
>暑くなったので、また秋口くらいから始めようと思っているところです。
>どうも種起こしは微妙で怖いもので(苦笑)
>普段のパン作りも気をつけなくてはいけませんね。

 食品衛生もですが、酵母との呼吸も、大切ですから、気をつけてみて下さいね。

>私はしっかり興味深く読ませていただきました♪(笑)

 どうもありがとうございました。
-----
(2005年07月11日 22時00分14秒)

Re:黄色ブドウ球菌!(06/30)  
せーぐる  さん
NAONAO3さん、こんにちは。お元気ですか?

>首の後ろあたりでしたっけ?特にいっぱいいるんですよね、黄色ブドウ球菌が。笑
>この時期は食中毒は特に気をつけないと怖いですね~・・・。

 首のうしろだけではなく、化膿している傷があれば、そこにたくさんの黄色ブドウ球菌が居ますよね。
 清潔に作業をすすめていけば、だいたい防げるんですが、ちょっとしたこと(これぐらい、だいじょうぶ!って思う事)が、食中毒のきっかけになる可能性があります。

>さてさて、久し振りにせーぐるさんのパンを見るとまたまた刺激されてしまいますね。
>リュスティックもいいですけどメロンパンも気になります。
>せーぐるさんの菓子パンは初めてみましたから♪

 そうですねぇ。メロンパンは、お初です。
 いちおう、作ってます。(笑)

>パンを作っていて思いますが、やはりその日その日の自分が浮き彫りにされますね。
>そして「美味しく食べて欲しい!」っていう気持ち一心で作ると、パンもやはりちゃんと応えてくれて、いいパンになってくれます。

 人が作るものですから、作る時の気持は、つくるものに宿るのではないかなぁ、と思います。

>大仏さんに会って帰ります。
-----
 大仏さん・・・(笑)
 私は、いつまでプロフにあの「大仏さん」を張り付け続けるんだろうか?(笑) (2005年07月11日 22時05分23秒)

Re[2]:黄色ブドウ球菌とウエルシュ菌(06/30)  
ミモザ3663  さん
せーぐるさん
>ミモザ3663さん、こんにちは。

> 結構、頑張って書いたのですが、反応が薄くて、「うん?もしかして空回り?」と思っていたので、コメント嬉しかったです。(笑)

いえいえ、こういうの結構私気になるのでうれしいです♪


> ウエルシュ菌は、納豆菌のように、殻に守られているそうで、加熱しても熱に耐え、温度が下がると活動をはじめます。
> 具体的な例をあげると、前日に作ったカレーを、翌日に温めなおしたものを食べて、食中毒が発生したケースがあります。
> カレーなら、御家庭ではよくテーブルにのぼる食べ物ですから、覚えておいて、損はないです。

カレーは蓋しておいてて表面にカビがきてたのを見て
あれ以来その日にタッパーに移してます。
これ読んでさらに気をつけますぅ・・・


> 食品衛生もですが、酵母との呼吸も、大切ですから、気をつけてみて下さいね。

ありがとうございます。

勉強になるのでお忙しいと思いますが
いろんなこと日記で教えていただきたいです!!
よろしくお願いしますね~♪ (2005年07月13日 05時47分33秒)

【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

© Rakuten Group, Inc.

Design a Mobile Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: